旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

タグ:東北

こんばんは、いしです。
本州と北海道を連絡するフェリーのうち、最もマイナーな航路と言っても過言ではないのが、大間~函館航路。航路や船体の歴史は、先達が書かれている記事に詳しいのでそちらをご参照して頂ければ。

大間航路は2便/日であることと、大間へのアクセスの不便さから、公共交通でアクセスするのは至難の業ですが、地元の方(とみられる)利用は存外に多く、確かに下北半島北部から大都市に行こうとした場合は青森よりも函館の方が近いのだということを実感させてくれます。
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今回は、大間から乗船。
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路線バスは下北交通の佐井線(むつ~大間~佐井)がターミナルビルまで乗りつけます。
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小規模なターミナルではあるものの、内外装ともに綺麗で、クレジットカード決済も可能な自動券売機も設置。
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マグロも出迎えてくれます。

さて、大函丸は2013年建造ということもあって、まだまだ清潔。
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船内は乗船したデッキが2等雑魚寝。
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2等のデッキの船外スペースはあまり広くはありません。
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カップ麺の自販機も常備。

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
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野辺地から下北方面へ向かうのは、JR大湊線以外にもう1つ、下北交通の路線バスもあります。
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野辺地駅前のバスロータリーに鎮座する、むつバスターミナル行の野辺地線。野辺地駅から横浜町を経由してむつバスターミナルまで向かう、JR大湊線と完全に並行したルートです。(余談ですが、六ケ所村で乗り換えることで、野辺地→六ケ所→むつとつなぐルートもあります。本数はともかく。)

野辺地線のむつ行は午前に4便あるのみで午後はありませんが、午後は青森線(青森→野辺地→むつ)が全く同じルートを通っていますのでそちらを利用できます。
【野辺地→むつ(2021年6月現在)】
野辺地6:30→むつ7:59(日祝運休)
野辺地8:30→むつ9:59(土運休)
野辺地9:30→むつ10:59
野辺地12:10→むつ13:39
野辺地14:19→むつ15:48(青森からの青森線)
野辺地16:19→むつ17:48(青森からの青森線)
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野辺地駅を出発してしばらくは、こまめに設置された野辺地の市街地のバス停を通過します。初乗りも140円で良心的。

途中幾つかのバス停で地元の方の乗車があったほかは、バスはぐんぐんと北上します。
車窓は、永遠と、左手に海。
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旅客が大きく流動したのは、横浜。野辺地~横浜でバスに乗ってきた方のほとんどが、横浜で降りられました。その後は、むつまでほぼ降車はなく、途中ちょくちょくと乗車があるのみ。
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車窓左手に下北半島の山々が見てくると、もう少しでむつ市内。
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終点のむつバスターミナルは必見。
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令和にしてまだ昭和が残っています。

※下北交通名物、「臨停」も乗りながら探してみてください

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
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仙台市青葉区の山奥に、定義如来で有名な定義地区があります。仙台の市街地からは約1時間に1本の市バスで終点定義まで直通の、定義線でダイレクトにアクセスが可能な、アクセスのよい観光地です。この日も、地元の観光客の方がバスには何名か乗っていました。

この定義線、結構な山奥まで進むのですが、さすが有名な観光地を終点に構えているだけあって、本数は豊富。バスも通常の路線バスと同じ、大型です。
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この日は、仙山線の愛子から乗車。定義線は仙台市街地から広瀬川の北岸の県道沿いをまっすぐと、ほぼ仙山線と並行しながら走るルートで、仙山線とは熊ヶ根まで並走します。
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なかなかの本数。ちなみに、愛子駅前バス停は愛子駅のロータリーにはなく、少し南に行った仙山線に平行する国道沿いに位置します。愛子から乗る場合は(そんなケースがあるかどうかはともかく)要注意です。

さて、仙台からやってきたバスは座席が半分ほど埋まるかどうかといった乗車率。定刻で出発し、順調に国道を西へ進みます。少し進んだところで国道から左の敷地に入ると、そこが市バスの白沢車庫です。昔ながらの気取らないバス営業所で時間調整。白沢車庫から数バス停先の熊ヶ根橋までは、定義行、作並温泉行、それから白沢車庫止の入庫便と日中でも30分に1本は本数が確保されている幹線です。

白沢車庫を出発して、定義線は熊ヶ根橋バス停から国道を右折し、作並温泉行と分かれます。ここからは定義線独自区間でフリー乗降区間でもあります。車窓は特にそれまでと変わったところがあるわけではなく、田んぼと山が道の両側に広がりながら、バスはゆるゆると県道を登っていきます。

「大倉ダム」バス停まで到達すると、バスは県道から逸れて、ダム西側の道へ。ここは日曜日だけの走行区間(系統846)ですがバス車巾いっぱいの狭隘区間。スリリングでおすすめです。月曜、土曜はバス東側の片側1車線が確保された県道を走ります。(系統844, 845)狭い路線好きの皆さまにおかれましては、系統846に乗車することを強くお勧めします。仙台駅を日曜日の10:00-14:00に発車するバスです。

ダム周辺は山深さを感じますが、そのさらに先の定義はうって変わって開けた場所。仙台周辺の方々の日帰り観光地となっていて、この日も大変な賑わいでした。

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(このペイジの作成者 いし)

久しぶりの更新となりました。いしです。
あいにくの秋雨でしたが、仙台にて乗りバスを少々。
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すでにご存じの方がほとんどかと思いますが、東北一の大都市仙台には大きく2つのバス会社(宮城交通と仙台市交通局)がありまして、今回は市バスに乗車。
市バスの路線に山奥へ行く興味深い路線を見つけられたことと、鉄道とバス(宮城交通は一部路線だけ乗車可能な一方で、市バスは全線乗車可能)が乗り放題となる「仙台まるごとフリーパス」を偶然にも見つけたのがきっかけです。

※余談ですが、仙台まるごとフリーパスは、2020年度の期間限定で、電子パス版も販売されています。このところ交通事業者がこぞってトライアルしているMaaS施策の一環です。

他の都市にも言えることですが、市内を縦横無尽に何台もバスが駆け抜けながら、そこから1時間もしないところに山間部を走るローカル路線が存在するのが仙台の魅力の1つ。今回は、市バスが誇るローカル路線のうちの1つ「秋保・二口線」に乗車しました。

「秋保・二口線」は、上記写真に写ったバスの系統番号が2桁なことからもわかるように仙台駅からは出ておらず、仙山線の愛子駅から出発し、国道457号を通って、仙台市の西方に位置する太白区秋保町へ至る路線です。秋保町は西に長く、山形県との県境まで街道が繋がっており、バスは宮城県側最後の集落である「二口」まで走っています。
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乗車は仙山線の愛子駅から。
駅の改札を出てすぐの乗り場から、二口線は出発します。時刻表を確認したら、バスは7本/日(系統83, 85, 87番)しかありません。そのうえ、ほとんどが秋保町の「上ノ原」か「野尻町北」止。さらに終点の二口まで行くバスは、平日は0本、土曜は2本、日曜は1本という少なさです。されど、秋保町のほとんどの民家は「野尻町北」までに存在するのですから、それで十分なのでしょう。

バスは愛子駅を出ると、駅の南にある新興住宅地「錦ヶ丘」へ入り、ぐるっと域内を周りながら、住宅地の乗客を降ろしていきます。秋保・二口線は長距離路線なのですが、このような単距離需要も兼ねているのですね。とはいっても本数が少ないので、錦ヶ丘の方々は市バスよりも頻繁に走っている愛子観光バスの路線を良く使うのだとは思います。

錦ヶ丘を出るとバスは国道を南下し、秋保町へ向かいます。地名がたくさん出てきましたので、この辺で地図をご確認頂ければと思います。

南下して山を越えたところで、秋保温泉に到着。バス停名では「磊々峡」「秋保・里センター」「湯向」あたり。バスはここから方向を変え、県道を西へ向かいます。

秋保温泉は奥州三名湯の1つで、仙台からもほど近い有名な温泉街。車で訪れる方も多いですが、路線バスは今乗ってきた市バスよりも、仙台市街地から名取川沿いの笹谷街道を西進してくる宮城交通の方が本数は多いです(1, 2時間に1本程度)。上述の「仙台まるごとパス」も使えて便利ですから、路線バスでしたらこちらで来るのが一般的でしょう。ちなみに、秋保温泉経由で川崎町へ向かうタケヤ交通も秋保温泉を経由します。

さて、秋保温泉の温泉街を通過した市バス秋保・二口線は、ここから宮城交通の路線バスと同じ経路を通ることになり、県道62号線を秋保町内へ向かって西進します。そうは言いながらも、宮城交通は温泉街にある「秋保森林スポーツ公園」止がほとんどで、この先に向かうバスは土日のみ数本です。

この日は終点の二口まで向かう市バスに乗りましたが、温泉を過ぎてもまだ乗客は一定数が車内に残っていました。本数は少ないながら、地元住民の需要が垣間見えます。

神ヶ根温泉、鴻の巣温泉といくつかの温泉を越えて秋保郵便局まで差し掛かった辺りが秋保町の中心でしょうか。車内に残っていた乗客も、このあたりのバス停で1つ、また1つと降車していきます。
バスの右手に大きな神社が見えたころ、体感ではかなりの距離を乗ったような気がしてきましたが、路線はまだ中盤で、バスはまださらに奥へ分け入ります。
もう少し街を走り、馬場を過ぎて、上ノ原。この辺りはもうだいぶ秋保町の端の方で、バスの乗客も地元民はゼロに。土日の市バスは7本中のほとんど(5, 6本)がこの上ノ原までです。

上ノ原を過ぎると、いよいよ車窓は山深くなってきました。もっと前から山深くはあったのですが、この辺りになると山が迫ってきている感覚になります。ほどなくして、秋保大滝バス停。宮城交通のバスが折返し場に停まっているのが見えました。観光スポットはここまでで、この先に行く人は、地元民かキャンパーか、バス好きの3択でしょう。


もったいぶりましたが、バス好きにとってのメインディッシュはこの先にありました。秋保大滝を過ぎて、ほとんどのバスが折り返す野尻町北を過ぎてすぐ、すなわち平日はバスが走らない区間に入ってすぐ、バスは狭隘区間に差し掛かります。
※バス後部座席に着席していたため、写真は撮れず

野尻町北~昼野の間に、バス車巾目一杯の狭隘区間が現れます。バス左手は窓ぎりぎりにコンクリートで固められた崖ののり面が、右手には名取川の渓谷がバスのすぐ下を流れます。あまりにも狭い区間であるため、区間の入口には信号が設けられているほど。狭い上にくねくね道ですから、万が一対向車と出会ったら難儀することは必須。ここ、バス好きなら乗車して後悔なしです。

ハイライトの狭隘区間は長くは続かず、興奮冷めやらぬうちにバスは「二口」に到着。
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バスは折返し場で数十分待機して、折り返します。これに乗らないと大変なことになります。
少し折返し時間があってバス好きには嬉しいところ。伝わらないと思いますが、新潟交通佐渡の宿根木線みたいです。ここ二口には、ビジターセンターがあるので公衆トイレもあり、時間は意外とつぶせます。
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二口の先は林道で、ほとんど何もありません。仙山線が出来るまでは、この二口街道は山形への県境越えのルートだったようですが、それも今は昔。

最後に、せっかくなので二口バス停を撮影。
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土日しかないバス時刻表。愛子から二口までは970円です。
このバス停もそうですが、市バスのバス停や車内には営業係数(100円稼ぐためにかかる費用)が書いてありまして、秋保・二口線はワースト8位の営業係数404。今後が危ぶまれる路線の1つです。全路線の営業係数はこちら

余談ですが、ワースト1位は八ツ森線で営業係数1,490。JR北海道もびっくりの数値です。本当は八ツ森線も乗りたかったのですが、平日のみ運行なので断念。早く乗りに行かないと。

(このペイジの作成者 いし)

三陸鉄道北リアス線には2014年、2015年と二度乗っている。
どのような構成にしようか少々悩ましかったが、初めて北リアス線に乗ったときに、もう一度行きたいと思ったところを再訪したので、それがわかるように書きたいと思う。

初乗車編
恥ずかしながら、三陸鉄道に初めて乗ったのは、偶然だった。
私は18切符で旅行しており、盛岡まで高速バスに乗車後、花輪線周りで青森に抜ける予定だった。
しかし、大雨により花輪線はその日、長時間運休を余儀なくされていた。

そこで
1.IGRいわて銀河鉄道乗車後に大湊線に乗車する
2.田沢湖線に乗車して角館の街並みをめぐり、羽越線で青森にでる
3.山田線、三陸鉄道、八戸線を回って青森にでる

という三つの選択肢から青森行きを考えることになった。
たまたま、その日からさんりく北リアス号が盛岡から久慈まで運行されていることを盛岡駅で知り、まよわず3.のルートを取ることにした。
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この日は運行初日であることに加え、数少ないキハ28・58系のKenji号が運行するということもあり報道陣が詰めかけていた。
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駅員さんのお見送りもあり、盛岡を定刻に出発。
山田線内は列車交換をする以外はノンストップで走りぬけ、宮古で乗務員交代を兼ねた小休止がある。
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Kenjiはもともと非電化区間向けのジョイフルトレインという事もあり座席が2+1列というグリーン車並みの配列である。また、2014年時点ではJR東日本最後のキハ28・58形ということもあり注目度が高い列車だ。(惜しくも2018年に運用を離脱した。)
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宮古駅。ここから三陸鉄道北リアス線に直通する。
三陸線内は一の渡、田老、小本(2015年に岩泉小本に改称)、島越、田野畑、譜代、堀内、野田玉川、陸中野田と比較的乗降の多い駅に停車していく。
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先の2011年の東日本大震災から3年半たっているにもかかわらず、被災の爪痕はいたるところに残っていた。
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島越駅は駅舎が流されてしまい、最後まで北リアス線が不通だった区間にあたる。クウェート政府の援助により駅舎の再建及び車両の新製にこぎつけた。
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堀内駅付近から見える美しい太平洋。
あの日、牙をむいたようにはとても見えない。
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名勝地、十府ヶ浦海岸付近も護岸工事が進められていた。
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様々な思いが頭を巡るうちに、終点の久慈に到着した。
不完全燃焼な全線走破だった。この旅は最終目的地が津軽線末端区間だったということもあり、先を急いだ。

再訪編
翌年の夏、その思いを忘れることなく宮古の地に再訪した。
宮古駅では丁寧に手入れされたひまわりが出迎えてくれた。
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再訪して訪れたかった場所。堀内駅付近から見える青い海と夫婦岩である。
今回は宮古から久慈まで北リアス線を再乗車し、久慈からレンタカーを使って北リアス線の沿線を回る。
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途中、陸中野田駅に隣接する道の駅でラーメンをいただいた。
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車窓から見える景色をもっと近いところでというわけでまついそ公園へやってきた。
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列車から見える景色
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まついそ公園から広がる景色
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公園で海の写真を撮っていると、臨時列車が通過した。昨年乗ったさんりく北リアス号である。
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最後に、連続テレビ小説あまちゃんのロケ地にもなった堀内駅を再訪。
晴れていれば、十府ヶ浦海岸や久慈の街をはっきりと見渡すことができる。
広がる海をバックに列車が通過していった。

今回も天気には恵まれなかったが、初めて乗ったときにまた行きたいと思わせてくれた、三陸の海を間近で見ることが見ることができた。この記事を書いているうちに、海を見にもう一度行きたくなってしまった。

(このページの作成者 てら)

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