こんばんは、いしです。

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奥尻島の玄関口、奥尻港です。役場もある、島の中心集落「奥尻」にあります。ここからは、町の集落を巡る町有バスも発着しています。
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北海道の市町村に必ずあるカントリーサイン、奥尻島は、港に面した県道に建てられていました。
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奥尻集落にある交差点から、島南部を見ていると、奥から町有バスが走ってきました。車体はいわゆるマイクロバスです。
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しばし、奥尻集落を見学させて頂きました。島の一周をぐるっと周る県道から丁字路を曲がったところに、役場や駐在所などの各施設が揃っています。なんと、奥尻島にはセイコマートがありました!規模の大きな島とはいえ、離島まで店舗網を張り巡らせるセコマ、頼もしい限りです。
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こちらは、役場全景。
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さて、海沿いに戻って、奥尻集落から海岸線を南下していくとほどなくして、島の観光名所「なべつる岩」が見えてきました。これ、1993年の大被害をもたらした津波で形が変わってしまったそうです。島の南端に位置して「いた」青苗集落には、このときの津波の被害がありのままに展示してあります(青苗集落では多数の死者が出ました)。奥尻島の建物はどこも、津波の被害を広範囲で受けたため、新しい堅牢な建物ばかりです。
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こちらは、なべつる岩近くの高台にあるマスコットキャラクター「うに丸」のモニュメント。

しばらく南下して、島の南端に向かいました。
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ここ島の南端に、今は広い公園が広がっていますが、昔は青苗集落が広がっていて、津波で根こそぎ持っていかれた跡地です。
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中心にはこのようなモニュメントと、この地下には被害を展示した施設があります。施設では、館員さんに丁寧に中を案内して頂けます。

さて、島の南端から西側(=島の裏側)に向かいます。奥尻からぐるっと南を周って最後の集落(地図的には奥尻島の裏側)にあたるのが、神威脇集落です。
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写真は、神威脇集落にある、神威脇温泉です。なんと、町営温泉ながらも源泉かけ流し。贅沢です。秘湯好きとしては是非とも入浴したいところでしたが、ここを訪れる数分前に島内放送がかかりまして、スピーカーから「神威脇温泉は臨時休業」とのお知らせが。

後で島民の方に聞いて分かったことですが、断水が原因の休業だとのこと。島では数日前から断水が続いていたようです。奥尻の水道は集落ごとに分かれてひかれており、他の集落では既に断水が解消したものの、神威脇ではまだ直っていなかったようです。

ちなみに、写真の神威脇温泉は現役ですが、この写真には写っていない山側にある立派なホテルは、2019年初頭に廃業しており、廃墟です。とても廃墟には見えないほど綺麗なのですが、まだ廃業から日が浅いからでしょう。この廃業が、航路2つあった奥尻の航路のうちの1つ「瀬棚航路」が休航になった遠因のようです。

なお、元ホテルだったところも含めて、奥尻島は2019年の相棒の初回スペシャルのロケ地になっていました。奥尻島の雰囲気を味わえるので、ぜひご覧ください。

さて、神威脇は町有バスだと最後の集落ですが、道道はぐるっと島を一周していますので、北側の野名前集落には車なら神威脇からダイレクトで行くことが出来ます。ただし、途中は少しダートが残っています。

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島の北側の野名前集落にある、町有バスの始発バス停「野名前」です。バスはこの集落から100m程南に下ったところの転回場で折り返してきます。
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野名前から北側を望みます。日本海側に面した集落で、道の上にある「矢印」に、北海道の厳しさを感じます。バス停もしっかりとした小屋になっていないと、寒くて待っていられないのでしょう(自分自身、冬の宗谷岬ではバス停小屋に大変助けられた記憶があります)。

町有バスは、野名前から奥尻までの島の北側を走る路線と、奥尻から神威脇までの島の南側を走る路線の2つがあります。実は近年まで町民専用だったようですが、今は誰でも乗車が可能です。本数も日に何本かありますので、是非乗っておきたい路線です。

続く
(このペイジの作成者 いし)