旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

タグ:都市交通

ブログを最初期から見てくださっている方ならばおわかりだと思うが、実は途中から新たにできたカテゴリがこの「都市交通」である。
「都市交通」と「ローカル線」のカテゴリの厳密な定義は? と言われるとこちらも言葉を濁してしまうのだが、全部の鉄道を「乗り鉄」と一括りにすることにやや抵抗があり、都市内で完結する乗り物の乗り鉄、撮り鉄記録をまとめていくカテゴリとしてこのカテゴリが生まれた。

さて、自分が記事を書くと前置きが長くなってしまうのだが、国内海外問わず路面電車や地下鉄、ターミナルの写真を載せていこうと思う。
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記念すべきターミナル編の一回目には神鉄新開地を選んだ。
1950年代、神戸市内の私鉄のターミナルが板宿、湊川、元町、三宮であったため、相互間の移動は市電を利用しなければならず、市電への利用者の集中や乗り換えの煩雑さなどの課題を抱えていた。
そこで、神戸高速鉄道が設立され、私鉄各社が相互に乗り入れる地下鉄のような形で1968年に開業を迎えた。
新開地は単に神戸電鉄の始発駅であるだけでなく、かつては神戸市内でも随一の繁華街とオフィス街であった。しかし、現在はその地位をアクセスの利便から三宮に譲っているが地下のターミナルは中小私鉄とは思えないほど立派である。
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神鉄の改札口を入ると神戸市近隣の地名がずらりとならぶ。
神鉄は神戸市とその近隣の自治体にネットワークを持つ私鉄で、鈴蘭台、谷上、岡場といった街を結ぶ一面を持ちながら、有馬温泉といった神戸を代表する観光地を走っている。また、神戸市北部の急峻な地形をクリアするべくすべての車両にモーターがあるのも特徴といえるだろう。
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1、2番乗り場は神戸市北区を経由して三田に至る路線。3,4番乗り場は西区、三木市を経由して小野市に至る路線のホームである。
ホームは3線4面となっており、真ん中の線路は開扉方向によって使い分けているようだ。
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4両編成の電車がいれかわり立ち代わり入ってくる。電車の床下からだろうか、空気圧縮機の音がシューシューと響きホームの喧噪もひときわだ。
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新開地駅はコンコースも特筆すべきだろう。
出口案内の看板。このフォントはなんで場所によって異なるのだろうか…。
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沿線案内の挿絵も果たしていつのものなのだろうか…。土地勘のある人なら首をひねるかもしれないが、南北は正しいが東西があべこべでみにくいのである…。(一枚を三枚の写真にしています。)
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人の往来を一日も休まずに見続けてきた駅長室の看板も、年季が入っている。

おまけ
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新開地駅には高速そばという立ち食いそばが神鉄の改札を入ってすぐのところにあり、昔から通勤客を支えてきた老舗である。私鉄立ち食いそば屋にありがちなチェーン店のようなたたずまいではないのも高ポイント。お酢の味がほんのり効いた五目御飯の稲荷寿司が美味しかった。

追記
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神鉄は通勤路線や観光路線、ローカル線と様々な顔を持っており、このブログでも特集したいと考えているのだが、なかなか行けていない…重い腰が上がれば乗り鉄に行くのでお許しください。→書きました!(2022年5月追記)


ふたたびこんにちは てらです。(2022年8月追記)
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新開地駅、ついでで撮るにはもったいないということで先日神戸高速線を回った時に時間をかけて眺めてきました。
新しいカメラを買って試しに撮ってみたかった場所の一つが神鉄の新開地駅。
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インバータの低い音がホームに流れる。
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神鉄の車両の先頭車には神鉄のイメージキャラクターのしんちゃんが座っているのですが…顔がふっくらしているのとほっそりしているのの2匹いるんですよね。ふっくらしたしんちゃんの方が可愛い気がする。
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神鉄の4面3線ホームがすべて別の形式の車両で埋まった。
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やっぱり最古参、1000系の赤と白の塗装が落ち着く。
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1000系列は増結用車両があったり2連と2連をつないでいたり…平成生まれの車両もあったりといろいろ奥深い。
車両専門のブログではないのでここでは詳細は割愛させていただく。
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そうこうしているうちに2つ扉の1000系も入ってきた。 1000系の車内から1000系を撮ってみた。
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薄暗い頭端式ホーム、独特なブレーキ音と響き渡るコンプレッサー音、ボーーーーーっという発車ブザー、なにをとっても好きな雰囲気である。
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車両の横から隣に止まる車両を眺める。5000系はたまたま幕を回しているタイミングで準急有馬温泉表示になった。
気づけば小一時間ほど滞在してしまった。色々撮っても撮り飽きない。

ターミナル編 ほかのシリーズが気になる方はこちらをどうぞ

山陽電鉄の終点、姫路駅を訪れた時の記録を記事にしました。
(このページの作成者 てら)続きを読む

どうもてらです。
先日(とはいっても6月下旬)に地下鉄今里筋線と今里筋線に接続して運行しているいまざとライナーに乗車してきたのでその時の記録を写真と共に。

大阪市内の地下鉄は碁盤の目のように張り巡らされている。
私の場合、地下鉄を利用するときはもっぱら南北の移動が多いので、御堂筋線、堺筋線をよく利用する。同じように南北を結んでいる地下鉄の一つに2006年に開業した今里筋線があるが、大阪環状線の外側ということもあり、全く利用したことがなかった。
今里筋線は、大阪市旭区と大阪市東住吉区という大阪環状線の東側に位置する各自治体を結ぶ地下鉄路線として計画され、地下鉄建設時に人口が急増していた東淀川区の井高野地区と東西に走る各路線(谷町線、京阪線、長堀鶴見緑地線、学研都市線、中央線、千日前線)を結ぶ。本来は東住吉区の湯里付近まで延伸する予定だったが、現在計画が凍結され東成区の今里が終点となっている。

最寄りの地下鉄の駅から一日乗車券を購入し、まずは今里筋線の終点、井高野を目指す。
ここで、こぼれ話なのだが谷町線太子橋今市駅で今里筋線に乗り換えた際に、乗り換え通路が上り線用エスカレーターとエレベーターしかなく、乗り換えの需要が想定されていないのかちょっと戸惑った。
こういう時に一日乗車券だと出口にいったん出て街の様子を見ることもできるため便利である。
ダイヤの都合上、上り下りともほぼ同時に着くためホームに滞留していたお客さんが一気に捌け、電車に吸い込まれて行った。
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ほどなくして井高野に到着。車両は4両編成なのだが、1車両に4、5人しか乗っておらずあっという間にホームは無人に。
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折り返しを待っている人もわずかで、このような写真も容易に撮れた。
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一本見送って地上のまわりをくるりと回ってみようと思う。
そもそも井高野は最寄りの駅に出るのが遠く(阪急の相川や正雀が最寄にあたる)、大阪市バスの路線が多く設定されている。確かにバスで梅田方面に出た方が地下鉄経由で梅田に出るよりも楽なのかもしれない…。
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出口の案内の地図からみてもわかるように府営住宅が立ち並んでいる。こんなに団地が目と鼻の先の地下鉄の駅もめずらしいのではないか…
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府営北江口住宅
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府営井高野住宅
一周回って改めて地下鉄の改札へ向かう。
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この通路の狭さも、どのくらいの利用を想定していたのかと?マークがよぎる。ちなみに駐輪場は工事でできたスペースを活用すべく各駅に整備されているようだ。
一車両に10人程度が乗り込み井高野を発車。
東西に走る各路線と連絡するので利用者は一見多そうに見えるが、太子橋今市で一旦乗客が減り、蒲生四丁目と緑橋で乗客が入れかわり、今里では乗客が井高野を発車した時点と同程度という感じだった。
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終点の今里に到着。
現在、大阪市の南北方向の交通需要の調査を兼ねていまざとライナーというBRTが運行されている。(運行ルート等はこちらを参照していただけるとありがたい。)
今里筋線が延伸を予定していた区間をBRTで代替し、今里筋線の乗り換え運賃を設定することで、今里筋線のさらなる利用促進を狙っているものである。本来延伸予定だった湯里六丁目を経由して地下鉄長居駅に至るルートの運行もある。
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今里駅には改札を出てすぐのところに、簡素なものではあるがいまざとライナー用の待合室があり、ベンチと発車案内端末が置かれていた。
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端末は大阪シティバスの比較的大きなバス停に備え付けられているものと同じタイプのもので、行先や直近のダイヤがわかるようになっている。(ヲタク的には運行ルートの地図とかも見れるとうれしいのだが…)
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いまざとライナーの乗り場に直結するエレベーターで地上に上がると、オレンジ色のバスが停まっていた。あべの橋行きのバスが先に出るようなので今回はあべの橋行きに乗車。
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今里駅を発車した時点では15人ほど(座席の半分が埋まる程度)の利用だったが、田島五丁目、杭全(くまた)では立ち客もちらほら出る程度まで乗っていた。
ただ、田島五丁目や杭全はもとからなんばやあべの橋方面へのバスの設定がある地域なので、需要の創出ができているかというとちょっと微妙といえる…。終点あべの橋は普通の路線バスのバス停と同じおり場に到着し30名ほどの乗客が降りて行った。

双方お客さんがあまり乗っていない点が気がかりではあるが、地下鉄とバスが乗り継ぎの割引を設定して利用喚起を行うのは非常に良い取り組みだと感じた。大阪市内もまだまだバスが幅を利かせている側面があり、特に今回の井高野地区をはじめ、放射状に延びる鉄道同士を結ぶような長距離、長時間の運行を行っている路線も多い。バスだけではなくバス+鉄道での移動がもっと利用者にも浸透すればいまざとライナー以外にもBRTシステムが浸透していくのではないかと思う。


(このページの作成者 てら)

東欧2019:IVの続き。目次はこちら
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ハンガリーの首都ブダペストは、トラムの縦横無尽に走る街です。街並みの美しさも手伝って、乗っても撮っても楽しいところです。路線網が発達していて全ては網羅できないので、系統別に乗車したものをまとめます。

詳細な路線図はこちら。主要ルートはこちら(どちらも交通局公式サイト)。ブダペストはドナウ川を挟んで西側がブダ地区、東側がペスト地区です。

観光客が最も使う系統はおそらく、東側のペスト地区を半円状に走る、4系統と6系統(ルートはほぼ重複)でしょう。ブダ地区北西部のSzéll Kálmán térから東へ進み、マルギット島の南端をかすめながらドナウ川を渡ってペスト地区へ。ペスト地区では西駅、Oktogonなどの主要な場所を半円の円弧を描くように南下して、もう一度川を渡ってブダ地区の南部へ至る系統です。
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観光客だけでなく地元の方の利用も旺盛で、車両は長い低床車が数分おきに運用。車内はいつも混雑しています。ブダペストのトラムは車両の前後に運転台があって左右どちらにもドアーがあり、対向式ホームだけでなく島式ホームも多数存在しています。
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4系統、6系統とともによく使われるのが、ペスト地区で4、6系統のさらに内側を半円状に走る47系統と49系統でしょう。ペスト地区の中心にあるDeák Ferenc térを出発すると南下し、Kálvin térで西へ進路を変えて中央市場の前を通って川を渡り、ブダ地区へ至る系統です。
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両系統共に数分おきで走り、利便性は高いです。車両は写真のような1970年前後に製造された旧式のものばかりが運用されていて、昔ながらのトラムを楽しめます(写真はGanz社製CSMG)。
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続いて、2系統もよく使われる系統ではないでしょうか。ペスト地区のドナウ川沿いを南北に貫く路線です。車窓にはずっとドナウ川が広がり、昼の景色も夜景も綺麗で、まさに乗っても撮っても楽しい、ブダペストトラムの代表格です。
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川沿いを道路や橋を避けながら走るため、電停の形が変則的なのも面白い2系統。車両は90年代後半製造のGanz社のKCSV-7シリーズがもっぱら使われています。
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北端にある終点電停の手前で、一度川を離れて議事堂の前を迂回します。すぐに川に戻って終点です。
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北端のJászai Mari tér電停。4系統、6系統に乗り換えが可能。
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南の方には、地下の電停もあります。
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2系統はドナウ川の東岸、ペスト地区を走りますが、右岸のブダ地区を川沿いに走る系統もあります。19系統と41系統です。
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2系統と異なり、低床車が多く運用されています。
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ブダ地区には、その他にも川からは離れていますが複数の系統が走っています。
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ブダ地区ではタトラ社製T5C5をよく見かけました。
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他方、東岸のペスト地区でよく見かけたのは、ドイツDuwag社製のTW6000。高床式ですが、ドアが開くときに車内のドア付近の床が下がるようになっており、2ステップで乗車できます。
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TW6000と同じ系統にしばしば入っているのがUrbos3の短編成タイプ。この日は3系統と69系統でみかけました。

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TW6000はペスト地区の24、28系統でも確認しました。

さて、ブダペストの公共交通はトラムだけでなく、トロリーバスやバス、地下鉄など多彩です。
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世界遺産にもなってる地下鉄1号線は、このような他では見ないタイプの車体。
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地下鉄3号線は、2年前に訪れた時は旧式の真っ青な旧共産圏を彷彿とさせる車両で、車内も古く、ドアは乱暴に閉まるものだったのですが、なんとリニューアルされていました。綺麗なのは喜ばしいですが、寂しくもあります。
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車内まで綺麗になり、液晶画面で行先も表示されていました。
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中央市場前からはトロリーバス83系統が発着しています。この83系統には旧式の連接タイプのトロリーバスが入っていました。
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東駅の駅前で同様のタイプと思われる古いトロリーバスを視認。80A系統に充当されていました。東京ではトロリーバスはおろかバスでもこのような角ばった車体はもうほとんど見られませんから、感慨深いものがあります。
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こちらは新しいタイプのトロリーバス。76系統は東駅を出発してトラム4、6系統の少し外側を円弧を描きながら北側に進む系統です。
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こちらは実際に乗車してみた75系統のトロリーバス。英雄広場までこれで向かいました。当たり前ですが、一昔前の電車のようなモータ音です。
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車内の運転士後ろの座席には、共通運用と思われる多系統のサボが保管されていました。
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バスもたくさん走っていますが、見かけた旧式の連接バスだけ掲載。系統は不明です、、、
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このような郊外電車も走っています。今回は滞在時間が少なく、駅で1枚写真を撮るのにとどまってしまいました。


※地下鉄3号線はリニューアル工事のため、部分運休中です(平日夜20:00以降と土曜休日の終日は全線運休)。

東欧2019:VIへ続く。

(このペイジの作成者 いし)

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