旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

タグ:鉄道

こんにちは てらです。
2024年3月のダイヤ改正により北陸新幹線の金沢~敦賀が延伸開業した。
ダイヤ改正を前に特急街道であった北陸本線の特急系統の見直し、系統の変化があった大きな改正だった。
開業に湧く福井県を走る福井鉄道は、ドイツ南西部のシュトゥットガルトで走っていた車両をイベント車両として運用している。
新幹線開業を機に、観光資源として通年運行を可能にするために空調機を設置する予定である発表がされていた。
しかし、開業当日のイベント運行では窓枠の形が若干変更となったのみで工事を実施していないようであった。
せっかくなので、外観が大きく変わる前に開業ブームが醒めやまぬ福井へ行くことにした。
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第三セクターに転換された武生駅で下車 
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から歩くこと約5分で福井鉄道福武線のたけふ新駅に到着。
本来であればゆっくりと写真を撮りたいところだが、時間がないのでそそくさと電車に乗り込んだ。日中のパターンダイヤだとハピラインと福武線の相互の乗り換えは難しい時間が多い。
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最新型のフクラムライナー 角張ったデザインのリトルダンサータイプ。
10分ほど乗車し、家久で下車
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どこで撮影しようか迷ったが、何分初めて撮影するので光線が良く撮りやすいところをチョイスし、日野川橋梁を渡る構図で一枚。
パンタグラフが大きいのと、電柱の間隔が難しかった。両運転台に改造されたのが目立たないように撮ってみた。
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撮影のあと、大いに気をよくして水落駅で下車。地図だけだとわからないが、連続する勾配を名鉄の車両がガンガン走るのは気分の良い物であった。揖斐線とかでの走りはどうだったんだろうか。
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お昼はヨーロッパ軒へ。都心の店舗は土日だと混んでいるだろうと思ったが、福井市街の店舗以外はロードサイド店舗だらけ…。
駅から比較的近い店舗へお邪魔した。ごちそうさまでした。
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専用軌道の箇所では分岐が雪によって凍結しないようにシェルターが設置されている。私鉄で設置されているのは珍しいのではないだろうか。ミニチュアのようなサイズ感なので思わず一枚。
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名鉄車、スノーシェッド、構内踏切 自分が思う福鉄っぽさの三点セット。
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西鯖江でお客さんの入れ替わりが多かったので一枚。特徴的な丸い通路の車内。
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先ほど撮影した家久駅は終日列車の行き違いがある。名鉄車同士とわかるように1枚撮ってみた。富山地鉄に行った際も感じたが、福鉄も古い駅舎がきちんと手入れされて丁寧に使われている。降りてないので写真はないが神明駅や浅水駅も素敵な駅舎の駅だった。
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終点たけふ新の一つ手前、北府駅で下車。車庫のある駅だ。
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ここも有人駅だった名残からか立派な駅舎を構える。
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車庫のそばには引退した200形が化粧直しがされ展示されていた。200形が走っていた頃は北陸新幹線金沢開業前でJRの国鉄急行型ばかり追いかけており走っている姿を撮影することはできず…。
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北府駅でどのように撮影しようか悩んでいたところ、直前になって地元の方のお見送りも含めて撮影者が10人ほどになった。
駅の雰囲気とうまく絡めたかったものの断念。すぐ後の福井方面の電車に乗り込む。
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福井鉄道の福井駅周辺で撮る際に福鉄の運行系統について紹介する。
下り:たけふ新→福井城址大名町(スイッチバック)→福井駅→福井城址大名町→田原町(鷲塚針原)
上り:田原町(鷲塚針原)→福井城址大名町→福井駅→福井城址大名町(スイッチバック)→たけふ新
(一部の急行はたけふ新→福井駅、福井駅→たけふ新)
といったルートで走行するため、福井城址大名町→福井駅は必ず福井駅側にパンタグラフが来る。スイッチバックの折り返し時間や交差点の信号待ちを活用すれば大名町の交差点や福井駅前の通りで何度か撮影することができる。
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西武鉄道沿線で育ったので、馴染みのある西武百貨店とドイツのレトラムを共演させてみた。
新幹線バブルで再開発が進む福井だが、西武百貨店は首都圏以外の店舗を縮小している傾向にあるのでこのような光景はいつまでみれるのだろうか。
今回はレトラムの撮影に合わせて撮影地を移動していたので、名鉄車の770型、880型の写真をあまり撮ることができなかった。雪の降る季節に名鉄のお古を撮りにもう一度訪れたい福井鉄道であった。
(このページの作成者 てら)

どうもてらです。
この記事は 東欧2017 カトウィゼ編 の続きです。
東欧2017 目次
I.ワルシャワ 
II.クラクフ
III.カトウィゼ
IV.オロモウツ(このページ)
V.ウィーン
VI.ブラチスラヴァ
VII.ブルノ
VIII.ブタペスト

前回、カトウィゼ編はこちら

カトウィゼからボフミン、オストラヴァ経由でオロモウツへやってきた。
人口10万人と少しの小規模な町であるが、世界遺産にも登録されている三位一体広場などが有名な地域である。
トラムの総延長も30㎞とチェコの諸都市のなかではやや小ぶりだ。
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チェコ国鉄のオロモウツ中央駅。
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中央駅につけるようにトラムが走っている。これはTatra社のT3 当時は一番多い車両だったが2018年になんと低床車の新車が入り、最大勢力ではなくなってしまったようだ。
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Inekon 01 Trioという形式は3両しかいないためあまりみることができなかった。
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トラムは写真のような狭い中心市街地にも乗り入れる。写真は三位一体広場付近であり、路駐の車もあふれているためトラムがやや窮屈そうだ。
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写真のようにトラム優先なのか道幅の狭い地域は停留所ごとに停車するトラムの後ろに車の列ができていた。
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ぐっと冷え込んだ翌朝、中央駅に行くためにホテルから駅までトラムに乗ったところものすごい霧が出ていた。やや哀愁の漂うトラムとの別れになった。



(このページの作成者 てら)

京阪電鉄の京都側の終点、出町柳。
そこから京都市内の洛北地域である八瀬、大原方面へ延びる鉄道が叡山電車だ。

京都といえば修学旅行の定番である東山や金閣寺などのある衣笠、四条河原町などが有名だ。
これらの地域に比べると洛北を訪れたことのある人は多くはないのではなかろうか。
大阪に住んでいるとあまり考えたことがなかったのだが、首都圏から京都へアクセスするとJR京都駅が拠点になってしまい、出町柳から叡電で洛北という選択肢は浮かびにくい…。

この路線がたどってきた歴史は決して明るいものではなく親会社、親会社の経営難や地下鉄の開業による乗客の減少など幾度となく今後が危ぶまれる事態に陥った。
現在は大手私鉄の傘下のもと、鞍馬、八瀬比叡山の観光資源を追い風に経営を行っている。
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新緑の美しい2017年5月末、叡電に乗って洛北へ足を運んでみた。
京阪電車の終点出町柳の出口を出るとすぐ、叡電の出町柳駅が見える。
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叡電は先述の苦難を打開するべく、観光客向けにパノラマ列車を保有しているのだが、運よく乗ることができそうだ。折角なので洛北の玄関口である終点の鞍馬まで乗車する。
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鞍馬駅は鞍馬寺の最寄り駅。駅を出るとすぐ左手に鞍馬寺山門が見える。
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観光客の少ない京都、、違和感である。
折角なので、山門を通り鞍馬寺からちょこっとハイキングをして貴船神社まで抜けてみる。
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鞍馬寺
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木の根道
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鞍馬寺の山門をくぐってから小一時間。貴船神社に到着。
ここから貴船口駅まではバスでのアクセスとなる。

観光客が少ないことに違和感を覚えていたが、10時半を回ると観光客で混雑しはじめるようだ。
反対方向の貴船神社行きのバスは立ち客がでるほど混雑していた。
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貴船口駅は無人駅で、お土産屋の売店は時間が止まっているようだった。
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青紅葉のトンネルを抜けて出町柳行きの電車がやってきた。
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二ノ瀬駅の雰囲気が気になったので途中下車。
叡山電車で一番乗降が少ない駅という事もありひっそりしている。
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喧騒から切り離され、緑に囲まれ深呼吸できた。この駅にも紅葉が植えられ手入れされているようで、待合室を見守るように鎮座していた。
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再び出町柳行きの電車に乗り込む。
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叡山電車は二ノ瀬駅から市原駅の間で、紅葉を沿線に植え、紅葉のトンネルとしてPRしている。
新緑の季節だったこともあり優しい萌黄色の青紅葉のトンネルだった。
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岩倉駅あたりから市街地を見下ろすように電車は山を下っていく。
出町柳で電車を降りると観光客でごった返している「いつもの京都」のイメージ通りであった。

探訪データ
2017年5月中旬
出町柳-鞍馬-(徒歩)-貴船バス停-貴船口-二ノ瀬-修学院-出町柳

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京都バス 広河原線 いしがバスで京都北部を巡っています。
まぐろきっぷで城ヶ島 関東から日帰り、乗り鉄乗りバス旅行ならこちら。春先がおすすめです。

おまけ
もみじのトンネル(叡山電車公式サイトに繋がります)
今回使用した切符(鞍馬・貴船1Dayチケット 大阪市内からはお得に観光できます)

(このページの作成者 てら)

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群馬県の高崎市から新潟県の長岡市までを結ぶのが上越線だ。乗り鉄をしていると、日本海方面へ抜けるのに幾度となく利用するため馴染み深い路線ではあったものの、上越線それ自体を目的にすることは少なかった。同じく素通りするだけだった水上温泉への寄り道も含めて、2018年の年末に訪れた。今回乗車したのはこの地図のオレンジ色の区間(この記事に出てくる主要な所には印を付した)。上越線で、新潟県との県境までひたすらに北上した。


水上駅から同じみなかみ町の北端にある土合駅などを通って新潟県へ超える列車は、日にわずか5本。冬期は臨時の普通列車が出るものの、それでも8本しかない。ゆえに、水上を超えようと思うと、おのずと接続の列車は限られてくる。

この日選んだのは、通年を通して土日と繁忙期に運転する臨時列車(8735M。越後湯沢から先は定期列車1735M)で、それに接続する列車は上野駅を8:35に出発する快速アーバン高崎行(3920E)だ。このアーバンは東海道本線から直通してくる15両編成だが、他の普通列車と同じように籠原駅で前5両を切り離す。高崎まで行くには後ろに乗る必要がある。今回、ボックスシートに座ろうと1号車に乗車した(注1)。

注1:高崎線のボックスシートは、1,2,14,15号車にある。列車によっては、9,10号車にもある。


しかし、アーバンは座席が埋まって立ち客が出るほど盛況のため座れなかった。この列車が高崎線下り方向の最初の快速ということに加えて、終点高崎からの信越本線、上越線両方面への接続もよい。さらにこの日は帰省ラッシュ真っ只中で、車内の客の多くが大きめのボストンバッグやキャリーバッグを持っていた。途中、新幹線接続駅の熊谷でも帰省客はほとんど入れ替わらず、地元の学生や住人が主要駅で降りていく以外は、高崎まで車内が大きく動くことは無かった。
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高崎には定刻の10:15に到着した。水上方面は階段を使って5番線に乗り換える。車内に居た帰省客の多くも5番線へ向かっていった。
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駅構内通路へと向かう階段の下にあるこの電光掲示板を見ると、高崎に来たことを実感する。現在では電光掲示板がかなりの数の駅に普及したが、路線別に種別と番線だけを表示し、行先と時刻が書かれていないものは非常に珍しい。

高崎(地図を見る)を10:25に出発する普通水上行(731M)に乗り込んで、水上まで北上する。高崎地区の普通列車は全てロングシートの211系に統一されていて、乗車したのは4両編成。車内は帰省客とスキーや登山などのレジャー客、地元民で混雑しており、始発駅の高崎を出発した時点で通路も埋まっていた。上越線は晴れていると車窓も変化に富んでいて飽きない。この日の関東一円は雲一つない快晴で、進行方向右手の赤城山も左手の榛名山もくっきり見えていた。

一方の日本海側は、この冬最初の寒気が南下した影響で大雪だったようだ。関東北部も多くの降雪が予報されていて、列車が岩本駅を過ぎて沼田駅(地図を見る)に向かう頃には車窓に積雪も見られるようになった。その頃には混雑していた車内もだいぶ空いてきて、沼田で多くの降車があると空席もでき、車内のほとんどが帰省客とスキー客、登山客だけになった。
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終点の水上駅(地図を見る)には定刻通り11:29に到着した。高崎方面の普通列車はいつも駅舎側の1番線から発着する。沼田駅周辺では薄く積もるだけだった雪も、後閑、上牧と北上するにつれて厚さが増し、水上駅では屋根のあるホームにも積もっていた。
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乗車した731Mは、降車扱いの後に車内点検を行って折返し738M高崎行となって折り返す。
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狭い乗換階段を渡って、反対側のホームに待つ長岡行普通列車(8735M)に乗り換える。写真からも雪が舞って、ホームの中深くまで積雪があったことがわかる。上越線は既に写真のE129系に統一されていて、列車によって両数は変わる。この日は4両編成だった。雪の中でも列車は水上駅を時刻表通りに発車し、上越線最後の群馬県の駅、土合駅(地図を見る)にも定刻の11:50に到着した。
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新潟方面へ向かう下り線はトンネル内にホームが存在する。土合駅がマニアには有名になっている一因だ。また、そのホームから山の上にある駅舎までを繋ぐ400段を越える階段も有名だ。
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下から仰ぎ見ると、頂上が見えるためにそこまで長くは感じないが、実際に登ってみると意外にしんどい。
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頂上に到達すると、通路の先に頑丈な斜めの大きな板が見えた。トンネル内の風がそのまま通路に吹き込むのを抑制しているようで、この壁の横からさらに進んで駅舎に向かう。
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新潟との県境がすぐそばということもあって、駅の外は大雪だった。
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駅前のバス停はこの通り、すっぽり埋もれてしまっている。

土合駅からは反対方向の水上行(1732M普通水上行)に乗って、高崎方面に1つ隣の湯檜曽駅に行くつもりだった。土合駅は無人駅だが比較的広い待合室があってそこで列車を待っていると、乗車予定の列車が除雪のために1時間遅れていると構内アナウンスが駅スピーカーから入った。駅前の水上駅行のバスも冬は本数が減るので良い時間のバスもなく、待合室で待つことに。

予定の発車時刻を1時間ほど過ぎた頃、駅にジョイント音が響いて貨物列車がやってきたのがわかった。しかし、待合室から見えるところで止まってしまったのでホームに様子を見に行ってみると、運転士さんが前面ガラスについた雪を箒とスコップで落としているところだった。前面にたまった雪の量も凄まじいが、彼によるとこれは新型機関車だからこの位の量なら問題はないそうだ。しかしガラスについてしまった雪はいちいち列車を止めて手動で落とす以外どうしようもないらしく、既に石打駅と、土合駅の手前のループ線のトンネル内で同じ作業を行ったとのことだった。
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おおよそ10分ほどかけて雪を払い落とし、貨物は再び発車して行った。ほどなくして、遅れていた1732M水上行も2両編成で到着した。前方の信号機が見えないほどの視界の悪さだったため、指令に連絡を取って信号が進行現示であることを確認してからの発車となった。その後は湯檜曽駅に停車し、雪を巻き上げながら水上駅まで進んだ。前方も側方も雪でほぼ視界は無く、運休にならなかったのが不思議なくらいだった。もっとも、貨物の運転士さんの話では雪は県境の峠だけでひどかったようだから、問題はないのかもしれない。終点水上駅には約1時間20分遅れで到着した。



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みなかみ町をバスと徒歩で少し見て回った後、18時台の列車で東京への帰路に着いた。乗車したのは普通高崎行(750M)で6両編成だった。ただ、水上駅で接続の長岡始発の普通列車(1742M、E129系2両編成)が遅れていたため、待ち合わせてからの発車となった。駅は相変わらずの雪で、車内の窓にも霜が降りていた。
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結局、終点の高崎駅には予定より6分遅れの19:54に到着した。

続く

(このペイジの作成者 いし)

一昨年の春のこと
ふと、海が見たくなって青春18きっぷを購入して列車に乗った。

行先は、山陰本線。
日本海の深い青が見たくなったからである。
大阪を9時過ぎに出る丹波路快速に揺られ、海が車窓を占めるようになったのは14時過ぎ。
この日は浜坂、鳥取、米子と乗り継いで益田までただひたすらに急いだ。
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旅は次への宿題がある方がいい。
島根県東部はまた、今度ゆっくり眺めよう。温泉津温泉を再訪したいという宿題もある。
大学時代は(いまでも)、もう一度再訪したい場所のことを「再履修」と呼んでいたけど品が無いのでここではあえてそう呼ばないでおこう…。

前置きが長くなってしまったが、本編はここから。
山陰本線の山口県区間を制覇しようというもの。どこが見どころなのか探りながら、とにかく車窓を堪能するのが目的だ。
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翌朝、キハ120形の単行、長門市行きの始発に乗った。誰も乗っていない…。

話はそれるが、日本海側の県境地域はどこもひょうたんのごとく列車の本数がぐっと少なくなる。
府屋(新潟県)~鼠ヶ関(山形県) 8本
市振(新潟県)~越中宮崎(富山県) 18本
ここも例外ではなく、島根県と山口県の県境(飯浦駅と江崎駅)を通る列車は一日8本。
さて、どんな景色が待ち受けているのか。
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夜が白み、徐々に空と海の境目もはっきりとしてきた。
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県境の集落のない地帯は景色を遮るものが何もなく、一面の海が広がっていた。

列車は萩の街並みを過ぎ、長門市へ通学の学生を乗せ急いでいく。



ハッと起きた。
列車が乗っていた方向と逆方向に動いている。一瞬、何が起きているのかわからなかった。
元来た方向に列車が進んでいるのかと思い、運転室付近にある整理券表に目をやると
「仙崎」
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この顛末を寝ぼけた頭で整理すると。
1.長門市行きの列車がそのまま折り返し時間を経て仙崎行きになる。
2.それに気づかず、惰眠をむさぼり、起きたら仙崎に向けて列車は走っていた。
旅程が崩れてしまい、なんともお粗末であるが、終点の仙崎に到着した。
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もともとは美祢方面への貨物線として開業した仙崎支線であるが、今はキハ120系が7往復するローカル線である。
青海島への航路も近くなのだが、そもそも旅程が狂い予定が大幅に押していることを忘れてはならない。残念であるが同じ列車に乗り、仙崎駅を後にした。
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長門市駅へ戻ると、広大な駅の敷地にぽつりぽつりとディーゼルカーがたたずんでいる。
折角なので駅周辺を散策した。
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駅前には本州最後の定期旅客列車を牽いたD51の動輪が鎮座している。
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広大な駅も、貨物輸送や機関車の機回しなどでひっきりなしに列車が通っていたのかもしれないと目を閉じて想像してみたが、がらんとしておりなかなか想像できなかった。
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長門市は金子みすゞの生誕地ということもあり、金子みすゞをモチーフにした観光列車も走っている。
東京からも大阪からもアクセスしにくいからか、観光地案内をみていると、こんなに観光地があることに驚かされた。
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美祢方面から列車がやってきて、下関から長門市折り返しの山陰本線の列車もやってきた。
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予定より一本後の下関行きに乗り込んだ。
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曇り空が惜しいが、日本海に浮かぶ島々を見ながら列車は西へ走る。
小串まで来ると、線路は海岸線を離れ、列車の本数も増えて乗客も立ち席がちらほら見えるようになった。列車はそのまま終点、下関へ滑り込む。

寝過ごして仙崎まで行ってしまったが、反面いろいろな発見ができたしよい寄り道だった。次回は萩の街並みや青海島、ちょっと足を延ばして角島や秋吉台と周遊してみたい。

探訪データ
2017年3月中旬
益田-1561D-長門市-1625D-仙崎-1626D-長門市-967D-小串-869D-下関

追記
2020年の元旦に、もう一度行きたいなと思っていたところを巡り歩きました。

そして、ちゃっかり温泉津温泉も再訪しました。

よろしければご覧ください。

(このページの 作成者 てら)

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