旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

タグ:佐渡島

こんばんは、いしです。
※初稿:2019年10月31日。改稿:2020年7月12日。2021年3月16日。

この記事は、2019年8月に訪れ、2019年10月にブログ化しました。
その後、2020年7月7日の報道で、新型コロナウイルスの影響も含む経営悪化のため、「あかね」が売却されて小木直江津航路から撤退する方が明らかにされました。(注1)
これは、2020年度も開催された佐渡航路確保維持改善協議会(新潟県主導)での議論に基づいた結果で、協議会冒頭の挨拶によれば2020年度ゴールデンウィーク期の佐渡汽船の収入は前年比8割減、そもそもの新型コロナウイルス前の決算も、2019年12月期決算時点で2年ぶりの赤字と、経営状況は厳しかった模様です。(注2)
ちなみに、同協議会は何年も前から開催されており、2019年度には寺泊赤泊航路の廃止にも踏み切った経緯があります。
よって、現在は車も航送できる高速船で運航されている小木直江津航路ですが、2021年4月からはジェットフォイルの運航に切り替わる模様です。
2015年製の比較的新しい高速船「あかね」でしたが、乗れるのもあとわずか。新型コロナウイルスの影響を踏まえると、もうほぼ乗る機会は無いと言っても過言ではない程度で、なんとも寂しい限りです。佐渡汽船にとって赤字改善は急務ですから、致し方のないことではありますが。

注1:日本経済新聞「佐渡汽船、高速カーフェリー売却方針 小木航路の赤字改善に向け」2020年7月7日」
注2:新潟日報「佐渡汽船の売り上げ8割減」(2020年5月29日)

予定通りの2021年3月20日に、あかねは最終運航日を迎えました。


以下、初稿。
新潟県の佐渡島へは、現在2本の航路が本土から通っています。1つは新潟〜両津のメイン航路。もう1つは直江津〜小木航路(1日2便)。佐渡島からは、直江津小木航路で帰路につきました。
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佐渡側の玄関口、小木港には2航路が描かれていました。左側が今回乗車する直江津小木航路です。国道350号に指定されているんですね。いわゆる、海上国道です。海上国道ですと言えば、鹿児島から那覇に至る58号を思い浮かべますが、ここも立派な国道でした。
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小木港では、観光客と地元客が入り交じって、船の改札を待っていました。

直江津小木航路には、現在、高速カーフェリー「あかね」が就航中。5,700トンもある船体ながら、30ノットで進みます。ジェットフォイルに比べたらかなり遅いですが、それでも船としては中々速い部類ではないでしょうか(少なくとも自分が乗った中では俊足)。
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夏の夕空をバックに、乗船が始まりました。写真は船の後方デッキから。デッキに出れるのは後方の一部スペースだけなので、結構な人数がここに集まっていました。

車の乗船も始まっています。
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乗船が終わって程なくして、出港です。だんだんと佐渡島が遠ざかっていきます。このスピードが演出する「お別れ」感が船旅の醍醐味です。日常生活では、何かからゆっくり別れる事があまり無いですから。

フェリーあかねの船内は、全席指定。満員に近かったため写真は撮れませんでしたが、造船からまだ日が浅い事もあって、船内はトイレを含めて清潔です。キッズルームもあって子どもの声も聞こえていました。

全席指定で全席座席なので、フェリーあかねのは横になれる場所を予約することは出来ません。とは言っても一応横になれる座敷スペースは用意されており、具合が悪くなった人に限って船員に申し出れば利用ができます。本土の直江津港に接岸したときに覗いたら、結構な人が使っていました。全く揺れない航海で快適そのものでしたが、利用はあくまで自己申告ですから。

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最後は直江津港で船首を1枚。

この後は直江津港から接続の頸城バスで直江津駅へ(バスは上越妙高駅まで行って新幹線接続も行います!船が高速移動の需要も掴んでいる証拠ですね)。
長かった佐渡島の旅も終わり。帰路につきました。


(このペイジの作成者 いし)



こんばんは、いしです。

佐渡島の南西部の端っこに位置する宿根木集落は、昔ながらの景観が集落ごと残っている、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された、観光客の多い集落です。
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宿根木の集落は海と小高い丘に挟まれており、丘の上には、旧小学校が保存されて、中を見学することができます。写真はその最寄りバス停です。
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学校は現在民族博物館となっていて、主に昭和までの宿根木の暮らしに関するものが展示されています。
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ただし建物は学校そのまま。こちらは廊下です。ドラマで見かけるような木造校舎。初めて入りました。
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ここは敢えて教室のまま保存されている部屋です。
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文集や記念写真、5玉の算盤など、さまざまな備品も展示されていました。
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丘を降りると、宿根木集落があります。舟運で栄えたこの街の風景がそのまま残っています。多くの住宅は今も現役で使われているところもポイント。
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集落の中は細い道が繋がっています。
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昔のままの看板を下げたお宅も。
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集落のうち、3つの家は内部も公開されています。
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当時の生活が分かる展示も。
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家の中はそれぞれ個性的。
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囲炉裏で煤けた壁。時代を感じます。
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上から眺めると、その密集度合いがよくわかります。

佐渡島のなかではかなり観光客が多い印象を受けました。集落内に食事処や「たらい舟」の体験など観光施設がある影響もあるのでしょう。また、集落の前の道路がサイクリストのコースになっている事も影響しているかもしれません。

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
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バスで到着した、赤泊(旧赤泊村、現佐渡市)を少しだけご紹介。
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海岸沿いには片道1車線の広い県道が走っていて、港の反対側には家が立ち並びます。
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県道沿いには赤泊を表す標識が。「佐渡市」だけ新しく書かれているので、赤泊村だった頃から置かれているものでしょう。
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実は、海岸沿いの道の家々の裏側には、もう1本細い道が並行して走っています。なんでも、ここの道の方が古いそうで、この道の山側にまず家が建ち並んだ後、街の発展に伴って海沿いにも家が建つようになったんだとか。
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確かに、この通り沿いには歴史を感じさせる建物がいくつもあり、道巾も自動車には狭すぎます。
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建物は今も現役ですので中には入れませんが、雰囲気は十分です。地域の方が使う商店や全国的に有名な酒蔵があるにもかかわらず、観光客はそれほど多くなく、島の雰囲気を感じるのにオススメです。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

前浜線は、佐渡島南側を海岸線に沿ってひたすら走る路線。始点の多田から終点の小木まで、2回に分けて乗車しました。
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佐渡島の中央部から山を越えて走ってくる岩首線、1日2本しかありませんが、下りの夕方便は多田で、前浜線最終便の多田発赤泊行に接続します(時刻表でも朝の前浜線→岩首線、夕方の岩首線→前浜線が多田で接続する旨が表記されています)。
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多田の港の入口にあたる交差点で、前浜線は岩首線の接続を待っていました。
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一見するとバス停があるなんてわかりませんが、確かに待合所が。
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前浜線、便によっては9人乗りジャンボタクシーで運転されるのですが、この日の最終便は堂々の大型バスで運転でした(時刻表ではジャンボタクシー運行なのですが。車両運用の都合でしょうか)。
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岩首線で峠を越えて多田までやって来たのも、多田で降りたのも、多田で前浜線に乗り換えたのも、そもそもこの前浜線最終便を使ったのも、私(と同行者)だけ。他は誰も居ませんでした。いつまでこの接続ダイヤがあるか、ハラハラです。

新潟交通佐渡は本数が少ないながらも接続を重視してくれていますが、利用者が居ないのならいつ廃止されてもおかしくありません。お盆の最繁忙期でこの人数ですから、前途は多難。
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多田を出発したバスは海岸沿いの県道45号を西へ進みます。道は意外と整備されていて、開通したばかりと思しきトンネルも。
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何本かあるトンネルのうち、1つは、バスがトンネル手前で左へ折れて旧道へ。狭くて、暗い!!しかも大型車。狭隘路線バス好きにはたまらない路線です。前浜線に乗るなら、断然、赤泊行最終便です(赤泊泊は必須になりますが)。
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トンネル、狭路、集落と通り過ぎると、まもなく赤泊の集落へ到着です。
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終点、赤泊埠頭前で下車。翌日の小木行の前浜線まで、赤泊で一泊です。
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翌日、赤泊10:38発の前浜線第2便は、時刻表通り、ジャンボタクシーでの運行でした。前面には、「路線バス」という看板と「前浜線」という行先票が掲げてあります。

前日に乗った、前浜線の西側区間(多田~赤泊)間とは打って変わって、快適な片側一車線区間。小木まで快走です。
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途中のバス停。写真真ん中に見える白い棒はバス停でしょうか。いや、バス停はその隣にありますね。
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さて、このジャンボタクシー。当たり前ですがタクシーとしても使用しているようで、タクシーのメーターもありました。

赤泊から、佐渡島の西の端にある小木まで、バスは西へ西へ走ります。途中、羽茂では、集落が少し内陸にあるため、そちらへ寄りますが、それ以外は基本的に海岸線を走ります。

この日の第2便は、地元の方も数人利用されていました。ジャンボタクシーを走らせるだけの需要はあるようです。
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さて、実はこのバス、佐渡島の他のほとんどの路線と同じく自由乗降のため、どこでも降ろしてくれます。せっかくだから終点の小木まで行って頂きました。写真は歩いて数分の小木港。もちろんここで降りることも可能です。

小木港は観光客と帰省客で大賑わい。静かだった赤泊と比べると、同じ島とは思えないほどでした。

続く。
(このペイジの作成者 いし)

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