旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

タグ:離島

こんにちは、いしです。

離島界のキングこと長崎県にも、アクセスのしやすい島が沢山あります。長崎市の樺島もその一つ。アクセスがしやすいとは言え、市町村合併前は長崎市ではなかったので、市街地からはそれなりに遠いわけですが。

樺島へは、市街地から長崎半島西岸をひたすら南下する樺島行へ乗車すれば一本です。本数も、昼間でも約40分毎にバスがやってくるという大所帯です。
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樺島行きは、長崎半島の先端にほど近い野母の近くの野母集落も通ります。
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樺島着。
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樺島は大きな車両留置場があるので、ここ泊まりのバスが多いのですねおそらく。
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少し釣り人がいる以外は至ってのどかな島。
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赤い橋がかかってますので、歩いてもアクセスできます。
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バスによっては橋の手前の脇岬までしか来ないバスもありますので。その場合はここから徒歩。20分もあれば島へアクセス可能。
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(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。
宇和島市の有人島の1つ、戸島を訪問。
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宇和島から乗ってきた朝の第一便が、島を去っていきました。
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まだ朝焼けの中、島を去っていく船。次の第2便で同じ高速船「あさかぜ」がやってくるまで、約5時間ほどあります。
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とりあえず、港から散策。

戸島はブリ(ハマチ)の養殖で大変有名な島で、「戸島一番ぶり」としてブランド化もされています。すなわち、漁業の島ですから観光化は全くされておらず、公共施設は皆無。辛うじて、郵便局がありましたが土日は当然休業です。公衆トイレもありません。訪れる方は要注意。

もちろん、戸島のぶりを頂きたい場合も戸島では食べれませんので、宇和島市街でお店を探す必要があります。むしろ、市街でぶりが食べられるのだから喜ぶべき点ですね。
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写真は、戸島港(本浦)の郵便局。

次の船が来るまでの5時間を盛大に持て余したわけですが、何もすることが無いので、とりあえず散策。そうは言っても、周囲18kmある戸島の大きさとは裏腹に、大きな集落は島の東側の2つ(定期船の来る本浦、小内浦)なので、小一時間もあれば周れてしまいます。平日であれば、貨客船と高速船をうまく使って、1時間程度の滞在に抑えるのがベターかもしれません。

島の西側にも集落が一つあるのですが、細長く暗い山道を歩いて越えなければならないので、結構大変です。島にはレンタカー、レンタサイクルなどあるわけもなく、ここにはカーフェリーはやってこないため、徒歩以外の手段が存在しないわけです。今回は、途中で断念しました。

ちなみに、島には民宿が1軒あると島の方が仰ってたので、民宿で一泊という手もあります。
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島めぐりのバイブル『シマダス』によると、この島には300人が暮らしているとのことで、小学校もまだ現役です。
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本浦と小内浦の間を結ぶ道から見た本浦。
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港で何をするわけでもなく、ぼーっと時間を潰していたら、港にわらわらと人が集まり始めました。定期船の時間のようです。
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戸島の皆さま、お邪魔しました。今度は本土でぶりを頂きます。

※往路は見落としていましたが、高速船の行先板は、戸島と蒋渕半島だけが書かれていて、嘉島は書いてないんですね。なんだか、宿毛市営船の鵜来島を思い出します。
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
20200531_宇和島全体
新幹線駅、空港のどちらも遠く、東京からも大阪からも遠いのが、四国南西部辺り。その代表都市の1つが宇和島です。上図のオレンジ色の点が、宇和島市の中心街。図が見づらいですね、拡大して頂ければ幸いです。
宇和島周辺の海は沿岸に島が散らばっており、やはりここにも離島(このブログの大切なテーマの1つ、離島です)が存在しています。
20200531_宇和島戸島」
そのうち、宇和島市に属する有人島は5つ。うち、1つが架橋され、1つは定期船が無く、残り3つが定期船で宇和島港と結ばれた有人島です。

宇和島市の離島への定期船を一手に担うのが、盛運汽船。高速船2隻と、貨客船1隻を用いて、宇和島港と各島をほぼ毎日結んでいます。

高速船は「あさかぜ」と「しおかぜ」で航路を分担しており、「あさかぜ」は宇和島市街地に近い嘉島、戸島、蒋渕半島を結ぶ担当(3便/日)。「しおかぜ」は宇和島市街地から最も遠い日振島と宇和島市街地を結ぶ担当(3便/日)。ただし、「しおかぜ」の朝の1便だけは蒋渕半島に寄港します。

貨客船「しらさぎ」は、宇和島から嘉島、戸島、日振島の順に寄港して宇和島に帰ってくる航路。1便/日の運行ですが、土休日は休航のため、曜日の都合がつかなかった今回は乗船断念。約4時間をかけてゆっくり宇和海を楽しめるので是非とも乗りたいところではあるのですが。
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前置きが長くなりましたが、今回は高速船「あさかぜ」で戸島へ。出発は、あさぼらけの宇和島港から。ところで、宇和島港は市街地やJR駅から徒歩15分くらいの距離で、道の駅うわじまが併設された場所にあります。
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昔ながらのカウンタ。ここで乗船券を購入します。
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建物を出てすぐ、係留中の「あさかぜ」とご対面。写真右に見切れているのが貨客船しらさぎ(この日は休航日)です。
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左には日振島行の高速船「しおかぜ」も係留されていました。「しおかぜ」は冬季ダイヤだと6:30発なので、このように6:35発の「あさかぜ」との並びを見られます。どちらも、すでに乗客は乗り込んでいました。
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「あさかぜ」の室内。すでに他の方が乗られて居たので、全景は撮れず。ちなみに、宇和島から戸島までは急行料金440円込みで、1,640円です。
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乗船口が船の中ほどにあって、船前方は低い位置に座席が、後方は高い位置に座席があります。この日は天気予報が晴れで、外洋を走る船でもないので揺れないとは思いましたが、前方座席通路に一斗缶を発見したので、念のため後部座席に陣取り。

船は定刻で出発。段々と明るくなる中、たくさんの養殖場がある宇和海の中を滑らかに進んで行き、早朝便ということもあっていつの間にか寝ている間に戸島到着。約一時間の快適な船旅でした。
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下船したのは、戸島の戸島港。第一便は、宇和島→嘉島→蒋渕半島の矢ヶ浜→戸島の小内浦→戸島の順に寄港します。戸島へは都合2回の寄港ですが、小内浦よりも戸島の方が大きな集落です。
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あさかぜは、ようやく日が昇り始めた戸島港を出発し、蒋渕半島に向かって出発して行きました。

※この記事の地図はすべて、地理院地図をもとに加工。
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。今年の2月、もはや毎年の個人的恒例行事となりつつありますが、四国を訪れました。今回は、高知県でまだ行っていなかった有人島(下図中赤色)へ。
20200429_高知県有人島
20200429_高知県_中ノ島
(出典:国土地理院地図)
こちらは高知県須崎市にある、中ノ島。橋が架かっているため、本土から路線バスでアクセスが可能です。(今回は時間の都合でレンタカーを利用しましたが)
一方、地図中の緑色は、同市戸島(へしま)。こちらは、歴史ある島で恐らく今も人がお住まいのようですが、定期船はなく、訪問には船のチャーターが必要です。そのため、こちらは高知県の「アクセス可能な」有人島ではないと判断し、視認するに留めました。
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さて、中ノ島は地図で見ると須崎市の中心地(須崎駅~多ノ郷駅あたり)から目と鼻の先に感じるのですが、入り組んだ野見湾のおかげで予想以上に辿り着くのに時間を要します。道中も写真の通り1.5車線のアップダウンを繰り返すくねくね道。なかなかの秘境感です。
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須崎市の高速道路をくぐり、石灰石の工場脇を県道で越えて、曲がりくねった峠道を進みながら野見湾に差し掛かったころ、ようやく中ノ島が見えてきます。
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かすかに、橋が見えましたので、確かに中ノ島です。
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見えたからと言ってすぐにたどり着けるわけではなく、野見湾を周らないと辿り着けないので、視界からは一度中ノ島は消えます。
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ところでこの野見湾、入り組んだ地形ということもあって海も町もたいへん静か。地図で見たところ、郵便局がありました。市街から距離はありますが、それなりの規模を持っています。
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集落を抜けてしばらく走ると、いよいよ中ノ島です。
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写真前方の橋「中の島大橋」を渡ると、中ノ島です。
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こちら、島から本土を望んだ図です。橋のたもとに漁港があって、そこで車を短時間なら止められます。(バス停もあるので邪魔にならないように)
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波が穏やかで、現在は鯛、カンパチの養殖が行われています。釣り人をちらほら見かけましたので、釣りスポットのようですね。
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こちら、漁港の様子ですが、写真右手にある自販機が島唯一の店。写真左手にはバス停があります。
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市営バスとは言え、7本/日も走っています。公共交通でのアクセスも比較的容易です。
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漁港の裏には、集落が。
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漁港付近を眺めていたら、間もなく市営バスがやってきました。
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いわゆるマイクロバス。乗客はゼロ人でした。バスはここで転回して、須崎駅へ引き返します。

さて、これにて、高知県の有人島は全訪問できました。※定期船の無い戸島を除く。
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

山口県の日本海側には、船で行く萩市の島々以外にも、他市にいくつも島が存在します。

そのどれもが架橋されているため、比較的簡単に訪れることが出来ます。今回寄り道した青海島もその1つです。
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青海島へは、JR山陰本線の長門市駅からサンデン交通バスでアクセスが可能。
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サンデン交通、長門市内は比較的新しい車両が多かった(イメージ)です。青海島行きといっても、行先はいくつかありまして、青海島へ渡ってすぐの場所にある「大泊」(バスが何台も留置してある車庫)止まりのバスが10本/日、そこから島の西側へ行く「青海」行が2本/日、東側へ行く「通」(かよい)行が10本/日あります。大泊までは計22本/日というなかなかの幹線。たしかに車内は高齢の方を中心に座席が埋まる程度に利用者が居ました。
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今回の乗車は島の東側の集落「通」まで走る長距離便です。長距離便といっても、島の入口「大泊」止まりのバスははるばる下関からやってくるバスもあるのでそっちの方が長距離ですが。
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長門市駅を出ると、西の海岸線沿いを、仙崎方面へ上がります。
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仙崎駅前を通って、道の駅「センザキッチン」を出発すれば、すぐに青海大橋を渡って、青海島です。
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青海島、結構大きな島なのですが、想像以上に険しい。島の北側は奇岩が立ち並んでおり、本土の仙崎港から出る遊覧船で青海島の周りを一周できるようです。
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右手には本州と青海島に挟まれた静かな仙崎湾を見ながら、バスは大日比、船越、通と海岸線に沿って東進します。おそらくこの写真の辺りは、集落がないので柴津浦でしょうか。
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バスは利用客が多く、こまめに下車客を扱います。このあたりはどうやら、釣りスポットのようで、車で来た釣り人が皆、防波堤から竿を海に垂らしていました。
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釣り客をぼんやり眺めているうちに、終点「通」に到着。
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通バス停です。
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通バス停は、通集落の中心地を通り過ぎて少し行ったところにあります。
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このあたり、鯨の博物館や、文化財となった旧邸宅などもあって、釣り客と観光客を合わせて存外に人の多い場所です。
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海は仙崎湾。波はいたって穏やかです。
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青海島に来た証。やはり仙崎は捕鯨の街ですね。
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ちなみに、中心地は通漁港前バス停あたりです。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

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鬼ようずに迎えられた日本海の孤島、見島。ここは有史以来重要な島であり、歴史的な構造物が島に点在、ダイビングや釣りなどの観光コンテンツもある、山口県の離島です。そうは言っても開発は全くされておらず、観光客を受け入れる体制はそこまでではなく、知名度も高くありません。その分、島の時間や暮らしを体験するには向いているかも。

島にはレンタサイクルがあるという情報を入手していたため、自転車を探しましたが、港すぐの所にあったショップは休業中(2019年11月現在)。島や宿の方に聞いたところ、島の見島支所でレンタサイクルを貸し出しているとのことだったので向かってみましたが、あいにく5台とも予約で埋まっていました(全部、電動自転車でした)。見島へ行く場合は、観光協会へあらかじめ電話して交通手段を確保した方が良さそうです。

島にはバスなどの公共交通は一切なく、宿のご好意で貸して頂いた車もガス欠の上、訪れた時は3連休中日で島のガソリンスタンドは閉店中。よって、今回は本村集落近くを歩いて散策することにしました。島の山を越えた先にあるもう一つの宇津集落や、島に点在する観光名所はまたの機会ということに。
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本村集落は、車が通れる道の他に、写真のような細い路地がたくさん走っています。
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こちらは車がすれ違える幅のある車道。
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島には、商店もありました。
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島にはこのように貸し出し用の電動自転車が。前述のように、予約した方が無難です。
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こちらは本村の海岸。
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本村の漁港には、神社がありました。
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本村の集落から島を東へ進むと、離島にしては珍しく、ダムが現れます。見島ダムです。見島ダムの下流には田が広がっていて、そこだけ見ると島にいることを忘れてしまいます。
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田畑からもう少し海岸沿いを東へ向かうと、ジーコンボ古墳群のある海岸にたどり着きます。なんでも7世紀後半から10世紀初めまでに作られた古墳群で、国の史跡になっています。


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今回歩いた「本村」集落側は、古くから農業が営まれているようで、今日も稲作が行われています。ウシも近くに居たのですが、島ではどうやら島の牛は食べられない模様。島には、天然記念物たる見島牛(日本の在来種)、見島牛と西洋の牛から生まれた見蘭牛の2種類の牛がいますが、どちらも大変貴重なんだとか。
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ちなみに田の稲はもう刈り取られていましたが、ここ見島は他の日本海側の有人島と同じく、バードウォッチングの聖地になっており、ウォッチャーをちらほら見かけました。旅館もウォッチャーの宿泊が多いようで、彼ら向けの張り紙もしてありました。日本海沿いの島を感じます。日本海側の島は島数が少ないからか、渡り鳥の休憩地になることが多いような気がしますね。

続く
(このペイジの作成者 いし)

参考:見島の暮らし(特に昭和30年頃)や集落の成り立ちは、下記の本に詳しいです(底本は少し古いですが)。
宮本常一『私の日本地図13――萩付近』(未來社、2013)→アマゾン

こんにちは、いしです。

萩市から、山口県で最も行きづらい場所の1つ、萩市見島へ向かいます。
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見島は萩市に属するものの、萩から北西へ約45kmも離れた孤島。定期船で約1時間10分の道のりです。
定期船は萩の沖合に浮かぶその他の島(相島、大島)と同じく、萩市の外れにある定期船乗り場から。JR東萩駅からは徒歩20分程度でしょうか。
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車の奥に見える屋根が定期船乗り場の待合室兼乗船券売り場です。朝早い時間だったにもかかわらず、待合室の中はそれぞれの島へ向かう島人や釣り客で大盛況でした。
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ほどなくして、見島行の高速船ゆりやが萩へやって来ました。高速船ゆりやは萩と見島の間を2往復/日しており、見島では2つある集落のどちらへも寄港します。見島で停泊するダイヤが組まれており、朝に「宇津(見島)→本村(見島)→萩」と本土へやってきて、見島へ折返し。午後も同様のダイヤを組み、宇津で一泊します。(夏は3便に増便され、島での寄港順が変わりますので、公式HPを要確認)
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すなわち、これは朝の7:00に見島の宇津港を出発し、本村を経由して萩に到着した船。
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側面には、「萩⇔見島」と書かれ、郵便局マークも貼られて郵便船も兼ねている模様。島の生活に欠かせない船です。こころなしか、サイズは違えど宿毛市の定期船に似ていますね。
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船内の写真をこの1枚以外撮り忘れましたが、大変清潔かつ綺麗。それもそのはずで、ゆりやは2019年に就航したばかりの新造船で、それまではおにようずというフェリーが見島までの輸送を担っていました。ゆりやの船内は、乗船したフロアがシート席、その下が横になれる座敷席、上は展望デッキも兼ねたベンチ席です。

乗船してシート席に着座していると、隣にお婆さんが車いすから着座。船員さんが優しく誘導されていました。本船はバリアフリー設備を整え、車いすでも問題なく乗船できるようです。

ところで、船員さんが一言お婆さんに「今日は揺れるからしっかり座席に掴まって」と言っているのが聞こえてしまったので、空気の良い展望デッキ席へ向かうことにしました。一応、アネロンニスキャップは服用済みですが、景色も見たかったし、念のため。(結果的には、フェリーは大揺れだったので、正しい選択でした。航行中は、展望デッキへの階段を上るのが大変なほどの揺れでした)

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出航前の静かな港(萩市)。
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漁港の街並みがよく見えます。
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出航です。
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防波堤をくねくねとやり過ごして、いよいよ外海へ。
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出航してしばらくは、左右に島影を望みながら凪の海を進みます。写真は右手にずっと見えていた島。おそらく有人島の大島です。
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続いて、おそらく櫃島(違っていたらごめんなさい)。櫃島は萩の近海に浮かぶ島の中で唯一定期航路の無い有人島。訪問には船のチャーターが必要と思われます。

船の左手に相島がくっきりと見えるようになった頃、いよいよ船が揺れ始めました。船員さんが、「島から先は揺れるぞ」と言っていたのですが、その通りになりました。地図を見る限り、本土から相島までは島が点在し、曲がりくねった本州のおかげで、一種の湾のような形を形成しているため波が高くないみたいです。一方、相島から見島までは遮るもののない外海。船はうねった波を直に受けながら航行します。
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写真は展望デッキの喫煙場所から撮影したものですが、屋根の無い、船の側面には船体にぶつかった波がバシャバシャかかっていました。(展望デッキは一応、船の2階部分なんですけどね。)個人的な経験の中では、揺れた部類の船でした。萩の港では波高1.5mと掲示されていたのですが、うねりが強かったのか、本土近くの波高を掲示してただけなのか、、、翌日の復路便は全く揺れませんでしたので、気象条件によっては揺れずに見島へ向かうことも可能です。
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ぐわんぐわん前後に揺れるゆりやに1時間程度揺られれば、前方に見島が見えてきました。
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まずは見島に2つある集落のうち、大きな集落「本村」に寄港です。私もここで下車。
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港には島の人が集まっていました。船から降りて皆三々五々、目的地へ向かっていきました。
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船待合室となりでは、見島名物「鬼ようず」(長男の誕生を祝って正月に揚げられる、鬼の絵が描かれた大凧)の看板が出迎えてくれました。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

奥尻島シリーズ、最後の記事です。

奥尻島には空港があり、日に1便だけ、函館行のJAL便が就航しています。
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空港ターミナルは、新しく綺麗。
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奥尻空港にアクセスする道の、空港手前の道を曲がると、かつての奥尻空港ターミナル跡(廃墟)がまだ残っています。昔の滑走路も一部残っていて、Googleや国土地理院の航空写真で上から空港を見ると、その様子がよく分かります。
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こちらは、新ターミナルの空港カウンタ。飛んでいるのは北海道エアコミュータ(HAC)ですが、空港はグループのJALのマークです。
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時刻表はシンプル。日に1便です。宿の方には、空路で帰ると言ったら驚かれましたので、滅多なことのない限り使われないのだと思われます。
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カウンタ隣で保安検査を抜けると、ガラス張りの待合室で待機することになります。ここでは奥尻島の天然水が冷蔵庫に保管してあって、無料で頂くことが出来ます。
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函館から飛行機がやって来ました。折返し便で函館へ向かいます。この機体、もうすぐ引退だそうです。
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タラップから乗り込みます。
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機内は、1-2列の配置。人生で最も小さな機体でした。
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離陸後しばらくは、奥尻島が見えます。改めて、島の大きさを感じられました。

函館まではわずか数十分。あっという間のフライトで、もうすぐ日常です。


(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

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奥尻島の玄関口、奥尻港です。役場もある、島の中心集落「奥尻」にあります。ここからは、町の集落を巡る町有バスも発着しています。
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北海道の市町村に必ずあるカントリーサイン、奥尻島は、港に面した県道に建てられていました。
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奥尻集落にある交差点から、島南部を見ていると、奥から町有バスが走ってきました。車体はいわゆるマイクロバスです。
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しばし、奥尻集落を見学させて頂きました。島の一周をぐるっと周る県道から丁字路を曲がったところに、役場や駐在所などの各施設が揃っています。なんと、奥尻島にはセイコマートがありました!規模の大きな島とはいえ、離島まで店舗網を張り巡らせるセコマ、頼もしい限りです。
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こちらは、役場全景。
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さて、海沿いに戻って、奥尻集落から海岸線を南下していくとほどなくして、島の観光名所「なべつる岩」が見えてきました。これ、1993年の大被害をもたらした津波で形が変わってしまったそうです。島の南端に位置して「いた」青苗集落には、このときの津波の被害がありのままに展示してあります(青苗集落では多数の死者が出ました)。奥尻島の建物はどこも、津波の被害を広範囲で受けたため、新しい堅牢な建物ばかりです。
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こちらは、なべつる岩近くの高台にあるマスコットキャラクター「うに丸」のモニュメント。

しばらく南下して、島の南端に向かいました。
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ここ島の南端に、今は広い公園が広がっていますが、昔は青苗集落が広がっていて、津波で根こそぎ持っていかれた跡地です。
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中心にはこのようなモニュメントと、この地下には被害を展示した施設があります。施設では、館員さんに丁寧に中を案内して頂けます。

さて、島の南端から西側(=島の裏側)に向かいます。奥尻からぐるっと南を周って最後の集落(地図的には奥尻島の裏側)にあたるのが、神威脇集落です。
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写真は、神威脇集落にある、神威脇温泉です。なんと、町営温泉ながらも源泉かけ流し。贅沢です。秘湯好きとしては是非とも入浴したいところでしたが、ここを訪れる数分前に島内放送がかかりまして、スピーカーから「神威脇温泉は臨時休業」とのお知らせが。

後で島民の方に聞いて分かったことですが、断水が原因の休業だとのこと。島では数日前から断水が続いていたようです。奥尻の水道は集落ごとに分かれてひかれており、他の集落では既に断水が解消したものの、神威脇ではまだ直っていなかったようです。

ちなみに、写真の神威脇温泉は現役ですが、この写真には写っていない山側にある立派なホテルは、2019年初頭に廃業しており、廃墟です。とても廃墟には見えないほど綺麗なのですが、まだ廃業から日が浅いからでしょう。この廃業が、航路2つあった奥尻の航路のうちの1つ「瀬棚航路」が休航になった遠因のようです。

なお、元ホテルだったところも含めて、奥尻島は2019年の相棒の初回スペシャルのロケ地になっていました。奥尻島の雰囲気を味わえるので、ぜひご覧ください。

さて、神威脇は町有バスだと最後の集落ですが、道道はぐるっと島を一周していますので、北側の野名前集落には車なら神威脇からダイレクトで行くことが出来ます。ただし、途中は少しダートが残っています。

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島の北側の野名前集落にある、町有バスの始発バス停「野名前」です。バスはこの集落から100m程南に下ったところの転回場で折り返してきます。
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野名前から北側を望みます。日本海側に面した集落で、道の上にある「矢印」に、北海道の厳しさを感じます。バス停もしっかりとした小屋になっていないと、寒くて待っていられないのでしょう(自分自身、冬の宗谷岬ではバス停小屋に大変助けられた記憶があります)。

町有バスは、野名前から奥尻までの島の北側を走る路線と、奥尻から神威脇までの島の南側を走る路線の2つがあります。実は近年まで町民専用だったようですが、今は誰でも乗車が可能です。本数も日に何本かありますので、是非乗っておきたい路線です。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。
北海道の西の端にある、奥尻島へ向かっています。前日に、本土側の玄関口、江差町まで来ましたので、この日は江差から奥尻島へ向かうフェリーへ乗船しました。
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江差のフェリーターミナルは写真奥の四角い建物。島へ向かう唯一の航路ですが、必要最低限の作り。一方で、観光のハイシーズンは終わったのに、ターミナル前には島へ向かう車(フェリーターミナルに止まっている車含む)が結構ありました。
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こちらは発見窓口。ありがたいことに海況まで掲示してあります。この日は文句なしの凪でした。

奥尻島へ向かうのはハートランドフェリー。他にも稚内の離島航路と、時期によっては樺太航路も運航しています。ハートランドフェリーに最も驚かされたのが、この江差のフェリーターミナルには自動券売機があって、クレジットカードに対応していること!!!ネットで決済できるフェリー会社が増えてきたとはいえ、離島航路のいちターミナルでクレジットカードに対応しているとは、感服です。
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フェリーターミナル隣にある漁港から。奥尻島行のフェリーがやってきました。繁忙期が過ぎ去った奥尻島への航路は日に2便体制で、船は奥尻島に泊まるダイヤです。ゆえに、このように江差では奥尻発のフェリーを必ず迎えることになります。
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着眼してまもなく、乗船が開始されました。車両甲板も用意されて、離島とはいえサイズも人口もそれなりにある、大型船(3,000t級)です。

この日のフェリーは定刻で出航。まるで瀬戸内海かと思うような穏やかな海を奥尻島に向かって走ります。

奥尻島へ向かう航路はかつて2つ存在しました。江差〜奥尻と瀬棚〜奥尻です。残念ながら瀬棚航路は2018年で休止してしまいましたので、今はこの江差航路だけ。
ただ、江差航路に充当される「カランセ奥尻」は2017年就航のピカピカ新造船。離島航路の中ではおそらく5本の指には入る新しさではないでしょうか。おかげさまで、フェリーからは航路が1つなくなるような、うらぶれた雰囲気は微塵も感じられません。
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カランセ奥尻にはデッキも2層、ありました。
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今回は、2時間程度の乗船ということもあって、2等座敷席にしましたが、旅行シーズンが終わったこともあって、ガラガラ。清潔さもプラスしてとても快適でした。なんでも奥尻島は「うに」が特産品で、生うにが取れる9月半ばまでが繁忙期なんだとか。この日は9月下旬だったのですが、9月から10月は台風シーズンということもあって海は荒れがちになり、地元の人曰く「この時期に渡島するのは中々チャレンジング」とのこと。
2等切符のため1等区画には立ち入れないので、2等区画だけ見て回りました。
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2等座敷席です。女性専用区画もあります。靴箱も設置されていて、清潔です。
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荷物置き、枕は標準装備。
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2階にはメインカウンターもありました。カウンター向かいの階段を上ると、3階(1等)です。
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新造船というだけあって、バリアフリー設備も。
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トイレも清潔です。いくら快適な船と言っても、日本海を通る航路なだけあって、例のスペースもしっかりありました。
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そうこうしているうちに、奥尻島へ到着です。振り返ると、すぐそこに北海道が見えます。
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右岸より、奥尻島を望みます。
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奥尻島の奥尻港に入港です。
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カランセ奥尻、船体も綺麗にしてありました。

続く
(このペイジの作成者 いし)

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