旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

カテゴリ: 自治体探訪

冬に、北へ行く。
決して、スノースポーツを楽しむ目的ではない。
冬に北へ足を運びその地域の営みを覗いてみたいなと思ってしまうのが旅人の性なのだ。

選んだのは仙北市の角館町。武家屋敷が並ぶ街並みで有名である。
春は桜の名所としても有名なのだが、雪国の冬の営みを覗いてみたくなり訪れた。
盛岡からレンタカーを走らせること小一時間、途中雫石で休憩をはさんで角館についた。
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駐車場が建造物保存地区付近に整備されており、駐車場からはあまり歩かない。
車通りが少ないため景観にも配慮されている。
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内町を散策。内町は武家屋敷群が立ち並び、江戸時代に武士が住んでいた場所にあたる。
JRのポスターなどでもたびたび目にするのはこの通りである。春は桜が咲き乱れるため多くの観光客が訪れるようだが、冬の黒い壁と雪の白さのコントラストが強い冬もまた見ごたえがあった。
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黒い壁は柿の渋で染めているそうだ。
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角館の武家屋敷はいくつかが内部も公開されている。
写真撮影が可能なところのうちで、最古の武家屋敷という事もあり石黒家に入ってみた。
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石黒家は唯一茅葺で屋根がつくられており、かつ今も末裔が住んでいる武家屋敷である。
武家屋敷にも格式があるそうで、正玄関と脇玄関の二つを備えている石黒家は特に格式が高いそうだ。
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江戸時代の角館の地図を見ていると、武家屋敷(地図の左)と商家(右)はばっさり分かれている。火事の延焼を防ぐ目的があったともいわれている。
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石黒家以外にも武家屋敷は内部公開がされている。
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青柳家の蔵
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商店も景観を崩さないたたずまいだ。
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重要伝統的建造物群保存地区とは、価値のある建築物を単体で保護するのではなく、面(その周辺一帯にわたって)保護することにより街並み全体を残していくことを目的としている。
角館の他には、世界遺産にも選ばれている白川郷や五箇山といった山村集落、関東近県では川越や佐原の商家の街並みなどがこれにあたる。
建物だけでなくエリアとして地域を守ることで、地域の個性なども際立つのだなと勉強させられるのだった。

ここから田沢湖を回るべく、角館の街並みを後にした。

(このページの作成者 てら)

実際に見たことは無いけど、記憶に焼き付いている景色
そんな景色、皆さんにはないだろうか。

非常にニッチなのだが、私には早朝の人吉の街並みが記憶に焼き付いていた。
長崎の祖父母の家に遊びに行って、朝のテレビから天気予報で九州各地の景色が流れるとき、熊本支局は決まって球磨川が流れる人吉の街並みを流すのだ。
他県も展望台や山から市街地を一望できる景色を流すのだが、なぜか人吉だけ印象に強く残っているのである。

折角なので長崎の祖父母の家から東京に帰るついでに人吉に寄ってみることにした。
ちょうど4年前 2015年の正月である。
長崎から18切符を片手にフェリーと鉄道を乗り継ぎ、途中熊本市内で一泊して人吉には二日目の朝に到着した。
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表敬訪問を兼ねて青井阿蘇神社へ参拝する。
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禊橋と一の鳥居を横から
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正面から
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楼門
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本殿
寺社仏閣に茅葺をつかうのはこの地方特有だそうで、桃山様式と茅葺屋根が融合している珍しさから国宝にも指定されている。
球磨川と人吉の街並みを見に行くべく、人吉城跡へ向かう。
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城址公園の石段を上ること約5分。この景色だ。
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なんだろうか、川沿いに発展した町の景色としてはどこでもありふれているのだろうけど、記憶のある風景だけに夢中でシャッターを切ったのを覚えている。
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こちらの角度と高さの方が天気予報で流れている人吉の街並みに近い気がする。朝もやが球磨川沿いにある都市を守っているかのようで、食い入るように見入ってしまった。
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人吉市内を散策した後、肥薩線のいさぶろう・しんぺい号に乗り込んだ。
肥薩線の記事は


(このページの作成者 てら)

愛媛県の南部、南予地域を鉄道で旅していると、川沿いにそびえる天守閣を横目に列車が走っていく箇所がある。愛媛県の大洲市だ。
鉄道を使って旅行していると、気になる景色があっても後戻りをすることができないのが痛いところ…。
機会をあらためて、関西空港と松山空港の間で格安航空便が就航されているのを期に大洲市街を観光してみることにした。
松山空港から松山駅行きのバスに乗り換えて旅のスタート。
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平屋建てで改札が正面にある地方都市の駅も少なくなってきた気がする。
松山は高松、岡山を結ぶしおかぜ・いしづち号と、宇和島を結ぶ宇和海の乗り換え駅として機能しており、大きなカバンやキャリーケースを抱えている人を多く見かける。
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途中乗り継ぎのついでに内子の町を歩いてみた。内子にも古い街並みが残っている。
飛行機の時間が遅めだったことや、内子で道草を食っていたこともあり大洲に着くと日が傾いていた。
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駅前の大きな鳥居が印象的である。当日は炉端焼きと日本酒で一杯。翌日、どのように歩くかルートを考える。

翌朝、宿の外に目をやると雪が舞っていた。
折角なので朝のお散歩と称して雪の降る大洲の街を散策してみようと思う。
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伊予大洲の駅前に宿を取っていたので、大洲旧市街まで大洲街道を20分ほど歩く。
やがてモノトーンな大洲城址が右手に見えた。
大洲街道から左手、東側に小京都の街並みが立ち並ぶ。
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昭和初頭の建物が残る、古き商店街。雪が舞っている景色は珍しいかもしれない。
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煉瓦館。銀行として昔は使われていたそうだ。
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おはなはん通り。NHKの連続テレビ小説のロケとしても使われた。
おはなはんって聞いたことないなぁと思ったら昭和41年の連続テレビ小説らしく、通りでピンとこないなと…。蔵のそばを流れる水路には手入れが行き届いた花壇が。_MG_1121_convert_20181215214440
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この辺りは明治期の武家屋敷の建物が現存している。
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大洲の古き街並みは、おはなはん通りより北側が昭和初期、東側が明治期の建物が混在しており、ひとまとめに小京都とくくっていいのかなという気がするが、どちらも興味深い。
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肱川沿いは鵜飼の船がしんしんと降り積もる雪をかぶっていた。
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列車の時間に余裕があったので大洲城の周りを一周し、県道43号沿いの繁華街を歩いた。
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歩くこと20分。伊予大洲駅に到着。

大洲から特急に乗り、松山へ戻る。
一日一往復しか航空便が就航していないと、観光できる時間や場所の制約があり、オマケに予讃線の鉄道公団建設区間(向原~伊予大洲間)を降りて道草していたので慌ただしくなってしまった。
天守閣や臥竜山荘に入れなかったのは反省点である。

追記
大洲市を流れる肱川が氾濫したことにより、洪水の被害に見舞われたことは記憶に新しいと思う。もちろん人的な被害もさることながら、鵜飼の鵜も精神的な疲労に見舞われたと聞く。
洪水後も市の観光協会のHPでは積極的にPR活動等を行っているようなので、自分も今回いけなかったところを含め再訪したいと思っている。
松山から特急で35分、松山空港からバスで1時間10分で行けるため松山市内観光と兼ねることも十分可能だ。

この旅が気に入られた方はこちらの記事もどうぞ
秋田県仙北市角館町 古き良き街並み、秋田県の角館市を街歩きしたときの記事です。

(このページの 作成者 てら)

大分県は温泉地が県内各所にあり、温泉県の異名を持つ。
有名なところであれば、街角にゆけむりが立つ別府温泉や鉄輪温泉、由布岳の麓に広がる由布院温泉、九重温泉や玖珠温泉といったところだろうか。
今回取り上げるのは、大分県日田市の天ケ瀬温泉郷だ。
昔は大分三大温泉地の一つだったが、アクセスのいい別府やリゾート開発が追い風となった由布院と比べるとひっそりとした印象を受ける。

小学生のころ、父親の趣味の登山について行ったときに、九大本線に乗ったのだが、日田駅から山間部を川沿いに走る車窓が突然ぱぁっと景色がひらけて玖珠川沿いの温泉街としばらく並走した景色が忘れられなかった。
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久留米から普通列車で一時間二十分、今回の目的地の天ケ瀬に到着。
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駅の真上を国道のバイパスが横切っている。平地が少ないことを物語る。
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駅前を流れる玖珠川からの景色
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ひなびた温泉街が広がり、川の両岸を挟むように温泉旅館が立ち並ぶ。

天ケ瀬温泉で外すことができないディープなものが、公営の露天風呂
駅前温泉をはじめ、5つの露天風呂がひしめいている。
脱衣所が外から見えるような箇所も多く、ちょっと敷居が高いが、さらりとしたお湯に湯の花が舞っており、外すことはできない。時間もあるので二つくらいめぐってみようと思う。
駅前温泉は地元の利用客が多いため、入浴したものの写真を撮れなかったが、神田湯は入浴者がおらず写真を撮れた。
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ん…?角度をかえてもう一度
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これが神田湯である。脱衣所がないため、水着やバスタオルでの入浴も認められている。
赤い料金箱に100円を入れて入浴。駅前温泉に比べ加水が少ないのか、湯温は高め。
川面と同じ目線でせせらぎに耳を傾けていると、時間が過ぎるのを忘れてしまう。

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ところどころ立ち上がるゆけむりを横目に、天ケ瀬を後にした。

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(このページの 作成者 てら)

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