旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

カテゴリ:バス > 中部

どうもてらです。
前回初めて乗りバスの記事を書いてから、インターバルが短いですがまたバスに乗って出かけてきたので更新します。

モータリゼーションの波により路面電車が姿を消した都市は数多くある。
名古屋から電車で20分の場所に位置する岐阜市もその中の一つだ。
岐阜は名鉄が市内から郊外の隣接自治体まで伸びる路線を保有しており、最大で70㎞もの路線網を保有していた。(名鉄の公式ウェブサイトにある名鉄資料館が詳しいのでおすすめである。)

今回私は、名鉄美濃町線とおおむね並行して走る岐阜バスの岐阜美濃線に美濃まで乗車した。
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名鉄岐阜駅の改札を出て左手に折れると岐阜バスのバスターミナルがある。バスの時刻表では名鉄岐阜が始点のバス路線は名鉄岐阜バス停の時刻が二種類ある。どういうことなんだろうかと思うと、
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この写真右上の岐阜バスターミナルを出発して、JR岐阜駅のロータリーで方向転換をして、通りの反対側にある名鉄岐阜バス乗り場を経由するというカラクリのようだ。
いしと違ってバス旅に慣れていないので、残念ながら勘が働かなかった。
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運よく良い席を陣取れたので、こそこそ写真を撮りながらバス旅を楽しんだ。
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名鉄岐阜駅からJR岐阜駅をいったん経由して北方向に走り、アーケード街に囲まれる。岐阜市内線が窮屈そうに走る写真をよく見かけるがこのあたりだろうか。
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名鉄美濃町線の始点である徹明町も、交差点やバス停の名前に残っている。
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バスは岐阜市街を方向を変えて東に向かって走る。この辺りも路面電車が走っていた箇所だ。
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国道はバイパスを通るが、バスは住宅が多い県道沿いを走る。このように時折電停の名前を冠したバス停がある。
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この二枚の写真は国道156号線のバイパスと県道が合流する日野付近で撮ったものだが、不自然に道路脇に空き地があり、草が繁茂している箇所があった。どうやら路面電車の廃線跡のようだ。
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ここから国道156号をバスは道なりに走る。このあたりは路面電車の電停で言うと上芥見付近だが、路面電車は国道と並行していない。
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走ること40分ほど、関市に入る。
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下有知も電停にある地名である。
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奥のほうに美濃インターチェンジが見える。
美濃市の市街地が近づいてくると県道281号のほうへ折れバスは狭い市街地を窮屈そうに走る。
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今日の目的地、美濃バス停に到着。ここから美濃市街の北をなぞるように走り美濃インターチェンジのそばにある中濃庁舎が終点となっている。
美濃バス停の奥に名鉄美濃町線の美濃駅が保存されている。
1時間ちょっとバスに乗り続けたが、国や岐阜県の補助を受けていることもあり900円であった。結構長距離乗っている人も多いのがバスに転換されて15年たっても残っている理由かもしれない。
しかし、路面電車時代は1時間に1本運転されていたのを考えると8往復しかないバスはちょっと寂しいかもしれない。

(このページの作成者 てら)

こんばんは、いしです。

2019年夏、静岡県が誇る長距離路線バス、安倍線に乗車しました。

安倍線は、静岡市内の安倍川沿いを真っ直ぐ北上していく幾つかの路線の総称。そのうち、今回は最も北にある梅ヶ島温泉へ向かう路線バスへ乗車しました。
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始発は、新静岡バスターミナルから。
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5番バス停より発車です。
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しれっと書いてありますが、安倍線は、4-5本/時間ある便の内のほとんどが免許センター止まり。その先へ向かう便は1-2本/時間程度で、その先で行先が枝分かれしたり、途中のバス停で折り返したりしますので、終点の梅ヶ島温泉行は5本/日程度しかありません。

免許センターまでは、新静岡から約30分。その先、分岐点にある六番バス停まではさらに20分。梅ヶ島温泉は六番から進むことさらに1時間かかります。すなわち、静岡→梅ヶ島温泉のバスは、約2時間かけて狭隘な山道を登り切り、しかも路線はすべて静岡市内を走っているという、マニアックなポイントが盛り沢山の路線です。

ちなみに、六番バス停から分岐して県道27号線を横沢バス停まで向かう安倍線は、終点の横沢から、井川ダムの先の集落、井川まで行く路線バスに横沢で接続しています。静岡から井川までバスを乗り継いで行けるそちらの方が、鉄道マニアやバスマニアには有名かもしれません。

車内から道の様子が上手く撮れなかったので写真はありませんが(参考:バス路線図)、バスは最初、静岡市街地をこまめに停車しながら降車客を扱い、免許センター近くまで行くとバス車内はほとんど乗客が居なくなりました。前述の通り、免許センターより先はバスの本数が1時間に2本程度になります。

免許センターから先は、バスは4方向に分かれます。麻機方面、横沢・上落合方面、有東木方面、梅ヶ島温泉方面です。まず、免許センターからすぐに麻機行が分岐(1日3本)します。その先、折返し場のある油山(新静岡から40分)までの区間便も2時間に1本程度存在します。油山から先はさらに本数が減って、安倍線で最も重要な分岐点が「六番」バス停。ここで、県道27号を井川方面に向かうのが横沢行、上落合行(各4本/日)。「六番」から先は12本/日まで減ります。

「六番」を過ぎてバスはさらに安部川沿いを北上します。「六番」の隣の相渕バス停も、相渕止まりの区間便(6本/日)が折り返すところ。相渕で本数はさらに半減します。

相渕より先、バスは集落の真ん中を通る狭い旧道を通り、さらに、県道自体も狭くなり、車窓両側に山肌を眺めながら登坂していきます。

平日の朝晩だけ区間便のある下度を通り過ぎると、バスは渡本(どもと)バス停を通過します。渡本からは有東木行のバスが分岐します。有東木は山梨との県境の地蔵峠へ向かう行き止まりの集落。面白いことに、平日は有東木~相渕・六番の区間便が走り、5本/日が維持されています。末端だけの区間便はなかなか見ないので面白いです。 

渡本を過ぎると、バスはいよいよ梅ヶ島温泉行だけ。日に5本が終点まで向かいます。
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こちら、終点の梅ヶ島温泉バス停。
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バス停といっても、細い道にバス停があるだけ。
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よって、バスはバス停の先にある転回場で、折返し時間まで待機します。
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ちなみに、この県道29号線、ここが行き止まりです。この先、林道が安倍峠を経由して山梨県身延町まで通じています。
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延々と文字で説明して来ましたが、地図に落とされた安倍線の路線を見ると、その長さが一目瞭然です。新静岡が画面右端で、左の上が梅ヶ島温泉と有東木。左下が横沢と上落合。左の末端部分は、どこも地図に入り切ってないですね。
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帰りも当然、しずてつバス。
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六番を過ぎてから梅ヶ島まで、県道29号線はずっとこの調子の狭路。
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集落の道もこの狭さ。運転に気を使います。おそらくこの辺りは渡本あたりかと(記憶が曖昧ですみません)。

安倍線、横沢乗り換え井川も含めて、もう一度乗ってみたい路線です。

(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

佐渡島を走る路線バスは、観光客の利用に力を入れていますが、島の西の南端を走る宿根木線(しゅくねぎ)はその中でも最も力を入れている路線でしょう。地方の路線バスにしては大変珍しく土日ダイヤの方が平日よりも本数が多く、バスも大型で、車両によっては自転車の車内持ち込みも可能です。

新潟交通佐渡、屈指の観光路線、宿根木線に乗りました。
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宿根木線は、佐渡島南部最大の街「小木」から、その西にある観光地「宿根木」集落を通り、島の西端にあたる「江積(えっつみ)」集落を結ぶ路線です。便数は5本/日(平日は減便)。始点は、本土からのフェリー(直江津航路)が発着する小木港です。
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小木港のバス乗り場に、江積行が入線です。乗車は少ないですが、観光客の利用もありました。
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行先表示板こそLEDですが、床板はレトロな木張りです。
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少し見づらいですが、シフトノブは床から生えているタイプでした。バスは小木港を出発するとすぐ近くの小木集落にあるバス停へ向かいます。
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小木のバス停で地元の方を乗せて、出発です。
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坂を少し上ると、道幅の狭い小木の商店街に入りました。交通量は多く、すれ違いには苦慮します。

写真左下、バスの窓には、自転車積載が可能である旨を示したサボが掲出されていました(そういえば、先日乗った新潟交通佐渡の小木線では、このサボが畳まれていました)。この宿根木線は、車両によっては自転車を積み込めるからです。運転手さんの話では、ここはサイクリストが多く集まる場所なんだとか。
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小木の集落を抜けると、宿根木まで、快適な2車線道路が続きます。道路沿いは田園風景です。
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建物が特徴的な集落、宿根木で下車しました。バスはこのまま西進します。
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宿根木集落を少し見物しました。
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せっかくなので、宿根木線の終点、江積まで行ってみます。
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宿根木を出発してもバスはひたすら西へ進みます。
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途中、犬神平という集落では、山道にそれて、山の上にある佐渡太鼓体験交流館までバスは寄り道します。ここへ向かう峠道がなんとも狭く、勾配がきつい。山間部の路線バスが好きならば、乗ってて飽きません。バスはエンジンを唸らせながら、右へ左へジグザグと狭い道を登っていきます。

結局、太鼓交流館で乗降はなく、バスは今来た道をジグザグと降坂。犬神平まで引き返します。

犬神平からはまた再び、島の海岸線に沿って、西へ西へ進みます。
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犬神平より西は、道も狭くなり、車幅プラスアルファほどの道幅に。
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この便は、途中の深浦という集落に寄る便でした。写真は、深浦集落から道を見上げたもの。ほとんどの便は、写真に写る橋を通るだけで、深浦集落までは降りてきません。
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深浦集落から島の西端の沢崎を通過しました。
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沢崎を過ぎてトンネルをくぐると、道はいよいよ狭くなって、すれ違いが困難なレベルになってきました。途中の集落は、宿根木ほどびっしりと建物が寄り添ってはいませんが、それでも佐渡らしい茶色の外壁の家が並ぶ、独特の風景です。
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海岸沿いの細い道をさらに進みます。前方に、終点の江積集落が見えてきました。
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江積到着です。
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バスはここで折り返し。便によっては数十分の折返し時間がありますので、とんぼ返りする必要はありません。乗ってきた便に落ち着いて折返し乗車が出来ます。
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すでに島の西端を回り込んだため、江積からは佐渡島の国仲平野方面がうっすらと望めます。
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江積です。バスはここで終点ですが、車や自転車で来れば、この先にも道は続いていて、島を一周できます。
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バス停から集落を望みます。たいへん静かな集落でした。お邪魔にならないよう、折返し乗車で帰ります。
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折り返し便からは、車窓を1枚ご紹介。江積付近では海岸線ぎりぎりを走るため、窓の外はほとんどが海です。
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折り返し便は深浦の集落まで降りません。橋から往路便で通った深浦が見えました。宿根木集落をぎゅっと小さくしたような、こじんまりとした集落ですね。

この日は、宿根木便で、小木まで戻りました。

続く

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
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バスで到着した、赤泊(旧赤泊村、現佐渡市)を少しだけご紹介。
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海岸沿いには片道1車線の広い県道が走っていて、港の反対側には家が立ち並びます。
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県道沿いには赤泊を表す標識が。「佐渡市」だけ新しく書かれているので、赤泊村だった頃から置かれているものでしょう。
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実は、海岸沿いの道の家々の裏側には、もう1本細い道が並行して走っています。なんでも、ここの道の方が古いそうで、この道の山側にまず家が建ち並んだ後、街の発展に伴って海沿いにも家が建つようになったんだとか。
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確かに、この通り沿いには歴史を感じさせる建物がいくつもあり、道巾も自動車には狭すぎます。
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建物は今も現役ですので中には入れませんが、雰囲気は十分です。地域の方が使う商店や全国的に有名な酒蔵があるにもかかわらず、観光客はそれほど多くなく、島の雰囲気を感じるのにオススメです。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

前浜線は、佐渡島南側を海岸線に沿ってひたすら走る路線。始点の多田から終点の小木まで、2回に分けて乗車しました。
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佐渡島の中央部から山を越えて走ってくる岩首線、1日2本しかありませんが、下りの夕方便は多田で、前浜線最終便の多田発赤泊行に接続します(時刻表でも朝の前浜線→岩首線、夕方の岩首線→前浜線が多田で接続する旨が表記されています)。
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多田の港の入口にあたる交差点で、前浜線は岩首線の接続を待っていました。
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一見するとバス停があるなんてわかりませんが、確かに待合所が。
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前浜線、便によっては9人乗りジャンボタクシーで運転されるのですが、この日の最終便は堂々の大型バスで運転でした(時刻表ではジャンボタクシー運行なのですが。車両運用の都合でしょうか)。
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岩首線で峠を越えて多田までやって来たのも、多田で降りたのも、多田で前浜線に乗り換えたのも、そもそもこの前浜線最終便を使ったのも、私(と同行者)だけ。他は誰も居ませんでした。いつまでこの接続ダイヤがあるか、ハラハラです。

新潟交通佐渡は本数が少ないながらも接続を重視してくれていますが、利用者が居ないのならいつ廃止されてもおかしくありません。お盆の最繁忙期でこの人数ですから、前途は多難。
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多田を出発したバスは海岸沿いの県道45号を西へ進みます。道は意外と整備されていて、開通したばかりと思しきトンネルも。
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何本かあるトンネルのうち、1つは、バスがトンネル手前で左へ折れて旧道へ。狭くて、暗い!!しかも大型車。狭隘路線バス好きにはたまらない路線です。前浜線に乗るなら、断然、赤泊行最終便です(赤泊泊は必須になりますが)。
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トンネル、狭路、集落と通り過ぎると、まもなく赤泊の集落へ到着です。
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終点、赤泊埠頭前で下車。翌日の小木行の前浜線まで、赤泊で一泊です。
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翌日、赤泊10:38発の前浜線第2便は、時刻表通り、ジャンボタクシーでの運行でした。前面には、「路線バス」という看板と「前浜線」という行先票が掲げてあります。

前日に乗った、前浜線の西側区間(多田~赤泊)間とは打って変わって、快適な片側一車線区間。小木まで快走です。
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途中のバス停。写真真ん中に見える白い棒はバス停でしょうか。いや、バス停はその隣にありますね。
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さて、このジャンボタクシー。当たり前ですがタクシーとしても使用しているようで、タクシーのメーターもありました。

赤泊から、佐渡島の西の端にある小木まで、バスは西へ西へ走ります。途中、羽茂では、集落が少し内陸にあるため、そちらへ寄りますが、それ以外は基本的に海岸線を走ります。

この日の第2便は、地元の方も数人利用されていました。ジャンボタクシーを走らせるだけの需要はあるようです。
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さて、実はこのバス、佐渡島の他のほとんどの路線と同じく自由乗降のため、どこでも降ろしてくれます。せっかくだから終点の小木まで行って頂きました。写真は歩いて数分の小木港。もちろんここで降りることも可能です。

小木港は観光客と帰省客で大賑わい。静かだった赤泊と比べると、同じ島とは思えないほどでした。

続く。
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

佐渡島の中心地、島の真ん中に位置する国仲平野から、佐渡島の山を越えて南へ向かう路線は4本あります。そのうち山を越えるのは赤泊線と岩首線です(路線バス一覧はこちら)。どちらも2往復/日の閑散路線で、中々乗るのにはハードルが高い路線です。今回は、岩首線に乗車しました。

上記の地図を拡大すると分かり易いですが、この路線、かなりの長距離路線です。バス自体は、地図のB地点にあたる多田(おおだ)バス停から東へ折れて、柿野浦まで走ります。この日は最初のバス停佐和田バスステーションから多田まで乗りました。
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佐和田バスステーションの裏側は、このようにバス車庫になっており、バスが所狭しと並んでいます。マニアには垂涎ものではないでしょうか。
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車庫には、営業所も併設。写真奥の平屋の建物です。

この日は、岩首線に乗った後、多田バス停で別のバス(前浜線)に乗り継ぐ予定でした。一応、時刻表上は接続する旨が書かれているものの、営業所の近くを歩いていた時に親切にも営業所の方に声をかけて頂き、わざわざ乗り継ぎ先のバスの営業所まで、接続の有無を確認して下さいました。ありがとうございます。

新潟交通佐渡のバスは、路線が少ないわりに、各路線の接続はかなり考えられており、バスを乗り継ぐには大変便利です。どうやら、バスの積極的な利用をダイヤの面からも促している模様です。時刻表でも、バスが接続する旨を積極的にアピールしています(時刻表はこちら
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今回乗車する岩首線は、この日2本目のバス。すなわち、終バスです。8月とはいえ、午後5時半にもなると、だいぶ陽が傾いていました。
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車庫から、バスがやって来ました。中型のバスで、行先は幕式。これで峠を越えていきます。
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側面のサボは、これから通る主要な地名が書かれていました。このバスは、佐和田を出ると、佐渡島の真ん中に位置する国仲平野にあった3つの町(佐和田、金井、畑野)を通った後、ひたすら南へ山越えし、山を越えた先の多田、柿野浦の順に進んで行きます。今回は、山を越えた先の港町、多田までの乗車です。
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佐和田を出たバスは、しばらく本線と同じ道を辿って、佐渡中央病院へ向かいます。乗車は5人程度で、バスはガラガラです。
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まずは、両津方面へ。本線と同じく、島の平野を横切る国道を東へ進みます。

佐渡島の丁度真ん中あたりでバスは南へ曲がり、ひたすら島を南下し始めます。
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車窓には、本土と同じような広い田んぼが広がります。
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ここからバスは県道181号線に沿って南下します。
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佐渡島の平野の真ん中を南下するということは、平野を東西に横切る本線と南線の両方に接続するということです。南線が走る県道が近くなると、畑野の集落に入り始めます。

この集落内、この中型バスで車幅いっぱいの狭路です。
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「畑野駅前」交差点まで来ました。南線との乗換地点です。鉄道の無い佐渡島に「駅」とつく信号があるのはなんとも不思議ですが、ウィキペディアによると昔はバスターミナルのことを駅と呼んでいたらしいとの情報が。
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バスはぐんぐん山道を登っていきます。途中、小倉という所が峠の手前最後の集落。少し長めのトンネルに入れば、峠越えは終わりです。
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峠越えは終わったのですが、なんと土砂崩れでその先の県道が通行止め。ここでバスは左の道に迂回します。
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当たり前といえばそれまでですが、県道を外れて入った道はなかなかの狭路。中型バスとはいえ、車幅いっぱいの道を下ります。
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だいぶ山を下った所の集落で県道に合流すると、バスは律儀に県道を通行止めの少し先の集落まで戻ります。結果的には迂回区間に降車客も乗車客も居りませんでしたが、万一居ることを考えると通過というわけにはいかないのでしょう。公共交通の難しさを感じます。
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峠の通行止めまで県道を登ってUターン。県道は広い2車線です。
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再び海の近くの多田(おおだ)集落まで戻ってきました。

バスは多田の海辺まで来たところで左折し、進路を東へ柿野裏まで向かいます。
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今回は、西進するバスに乗り継ぐため、多田で途中下車。2便/日という希少性、年季の入ったバス車両、集落内と山間部の狭路、予期せぬ迂回と盛りだくさんの岩首線でした。

続く
(このペイジの作成者  いし)

こんにちは、いしです。

佐渡島の路線バスを運行する新潟交通佐渡は、路線バスでの観光に力を入れているようで、土日ダイヤになると、観光地近くを通る路線は延長運転、増便、観光地への迂回運行などを積極的に行っています。また、島内の路線バス乗り放題券も1日、2日、3日と豊富に設定されています。

佐渡島の路線バスの中で、2番目に本数の多い南線も、旧真野町内で観光地へ迂回運行(土日ダイヤのみ)をしていました。
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乗車は赤い鳥居の目立つ、河原田本町付近から。
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ここは歩道に屋根のついた商店街。営業している店は少なかったですが、島内各地から佐和田バスステーションに向かうほとんどのバスがここを通る、目抜き通りです。

さわた佐和田バスステーションから島の反対側の両津港まで、国仲平野を真野町経由で走るのが南線。今回は、真野町まで乗車しました。
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バス車内は結構な乗車率。座席はまんべんなく埋まっていました。河原田を抜けるとバスは真野方面へ田園風景の中を走っていきます。
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通常であれば、真野新町バス停から東へ折れて、畑野へ一直線へ向かいます。ただし、土日はその周辺にある、真野宮、国分寺、妙宣寺などに迂回します(平日よりも1本南にある通りを通るため、この区間の通常ルートは土日はバスが通りません)。
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妙宣寺のバス停で下車。
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妙宣寺は五重塔のあるお寺。観光客の姿もチラホラ見えました。
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このあたりは寺社がいくつかあり、その間には、林が幻想的に広がっています。
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苔むした境内の道を抜けると神社が。ここは大膳神社。由緒正しい神社ですが、観光客の姿は見当たらず、厳かな雰囲気が漂います。
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境内には、佐渡最古の能舞台もあります。佐渡島は世阿弥が流されたことから始まり、江戸時代に能が盛んになったおかげで、今でも能舞台があちこちにある島です。ここもその内の一つ。
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大膳神社、妙宣寺の境内を抜けると、辺りは一面の水田。遠くに見える島は、佐渡島の北側の山々。離島とは思えないスケールです。
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夏の農道は、言葉にできない哀愁を感じます。
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写真のように、この辺りの水田にはトキの姿がありました。近くのトキの繁殖センターから飛んで来ているものと思われます。
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真野新町から佐和田へは、新潟交通佐渡の小木線で戻りました。なんとこのバス、写真のように、床が「木」です。個人的には、床が木のバスに乗るのは5年以上ぶり。ギアチェンジのためのシフトも、床から長く伸びているタイプのバスです。
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バスの前面には「自転車」のサボが。これは島南端を走る宿根木線でしか使わないサボなのですが、小木線は佐渡島南部にある羽茂営業所の管轄のため、共通運用なのでしょう。
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佐和田バスステーションに戻ってきました。降りて気づいたのですが、行先板はLED化されていました。佐渡のバスはLED化が結構進んでいる印象です。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

新潟交通佐渡の七浦海岸線は、金山で栄えた相川から、佐渡島中央の国仲平野の西に位置する佐和田までを、「海岸に沿って」結ぶ路線です(是非、上記地図を拡大してみて下さい)。
相川から佐和田までは海岸を通らずともトンネルでショートカット出来るため、相川~佐和田間のバスはトンネル経由の「本線」が多く、この七浦海岸線は5~6往復/日が走るのみです(それでも、佐渡島の中では本数が多い方ですが)。
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七浦海岸線は、ここ、相川バス停から発車します。便によっては、少し手前の佐渡金山(きらりうむ佐渡バス停)が始発のものもあります。
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相川は、バスをゆうに10台は止められるほど広い敷地を持ったバス停です。この時も、2台がスペースをゆったりと使って駐車していました。
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七浦海岸線より少し先に、佐渡島の北端までひたすらに北上する海府線が発車していきました。長距離バス路線であるうえ、風情あるこの車体ですから、早いうちに乗ってみたいものです。
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海府線は、客扱い後すぐに出発して行きました。
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七浦海岸線は、中型のこのバス。まだLED化されていない行先票が旅情を掻き立てます。既に「七浦ー佐和田」の表示になっていました。
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この日乗ったのは、相川を11:48に出発する河原田本町行(河原田本町は佐和田の商店街にあるバス停)。佐和田までは約40分の道のりです。
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相川を出発してからずっと、右手には海が見え続けます。相川の街を出ると、写真のように周りは農村の景色が広がります。右手に海はあるものの、左には山の麓まで田んぼが連なっているため、離島にいることを忘れてしまうような景色が続きます。
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途中の観光名所、夫婦岩もクッキリと車内から見えました。
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七浦海岸線は、片側1車線は確保された広い道路を延々と進んでいきます。快適そのものです。
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途中の集落ではこのようにセンターラインが消えることもありますが、基本的に、道路は幅広く整備されていました。IMG_4254
佐渡島を感じる、この茶色の家々の続く集落を超えると、間もなく佐和田バスステーションに到着です。
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佐和田バスステーションには定刻に到着。建物1階はバス待合室になっており、このビルディングの裏側は広大なバス車庫が広がって、事務所も併設されていました。

新潟交通佐渡時刻表

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

長野駅から、列車とバスを乗り継いで、野沢温泉へ向かいます。
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野沢温泉は長野県の下高井郡野沢温泉村に位置します。自治体名に「温泉」が付くのは珍しいです。公共交通で野沢温泉へ行く場合、最寄り駅は戸狩野沢温泉ではなく、飯山駅です。
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北陸新幹線が出来て、新しくなった飯山駅。長野県が力を入れているサイクリング・ツーリズムの拠点でもあり、駅構内にはアウトドアグッズの販売と併せて、マウンテンバイクなどの貸し出しを行うショップも存在します。
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さて、野沢温泉へは駅から路線バスで向かいます。ややこしいことにバスは2会社存在し、料金も切符も異なるので注意が必要。写真は各駅に停まる長電バスの野沢温泉行。駅からは800円です。もう1つは青いバスで野沢温泉ライナー。駅を出ると温泉までほとんどバス停は無く、駅からは700円で行けます。基本的に先発先着ですから、切符購入前に、両社の時刻表をチェックする必要があります。
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この日は、各駅に停まる長電バスの野沢線に乗車。バスは駅を出発し、木島平村(バスターミナルのある木島。元長電河東線の木島駅跡)を経由しながら、野沢温泉を目指します。ゴールデンウィークのこの日は、菜の花祭りが行われていたため、臨時の直行バスが出ており、車窓一杯に菜の花が広がっていました。
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バスは時折旧道に逸れて、集落で降車扱いを行いながら、野沢温泉に向けてぐんぐんと高度を上げていきます。
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周りの集落より道の方が高くなって少しすると、山が左右に迫ってきました。そこを抜けるとほどなくして野沢温泉村の中心地、野沢温泉に到着です。
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終点の野沢温泉ターミナル。
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温泉街は想像以上に広大で、賑わっていました。道は人が歩くのには十分の幅員。このような道が縦横に張り巡らされています。驚いたのはここを地元の人は車ですり抜けていくこと。夏はともかく、雪深い冬は大変そうです。
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温泉街の端の山際には、神社や寺がありました。
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温泉街の賑わいとは打って変わって、静寂。
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このような源泉の釜が街には複数あり、村民しか入れません。炊事など、家事に今も現役で使われています。
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帰りは、もう1つの事業者、野沢温泉ライナーで帰りました。切符は車内で購入出来ず、ターミナル構内の券売機を使わなければならないことに、手間取りました。

(このペイジの作成者 いし)

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