旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

2020年02月

こんにちは、いしです。

2019年夏、埼玉県にある長距離路線バスの1つ、飯能~名栗車庫~湯の沢線に乗ってきました。

飯能駅から、旧名栗村を通って、正丸峠、山伏峠の手前まで、国際興業バスが走っています。
IMG_3793
出発は、飯能駅から。
IMG_3794
IMG_3795
国際興業バスで、名栗車庫まで向かいます。
FullSizeRender
この日は、偶然にも飯能で祭りが開かれていたため、バスは迂回運行。普段は飯能駅を出発した後、一度東方向にある東飯能駅を周ってから、方向転換をして西方面にある名栗村へ向かうのですが、この日は東飯能駅に寄らず、飯能駅を出てすぐに西へ向かい、飯能河原バス停へ直行します。写真は、臨時の飯能河原バス停です。
FullSizeRender
FullSizeRender
名栗へ向かう国際興業バスは、山岳観光の観光客が主な利用者。バス車内では、周辺の観光地説明が液晶パネルで流されています。
FullSizeRender
バスは基本的に県道70号をまっすぐ西進するのですが、ところどころ狭い旧道を走ります。ここは、狭隘路でのすれ違い。
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
原市場という辺りは、集落の中の狭い道を通ります。
IMG_3818
約50分で、名栗村の中心集落の北の端にある名栗車庫バス停に到着です。この先、バス路線は湯の沢まで伸びていますが、終点の湯の沢まで足を延ばすバスは一日数便。30~40分に一本あるバスのほとんどが、この名栗車庫かこの先の名郷までの運転です。
IMG_3819
名栗車庫バス停。車庫というだけあって、バスが何台も待機していました。
IMG_3826
集落を少し戻って、道をそれると、「さわらびの湯」という公衆浴場があります。
IMG_3829
昼間のバス便は、集落から外れた高台にあるさわらびの湯へも寄ってくれます。さわらびの湯は、土日ともなれば登山客で大盛況。この日も大勢のお客さんがいらっしゃいました。
IMG_3830
平成の大合併前まで村だった場所にしては、かなりのバスの本数です。首都圏から日帰り圏内のパワーを感じます。
IMG_3831
さわらびの湯からは、名栗が一望できました。

(このペイジの作成者 いし)

どうもてらです。
先日赤穂に行った際に(くわしくはこちら)で山陽電車に乗る機会があった。
いつもならば新快速で赤穂まで乗り換え無しで行くところ、18切符の期間では無かったことと、乗ったことのなかった山陽電車に乗りたかったこともあり梅田から直通特急で山陽姫路経由で行った。
_MG_4976
というわけで、ターミナル探訪編、地方私鉄のターミナルが続いていたが、今回は山陽姫路を取り上げる。
_MG_4949
商店街やロータリーが活気ある姫路のJRの駅の北側に山陽百貨店がある。そもそも山陽百貨店にあまりなじみがないかもしれない…。山陽電鉄と神姫バスの姫路を地盤とする交通事業者が株主となって1952年に設立された百貨店で姫路にのみ店舗を持つ。
_MG_4969
山陽百貨店の一角に山陽姫路駅の改札がある。
_MG_4971
ホームは1番乗り場から4番乗り場まである。番号が振られていないホームは降車専用のホーム化と思いきや柵があり降りることができない状態だった。
_MG_4970
ホームは大阪梅田方面に直通する優等と普通車で別れていた。出口から近い3,4番乗り場が大阪梅田方面の直通特急やS特急などのホームになっている。
_MG_4975
現在のダイヤでは網干方面に直通する列車が無いためかこのような案内が随所にみられた。
_MG_4978
普通と特急が15分間隔で運行されていることもあり、私鉄の終点とはいえ活気があった。

ターミナル編 ほかのシリーズが気になる方はこちらをどうぞ

神鉄のターミナル、新開地駅を探訪しました。

(このページの作成者 てら)

こんにちは てらです。
今回は珍しく重い腰を上げ、2019年の秋ごろに新快速の終着駅へ行って観光してきたので記事にします。

そもそも、新快速に馴染みのない地域にお住まいの方は新快速といわれてもピンと来ないと思う。
JR西日本エリアを走る新快速は、福井県の敦賀、滋賀県各地と兵庫県の播磨地域を結ぶ長距離の快速である。京都〜大阪〜三ノ宮では私鉄と速達性、利便性で熾烈な争い繰り広げている。
_MG_4941
そんなわけで、行き先ではよく見かけるけれど、降りたことがなかった播州赤穂駅で降りる。ちょっとこぼれ話になるが、旧国名の一部に州をつける表記(奥州、信州、泉州)はJRでは珍しく、JR西日本では播州赤穂のみだそうだ。
赤穂というと、赤穂義士のゆかりの地である。赤穂藩主浅野長矩(ながのり)の切腹に抗議し、吉良上野介を斬りつけた事件だ。
まずは駅前の自転車駐輪場のレンタサイクルサービスを利用し、赤穂藩の家老ゆかりの神社大石神社へ。
_MG_4875
大石神社は赤穂浪士の討ち入りを行った大石良雄を祀った神社である。浅野長矩に対する仇討が叶ったということから、大願成就の神社として知られている。
_MG_4883
神社の鳥居のそばに赤穂浪士討ち入りの一連の絵が並んでいた。
鳥居と神門をくぐり境内に入る。
_MG_4878
赤穂浪士に対して幕府が切腹を命じた手前、このように赤穂浪士を祀る神社の創建はしがたかったのもあってか、神社の創建を許可されたのは1900年に入ってからだそうだ。
大石神社の南側には赤穂城跡がある。
赤穂城跡の北側は公園となっていて、秋晴れの天気ということもあり、近隣の幼稚園生が先生と散歩をしていて微笑ましかった。
_MG_4894
赤穂城は戦後になってから復元が進められ、現在も復元が進められている箇所がある。
_MG_4893
本丸表門、門の部分は平成8年(1996年に)に再建された。本丸の中には庭園がありゆっくりと歩いてまわることができる。
_MG_4896
こちらは赤穂城の玄関にあたる三之丸大手門 赤穂城の一番北側にあたる門で、昭和30年(1955年)に復元されたものだ。
_MG_4904
大手隅櫓と三之丸大手門
赤穂城から自転車を播州赤穂駅に向けて北へ。
_MG_4918
赤穂城から播州赤穂駅までは狭い路地が続く。
そんな路地を自転車でゆっくり巡っていると、正面に見えてくるのが花岳寺(かがくじ)だ。
_MG_4925
花岳寺の本堂。花岳寺は歴代赤穂藩の菩提寺となっており、大石良雄の墓はもちろん、浪士の墓もある。義士の墓所および宝物館については入場料を支払わなければならないが、資料の多さには圧倒される。
_MG_4932
大石名残の松 初代名残の松は枯れてしまっているため、こちらは二代目だそうだ。大石良雄の母が亡くなったときに植えたもので樹齢300年を越えていたそうだが虫害により枯れてしまい、今は境内の千手堂に飾られている。
_MG_4939
古い建物が立ち並ぶ路地を自転車で回り、播州赤穂駅へ戻った。姫路から小一時間と、ちょっと足を延ばして観光というにはちょっと辛い距離だが、十分見ごたえがあった。

(このページの作成者 てら)

こんにちは、いしです。
IMG_5583
名湯、俵山温泉は山口県長門市の山奥にひっそりとあります。
IMG_5584
街中は至って静か。三連休とは思えない人の出です。

関東では殆ど知名度が無いように思いますが、俵山温泉は防長四湯にも数えられ、一説によると1100年の歴史があるのだとか。
IMG_5588
昔ながらの温泉街は、観光客向けの建物と、地元の方の住居が細い路地で迷路のように繋がっていて、生活と非日常が入り混じった不思議な雰囲気です。
IMG_5589
残念ながら、街で開いているお店はほとんどなく、目についたのはバス停近くのこのお土産屋さんくらい。(他にもおそらく数軒あります)
IMG_5591
ここはメイン通り。左右に旅館が並びます。
IMG_5592
この道の先を行ったところに、町湯が2湯あって、それだけです。こじんまりして落ち着いた温泉街です。
IMG_5593
軒を連ねる旅館も、趣があります。
IMG_5596
この日お邪魔した旅館は、中庭もあって風情に溢れていました。
IMG_5602
俵山温泉は、湯治場として発展したとのことで、確かに観光スポットは見当たりません。かえって今では滅多に味わえない雰囲気が漂っていて、そこがたまらないのですが。
IMG_5606
IMG_5607
観光スポットがあるわけでもなく。

さて、温泉街に戻ってきました。
IMG_5619
IMG_5621
IMG_5622
温泉街には、町湯が2つ。そのうちの1つが下記の白根の湯。
IMG_5624
ここはレストランも併設しており、街で唯一の食事処。ただし、19時ごろまでしか営業していないため、俵山温泉に素泊まりする場合は、食事の時間に要注意です。

これまでに訪れた温泉地とは一味違った、趣深い温泉街でした。
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

日本海側の長門市仙崎から瀬戸内海側の下関までは、鉄道だけでなく、サンデン交通の路線バスも通っています。長門市の先の青海島から、仙崎、長門、湯元温泉、俵山温泉、豊田、菊川、小月、下関と県道34号を下っていく路線です。

今回は、仙崎にある道の駅センザキッチンから、下関市の小月までバスに乗りました。
IMG_5577
ところで、仙崎は長門市の一地名ですが、鉄道好きなら必ず聞いたことはある地名。山陰本線の仙崎支線の終点であり、駅舎は古風な佇まい。また、列車本数の少なさからもなかなか乗りつぶしが難しく、有名になりやすい要素が盛り沢山です。
IMG_5578
IMG_5579
IMG_5580
IMG_5581
駅は無人駅。列車が来ない間は至って静かです。
IMG_5521

仙崎駅の周りは人通りもなく、車が通るほかは静かなのですが、徒歩数分のセンザキッチンは観光客も地元客もわんさか居て大変栄えています。
IMG_5522
センザキッチンはこの辺りのバス路線も発着。手前は下関から大泊までを結ぶサンデン交通、その後ろは防長交通です。
IMG_5524
ここから、下関駅行の路線バスに乗車できます。仙崎から下関まで直通するバスは7本/日。約2時間に1本程度走っています。
IMG_5525
バスは仙崎の向こう岸にある青海島の大泊からやってきたバス。途中、俵山温泉で5分ほどの休憩がある以外は、ひたすら一般道を下関まで向かいます。センザキッチンを出発すると、仙崎、長門の街中を走ります。
IMG_5527
長門市の駅を過ぎたところで、山陰本線を渡ります。偶然にも、踏切にて列車待ち。数えるほどしか列車本数がないので、大変珍しい。
IMG_5533
長門市街から長門市にある湯本温泉までは美祢線に平行してバスは走ります。ところどころ狭隘な道を走ります。路線バスは大型車ですから、なかなかスリリングです。
IMG_5535
線路と道路以外何もない場所も。
IMG_5536
仙崎から30分ほど走ったところで、湯本温泉です。
IMG_5537
湯本温泉はバスも列車も止まります。大勢の観光客がバスを下車して行きました。湯本温泉、関東ではあまり知られていないように思いますが、開湯は古く、防長四湯の1つに数えられています。
IMG_5538
湯本温泉市街の狭い道を走ります。
IMG_5542
湯本温泉を過ぎると、バスは俵山温泉まで山道に入ります。
IMG_5546
視界が開いてしばらくすると、俵山温泉に到着です。
IMG_5548
建物が密集している中に、ぐっとバスが入り込んで、
IMG_5549
俵山温泉の中心にバスは乗り込みます。
IMG_5583
俵山温泉にて途中下車。バスもここで時間調整します。
IMG_5646
さて、この先、バスは俵山温泉から、旧豊田町、旧菊川町を経由して下関市街まで1時間30分以上をかけて走りぬきます。平成の大合併で、これら全て下関市になっています。月並みな感想ですが、下関市、大きいです。
IMG_5648
俵山温泉を出発してしばらくは山道が続きます。
IMG_5650
IMG_5656
市境を跨いで下関市に入っても、車窓は山岳路線の装いのまま。豊田湖(ダム湖)湖畔を通り、トンネルを越えます。
IMG_5658
IMG_5659
次第に視界が開けて、心なしか太陽も明るくなってくると、旧豊田町の街中が近づいてきました。
IMG_5663
豊田総合支所の近くまでやって来ました。それでも下関まではまだ36kmもあります。
IMG_5666
ここで、俵山温泉方面のバスとすれ違い。向こうの車両は、結構年季が入って見えます。
IMG_5667
バスは再び田園風景の中を走り、菊川を目指します。
IMG_5669
IMG_5671
IMG_5672
少しの間、山の景色を見ていると車窓が再び開けてきます。ほどなくして、菊川の市街地です。
IMG_5673
菊川から、バスは小月を目指します。小月は、俵山温泉からずっとバスルートと並行していた木屋川の河口に位置します。
IMG_5674
道は途中から国道になって、2車線の部分も登場します。
IMG_5675
小月の市街地に入れば、JR山陽本線の小月駅はすぐそこです。
IMG_5677
IMG_5681
小月駅着。長い間、ありがとうございました。ところでこのバスは、ここから「準急下関行」となります。日本広しとは言え、準急を関する路線バスはなかなか珍しく、いずれは乗りたい路線の1つです。

(このペイジの作成者 いし)


こんにちは、いしです。

山口県の日本海側には、船で行く萩市の島々以外にも、他市にいくつも島が存在します。

そのどれもが架橋されているため、比較的簡単に訪れることが出来ます。今回寄り道した青海島もその1つです。
IMG_5485
青海島へは、JR山陰本線の長門市駅からサンデン交通バスでアクセスが可能。
IMG_5487
サンデン交通、長門市内は比較的新しい車両が多かった(イメージ)です。青海島行きといっても、行先はいくつかありまして、青海島へ渡ってすぐの場所にある「大泊」(バスが何台も留置してある車庫)止まりのバスが10本/日、そこから島の西側へ行く「青海」行が2本/日、東側へ行く「通」(かよい)行が10本/日あります。大泊までは計22本/日というなかなかの幹線。たしかに車内は高齢の方を中心に座席が埋まる程度に利用者が居ました。
IMG_5489
今回の乗車は島の東側の集落「通」まで走る長距離便です。長距離便といっても、島の入口「大泊」止まりのバスははるばる下関からやってくるバスもあるのでそっちの方が長距離ですが。
FullSizeRender
長門市駅を出ると、西の海岸線沿いを、仙崎方面へ上がります。
IMG_5492
仙崎駅前を通って、道の駅「センザキッチン」を出発すれば、すぐに青海大橋を渡って、青海島です。
IMG_5497
青海島、結構大きな島なのですが、想像以上に険しい。島の北側は奇岩が立ち並んでおり、本土の仙崎港から出る遊覧船で青海島の周りを一周できるようです。
IMG_5498
右手には本州と青海島に挟まれた静かな仙崎湾を見ながら、バスは大日比、船越、通と海岸線に沿って東進します。おそらくこの写真の辺りは、集落がないので柴津浦でしょうか。
IMG_5503
バスは利用客が多く、こまめに下車客を扱います。このあたりはどうやら、釣りスポットのようで、車で来た釣り人が皆、防波堤から竿を海に垂らしていました。
IMG_5505
釣り客をぼんやり眺めているうちに、終点「通」に到着。
IMG_5506
IMG_5507
通バス停です。
IMG_5508
通バス停は、通集落の中心地を通り過ぎて少し行ったところにあります。
IMG_5511
このあたり、鯨の博物館や、文化財となった旧邸宅などもあって、釣り客と観光客を合わせて存外に人の多い場所です。
IMG_5513
海は仙崎湾。波はいたって穏やかです。
IMG_5515
青海島に来た証。やはり仙崎は捕鯨の街ですね。
IMG_5516
ちなみに、中心地は通漁港前バス停あたりです。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

IMG_5414
鬼ようずに迎えられた日本海の孤島、見島。ここは有史以来重要な島であり、歴史的な構造物が島に点在、ダイビングや釣りなどの観光コンテンツもある、山口県の離島です。そうは言っても開発は全くされておらず、観光客を受け入れる体制はそこまでではなく、知名度も高くありません。その分、島の時間や暮らしを体験するには向いているかも。

島にはレンタサイクルがあるという情報を入手していたため、自転車を探しましたが、港すぐの所にあったショップは休業中(2019年11月現在)。島や宿の方に聞いたところ、島の見島支所でレンタサイクルを貸し出しているとのことだったので向かってみましたが、あいにく5台とも予約で埋まっていました(全部、電動自転車でした)。見島へ行く場合は、観光協会へあらかじめ電話して交通手段を確保した方が良さそうです。

島にはバスなどの公共交通は一切なく、宿のご好意で貸して頂いた車もガス欠の上、訪れた時は3連休中日で島のガソリンスタンドは閉店中。よって、今回は本村集落近くを歩いて散策することにしました。島の山を越えた先にあるもう一つの宇津集落や、島に点在する観光名所はまたの機会ということに。
IMG_5426
本村集落は、車が通れる道の他に、写真のような細い路地がたくさん走っています。
IMG_5430
こちらは車がすれ違える幅のある車道。
IMG_5438
島には、商店もありました。
IMG_5260
島にはこのように貸し出し用の電動自転車が。前述のように、予約した方が無難です。
IMG_5435
こちらは本村の海岸。
IMG_5444
本村の漁港には、神社がありました。
IMG_5433
本村の集落から島を東へ進むと、離島にしては珍しく、ダムが現れます。見島ダムです。見島ダムの下流には田が広がっていて、そこだけ見ると島にいることを忘れてしまいます。
IMG_5436
田畑からもう少し海岸沿いを東へ向かうと、ジーコンボ古墳群のある海岸にたどり着きます。なんでも7世紀後半から10世紀初めまでに作られた古墳群で、国の史跡になっています。


IMG_5452
今回歩いた「本村」集落側は、古くから農業が営まれているようで、今日も稲作が行われています。ウシも近くに居たのですが、島ではどうやら島の牛は食べられない模様。島には、天然記念物たる見島牛(日本の在来種)、見島牛と西洋の牛から生まれた見蘭牛の2種類の牛がいますが、どちらも大変貴重なんだとか。
IMG_5453
ちなみに田の稲はもう刈り取られていましたが、ここ見島は他の日本海側の有人島と同じく、バードウォッチングの聖地になっており、ウォッチャーをちらほら見かけました。旅館もウォッチャーの宿泊が多いようで、彼ら向けの張り紙もしてありました。日本海沿いの島を感じます。日本海側の島は島数が少ないからか、渡り鳥の休憩地になることが多いような気がしますね。

続く
(このペイジの作成者 いし)

参考:見島の暮らし(特に昭和30年頃)や集落の成り立ちは、下記の本に詳しいです(底本は少し古いですが)。
宮本常一『私の日本地図13――萩付近』(未來社、2013)→アマゾン

こんにちは、いしです。

萩市から、山口県で最も行きづらい場所の1つ、萩市見島へ向かいます。
IMG_5217
見島は萩市に属するものの、萩から北西へ約45kmも離れた孤島。定期船で約1時間10分の道のりです。
定期船は萩の沖合に浮かぶその他の島(相島、大島)と同じく、萩市の外れにある定期船乗り場から。JR東萩駅からは徒歩20分程度でしょうか。
IMG_5218
車の奥に見える屋根が定期船乗り場の待合室兼乗船券売り場です。朝早い時間だったにもかかわらず、待合室の中はそれぞれの島へ向かう島人や釣り客で大盛況でした。
IMG_5420
ほどなくして、見島行の高速船ゆりやが萩へやって来ました。高速船ゆりやは萩と見島の間を2往復/日しており、見島では2つある集落のどちらへも寄港します。見島で停泊するダイヤが組まれており、朝に「宇津(見島)→本村(見島)→萩」と本土へやってきて、見島へ折返し。午後も同様のダイヤを組み、宇津で一泊します。(夏は3便に増便され、島での寄港順が変わりますので、公式HPを要確認)
IMG_5421
すなわち、これは朝の7:00に見島の宇津港を出発し、本村を経由して萩に到着した船。
IMG_5422
側面には、「萩⇔見島」と書かれ、郵便局マークも貼られて郵便船も兼ねている模様。島の生活に欠かせない船です。こころなしか、サイズは違えど宿毛市の定期船に似ていますね。
IMG_5230
船内の写真をこの1枚以外撮り忘れましたが、大変清潔かつ綺麗。それもそのはずで、ゆりやは2019年に就航したばかりの新造船で、それまではおにようずというフェリーが見島までの輸送を担っていました。ゆりやの船内は、乗船したフロアがシート席、その下が横になれる座敷席、上は展望デッキも兼ねたベンチ席です。

乗船してシート席に着座していると、隣にお婆さんが車いすから着座。船員さんが優しく誘導されていました。本船はバリアフリー設備を整え、車いすでも問題なく乗船できるようです。

ところで、船員さんが一言お婆さんに「今日は揺れるからしっかり座席に掴まって」と言っているのが聞こえてしまったので、空気の良い展望デッキ席へ向かうことにしました。一応、アネロンニスキャップは服用済みですが、景色も見たかったし、念のため。(結果的には、フェリーは大揺れだったので、正しい選択でした。航行中は、展望デッキへの階段を上るのが大変なほどの揺れでした)

IMG_5231
出航前の静かな港(萩市)。
IMG_5412
漁港の街並みがよく見えます。
IMG_5233
出航です。
IMG_5234
防波堤をくねくねとやり過ごして、いよいよ外海へ。
IMG_5236
出航してしばらくは、左右に島影を望みながら凪の海を進みます。写真は右手にずっと見えていた島。おそらく有人島の大島です。
IMG_5238
続いて、おそらく櫃島(違っていたらごめんなさい)。櫃島は萩の近海に浮かぶ島の中で唯一定期航路の無い有人島。訪問には船のチャーターが必要と思われます。

船の左手に相島がくっきりと見えるようになった頃、いよいよ船が揺れ始めました。船員さんが、「島から先は揺れるぞ」と言っていたのですが、その通りになりました。地図を見る限り、本土から相島までは島が点在し、曲がりくねった本州のおかげで、一種の湾のような形を形成しているため波が高くないみたいです。一方、相島から見島までは遮るもののない外海。船はうねった波を直に受けながら航行します。
IMG_5239
写真は展望デッキの喫煙場所から撮影したものですが、屋根の無い、船の側面には船体にぶつかった波がバシャバシャかかっていました。(展望デッキは一応、船の2階部分なんですけどね。)個人的な経験の中では、揺れた部類の船でした。萩の港では波高1.5mと掲示されていたのですが、うねりが強かったのか、本土近くの波高を掲示してただけなのか、、、翌日の復路便は全く揺れませんでしたので、気象条件によっては揺れずに見島へ向かうことも可能です。
IMG_5249
ぐわんぐわん前後に揺れるゆりやに1時間程度揺られれば、前方に見島が見えてきました。
IMG_5250
まずは見島に2つある集落のうち、大きな集落「本村」に寄港です。私もここで下車。
IMG_5252
港には島の人が集まっていました。船から降りて皆三々五々、目的地へ向かっていきました。
IMG_5413
IMG_5414
船待合室となりでは、見島名物「鬼ようず」(長男の誕生を祝って正月に揚げられる、鬼の絵が描かれた大凧)の看板が出迎えてくれました。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。

萩市で街並みといえば市街の城下町があまりにも有名ですが、旧旭村に位置する萩市佐々並も昔ながらの宿場町の雰囲気を残す、雰囲気ある街並みです。
FullSizeRender
県都山口から萩へ走るJRバスを途中下車して、佐々並を少し歩きました。
IMG_5180
佐々並バス停は、街から外れた国道沿いの交差点にあります。萩行のバスを見送って、交差点を右に曲がると佐々並の宿場町に至ります。
IMG_5181
石柱を越えれば、奥に黄土色の瓦屋根が密集する宿場町が現れます。
IMG_5182
ここは、国に指定された街並み保存地区です。とても穴場スポットのようで、平日ということもあってか観光客は皆無でした。
IMG_5184
街中はかつての街道を思わせる道幅と、90度に曲げられた道。宿場町を感じます。どうやら高度経済成長期まではここがメインの道路だったようで、昭和30年代に佐々並を訪れた民俗学者宮本常一氏は、この狭い道をバスが通っていたと記述しています。
IMG_5189
残念ながら、往年の活気は全く見られず、たまに走る車の他は、人っ子一人見当たりませんでした。(観光センターのような使われ方をしていた民家には、地元の方が当番制で詰めてらっしゃるようで、そこで情報収集が可能です)
IMG_5190
IMG_5191
統一された街並みです。
IMG_5192
IMG_5193
街の周辺には田畑が広がり、山の中とはいえ、かなり開けた土地がありました。


(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
昨年の秋に山口県に行ったときの記事を複数回に分けて書き残します。

最終的には、日本海側にある山口県きっての離島「見島」(萩市)を目指していましたが、まずは新幹線を新山口で降りて、日本海側を目指すことから始めます(ルートは上記地図参照)。
IMG_5144
鉄道好きの方ならご承知かと思いますが、新幹線の走る山陽から山陰へ鉄道で向かおうとすると、路線はいくつかあるのですが、本数が少なく接続も悪く、時間効率はなかなか悪いものです。今回も、新幹線を降りて出来れば鉄道で萩へ向かいたかったものの、新山口乗り換えの山口線経由は接続が悪く、また、厚狭まで新幹線で出て美祢線へ周っても所要時間は山口線経由とあまり変わらないといった状態でした。

そのようなわけで、バスで山陰側へ向かうことに。そうは言っても、新幹線利用で萩へ向かうなら新山口~萩の高速バス「スーパーはぎ号」が最速。特に鉄道に拘らなければバスに乗るのが当たり前なのでしょう。

しかし、今回は新山口~萩をほぼノンストップで結ぶ「スーパーはぎ号」では面白くないので、萩まで細かくバス停に停まりながら向かう路線バス(中国JRバス防長線)を使うことにしました。
IMG_5146
スーパーはぎ号は新幹線接続の新山口発ですが、防長線は山口線で少し北上した山口駅からの出発です。(便によっては湯田温泉駅発)というわけで、中国地方各地では未だに現役の国鉄型気動車キハ40(正しくは47と48でしょうか)に乗って、山口線で山口駅へ。
IMG_5147
山口線は新山口~山口間に多数の区間列車が走っているので、ここ山口までは比較的スムーズに移動できます。駅舎は昔ながらの、1番線に直結するタイプの地上駅舎。歴史を感じます。
FullSizeRender
駅前ロータリーはあまり人気がありませんが、ロータリーを背に少し歩くとアーケード付きの商店街に到着。
IMG_5153
平日の昼間にしては、それなりの人通りです。
IMG_5154
防長線は山口駅を出発した後にこの商店街を通るので、商店街最寄りバス停から乗車。
防長線は山口~萩を9往復/日する幹線。新山口~萩はスーパーはぎ号が都市間輸送を担っていることを考えると、なかなかの本数です。
IMG_5156
商店街を出たバスは、整備された2車線道路を直進して県庁へ。
IMG_5159
県庁を出ると、山口線沿いの県道を東進します。
IMG_5160
IMG_5161
宮野駅を過ぎたあたりからバスは国道9号へ。方向を北へ変えて、中国山地へ分け入ります。
IMG_5162
ついさっきまで市街地だったのですが、バスはあっという間に山道へ。中国地方は、山が街に近いような気がします。
IMG_5164
山道をひたすら登坂。さすがは1桁国道で、交通量もなかなかです。
IMG_5167
ほどなくして、青看板が登場しました。国道9号はこのまま道なりに右方向へ、大峠を越えて津和野方面へ向かいます。バスは江戸時代からの萩へ通じる道「萩往還」を辿る左方向へ向かいます。
IMG_5169
左折したバスは、国道262号をひたすら萩まで北上することになります。かつての萩往還にほぼ沿ったルートで、宿場町をいくつか通りながら萩へ向かいます。
IMG_5172
この辺りで山口行の防長線とすれ違いました。
IMG_5173
IMG_5175
山深い風景はさほど長く続かず、車窓には田が現れ始めました。人の生活を感じられます。
IMG_5176
少し走ったところで青看板が登場。まもなくかつての宿場町、佐々並に到着です。
IMG_5177
FullSizeRender
バス停は佐々並の街から少し外れた新道の交差点にありました。佐々並の街並みは、次の記事でご紹介。
IMG_5194
次のバス停は「道の駅あさひ」。佐々並バス停から歩いて数分の距離です。「あさひ」とは、現在は萩市に属する佐々並が、かつて隣の宿場町、明木とあわせて旭村だったことに関係するのでしょう。
IMG_5195
続いてのバスで、佐々並を後にします。
FullSizeRender
まだ萩の中心地まで21kmもあるようです。
IMG_5203
なんどか車窓がぐっと開けて、ここは明木。中国山地は山深いイメージがありますが、山々が迫った細い道を越えた先にここまで開けた場所があるのはなんとも不思議な光景です。ちなみに、この瓦屋根の色に西日本を感じますね。山口でよく見る色です。
IMG_5204
ところどころ、狭い道もあります。運悪く(バス趣味的には運良く)、すれ違い。
IMG_5208
県都山口からは1時間と少しで萩市内に入りました。
IMG_5210
萩は歴史ある城下町で、街並みが残っていることから、観光客も多い街です。道路もきれいに整備されていました。
IMG_5211
バスは、萩バスターミナルを経由して、街外れにあるJRの東萩駅まで向かいます。一般道をひたすら1時間強、しかも峠越え。防長線は、なかなか乗りごたえのある路線でした。

続く
(このペイジの作成者 いし)

↑このページのトップヘ