旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

2019年02月

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熊谷駅から出るバスは、ほとんどが朝日自動車グループのバスです。熊谷市妻沼と、その先の利根川を渡って群馬県へ至る路線は朝日バスの運行、その他は同じグループの国際十王交通による運行です。今回は、国際十王交通の3路線に乗ってきました(完乗というわけにはいきませんでしたが)。
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初めに乗るのは、熊谷駅北口3番乗り場から出る葛和田行(地図を見る)。データイムは毎時00分発です。葛和田行の本数は多くないものの、途中の熊谷ドームやラグビー場までは需要が多いので、ドーム行やラグビー場行のバスは頻発していて、そこまでの各バス停は本数がぐっと増えます。とりわけ、ラグビー場、熊谷ドーム、陸上競技場のいずれかで試合や大会がある日は、臨時バスが出るのでさらに便利になります。国際大会や全国大会はもちろん、中学高校の県大会レベルでも臨時バスは走るので、公共交通でのアクセスが存外に便利です。

また、終点の葛和田バス停からは利根川を渡る無料の渡船があるので、それを使って対岸の群馬県まで渡ることが出来ます。さらに接続のバスに乗れば、館林駅まで移動が可能です。
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この日は終点まで行かずに、北河原バス停で下車(地図を見る)。旧南河原村へ寄るためです。北河原からは南河原支所まで徒歩20分程度のアクセス。集落沿いの県道を歩けば難しいことなく行けるのですが、せっかくなので周りに田畑しかなく視界の広い農道を歩くことに。写真では伝わらないですが、四方を田畑に囲まれた道は、快晴だったこともあって開放感たっぷりです。その代わり、風は強く冷たく寒いですが。
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注意深く見ていると、南河原村の痕跡を見つけられます。南河原という交差点まで歩くと、バス停は目の前です。
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南河原支所を通る国際十王交通のバスは、熊谷駅から犬塚行のバスです。データイムは1時間に1本走っています。片道30分弱の路線ですから、どうやら1台のバスで往復する運用の様です。
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犬塚からやってきた熊谷駅行のバスに乗車します(地図を見る)。先ほど紹介した、くまがやドームやラグビー場、陸上競技場ですが、陸上競技場に限っては、頻発するドーム行のバスよりもこの犬塚行のバスを使って陸上競技場入口バス停で降りた方が近くて便利です。

熊谷駅に到着しましたので、東松山駅行に乗車します。熊谷駅⇔東松山駅間のバスは国際十王交通が誇る幹線の1つで、朝方は10分に1本、データイムでも約20分に1本も運行されています。
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時間があったので、上熊谷駅まで1駅だけ秩父鉄道で移動して、上熊谷駅から少し北に歩いた所にある熊谷寺前バス停から東松山駅行に乗車しました(地図を見る)。ちなみに、このバス停はご当地百貨店の八木橋百貨店最寄りです。八木橋百貨店は、秩父鉄道熊谷駅のホームに広告も出していました。
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東松山駅までは約30分。国道407号をひたすらに南下して、一路東松山駅を目指します。途中、旧大里郡大里町を通ります。20分に1本走っているだけあって利用客は多く、全線を通してお客さんが乗っていました。
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東松山駅からは、東上線で東京戻ります。乗車したのは快速急行の池袋行きです。毎日夕方から夜にかけての上り快速急行は、TJライナーの送り込みを兼ねているので、全てクロス転換シートの車両で運転されます。さらに座席は進行方向を向いていますが、JRの新幹線のように自分でひっくり返すことも出来ます。無料でこのクオリティは、かなりの乗り徳列車です。
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注:東上線のダイヤは2019年3月改正”以前“のダイヤです。

(このペイジの作成者 いし)

石勝線は「石」狩と十「勝」が由来となっている通り札幌と道東各都市の高速化を目的として整備された側面を持つ。
そのため、追分~夕張間が1892年に石炭輸送を目的として開業したのにたいして、新夕張~新得間が開業し、全通となったは1981年と90年近く遅い。
新夕張~新得は都市間輸送のバイパスとして機能しているため、沿線人口の少ない地域を貫いている。その証左として100km近い区間に途中駅は2つしか設置されていない。(以前は占冠駅、トマム駅以外に、楓駅が存在した。)
石勝線の開業以前、北海道の中心地である札幌と道東の帯広、釧路を結ぶ列車は札幌から函館本線を経由し、岩見沢、滝川、富良野を経由していた。
しかし、石勝線の開業により、札幌と道東各都市への所要時間が短縮された。また函館本線の線路容量に余裕が生じ、函館本線(札幌~旭川)の増発も容易となった。

さて、石勝線に話を戻すと、新夕張~新得間は人口が希薄な地域を通っているため、2019年現在では途中駅は占冠駅とトマム駅しかない。
そのうちの一駅、占冠村に位置する占冠駅を訪ねてみた。
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帯広から普通列車に揺られ、新得から特急に乗り込む。
この新夕張~新得間は普通列車の運行がなく、自由席に限って特急に乗車することができる。
18きっぷのヘビーユーザーの方ならばご存知の区間だろう。_MG_1178_convert_20190103202300
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吹雪いている占冠に降り立ったのは私一人だった。静かに降り続ける雪は果たして歓迎してくれているのだろうか。
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勇払郡占冠村の中心駅にあたる。お隣のトマム駅も占冠村の駅であるがスキーリゾートの開発などで観光客が多く利用するのに対して、占冠駅は行政の中心地の役割を持っている。
村役場の職員が切符の発売、発券を行う有人駅である。
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遠景。左手に見える建物は保線関係の管理室である。石勝線の保線保守事業は追分駅付近とここに職員が詰めている。そのため、保線員が占冠駅に停車する特急列車に乗車し線路状態の確認を行っている。
更にこの位置から左を向くと郷土資料館と食堂の建物があるのだが、あいにく食堂は休業していた…。(休業は一時的なものだったようでこの記事を書く際に確認したら通常通り営業しているようです。)
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占冠駅は除雪や保線の詰所もあるため、人の気配があるという事実が少し安心する。
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待合室の時刻表に載っているのも特急の時刻のみ。ちなみに特急券や乗車券は手書きの常備券を発見してくれる。せっかくなので入場券(緑地)と特急券(赤地)を購入した。
口座及び様式についてはここでは割愛する。
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駅構内、新夕張方面を向いて撮影。一線スルー方式になっており、上り列車のうち、停車する列車は駅舎側の線路に入線する。
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通過する札幌行き特急スーパーおおぞら4号 石北線は積雪が多いこともあり、ポイントの凍結を防ぐためシェルターが設けられている。占冠駅も両端をシェルターに囲まれている。
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スーパーとかち6号で占冠駅をあとにした。新夕張でお世話になった列車を見送る。

(このページの 作成者 てら)

東欧2019:VIIの続き。目次はこちら
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ハンガリーからスロヴァキアへの列車移動は、ブダペスト(Budapest)からブラチスラヴァ(Bratislava)に入るのが最もメジャーです。しかし、ブダペストからスロヴァキア第2の都市コシツェ(Kosice)に至るルートも存在します。今回は、そのルート上にあるミシュコルツ(Miskolc)からコシツェまでを乗車しました(ルートはこの地図で確認)。

ブダペスト⇔コシツェ間の列車は1日2往復のIC(インターシティ)だけ。このルート上には、ハンガリー国内であれば国境沿いまで普通列車があるものの、スロヴァキア側にはこの2往復以外旅客列車が無い。ゆえに、国境を超えるにはどうしてもどちらかのICに乗らざるをえません。時刻表は以下の通り。

Budapest→Kosice
IC182 "RAKOCZI" 6:25→9:59
IC186 "HERNAD" 18:25→21:59

Kosice→Budapest
IC187 "HORNAD" 6:02→9:30
IC181 "RAKOCZI" 18:02→21:30

12時間間隔で覚えやすいものの、早朝と深夜という使い勝手の悪さ。今回は、知らない土地に22時前に放り出されるのは心許ないので、朝早い便を選び、少しでも遅く起きるため、ルート上にある大きな都市ミシュコルツに前乗りしました。乗車したRAKOCZI号の時刻は下記の通り。

6:25 Budapest Keleti
7:51 Fusezabony
8:30 Miskolc
9:37 Hidasnemeti(国境)
9:59 Kosice
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ミシュコルツ駅の一番端のホームに定刻で入線してきた列車は、1両減車の3両編成(普段の編成はこちら)。機関車はこの旅で3度目のハンガリー国鉄V43型。

自Budapest
2等車2両(スロヴァキア国鉄)
1等車1両(スロヴァキア国鉄)
機関車
至Kosice

列車は定刻で発車し、一路北へ向かいます。次の停車駅Aszaloも定時で発車しましたが、その先のHalmaj駅での列車交換待ちですれ違い列車がなかなか来ず、次のForro-Encs駅には5分延着。Halmajでは車掌がホームに降りてタバコをふかしながら対向列車を待っていました。

車内は空席が多く、乗車率はおそらく3割程度。全く人のいないコンパートメントもありました。車窓は相変わらずで、たまに集落が現れる以外は林と畑や牧草地がひたすらに続き、奥の方に丘が見えるだけの風景が広がっています。
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国境の街Hidasnemetiには3分遅れの9:28に到着。機関車を付け替えて、9:40に発車しました。スロヴァキア国鉄の車掌に変わって、改めて検札を受けているうちに国境を通過、スロヴァキアに入国です。ハンガリー、セルビア間の国境とは打って変わって別段フェンスも無く、審査らしい審査もなく、シェンゲン協定を感じる国境越え。
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列車はそのまま快調に走り続け、車窓に日本の公団のような団地が見えてくるとすぐにコシツェ駅に到着。機関車はスロヴァキア国鉄(ZSSK)のものにしっかり付け替わっていました。

写真の通り、到着したホームに屋根はなく、連絡通路も線路上を渡るだけの簡易なものでしたが、駅舎に近づくにつれてコシツェ駅の立派な作りが見えるようになって驚きました。なぜなら、駅舎はショッピングセンターが併設されたモダンな作りで、同じスロヴァキアの首都ブラチスラヴァ駅とは正反対に、明るく清潔で、治安の悪さも感じさせないからです。もうブラチスラヴァだけを見てスロヴァキアを語れないですね。

東欧2019:IVへ続く。
(このペイジの作成者 いし)

東欧2019:VIの続き。目次はこちら
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ハンガリーで路面電車が運行されているのは4都市。首都のブダペスト(Budapest)、南部のセゲド(Szeged)、東部のデブレツェン(Debrecen)そしてミシュコルツ(Miskolc)です。ブダペスト以外はどこも人口20万以下の小規模な都市で、国内第3位の都市であるミシュコルツでも約15万人ほど。日本なら栃木市や大垣市、上田市と同規模です。人口に比例してか、ミシュコルツの路面電車の規模は小さく、系統は2つだけ。ただし、2つと言っても2系統は1系統の途中折り返しといった具合なので、実質東西に走る1つの系統しかありません(イメージとしては豊鉄の市内電車に近い?)。
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ただし、駅前の時刻表を見ると、路線の少なさとは裏腹に本数は多く、利便性の高さが伺えます。市内中心部の市庁舎広場(Varoshaz Ter)電停では、平日データイムに途中折り返しの2系統が1本/12分、全線通し運行の1系統が1本/6分と、約3分間隔です(土日は特に2系統で大幅に本数が減ります)。平日に限って、1系統はどうやら終夜運転を行っている模様。
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写真は国鉄ミシュコルツ駅の駅舎。立派な作りですが、中心地からは離れていて、人通りはまばら。
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トラムは駅前の広場で待機しています。トラムのきっぷはこの写真とは反対側にあるコンクリート造りの建物の窓口で購入可能。英語はかろうじて"one day ticket"が通じるくらいでした。地方にやってきたことを実感します。
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駅から数分で、トラムは街中のメイン通りに突入します。ここまで来ると歩いている人が多くなってきます。
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中心の広場は賑やか。トラムに乗って終点まで行けば、森林鉄道や城跡などの観光名所があります。この日は真冬ということもあって、断念。

東欧2019:VIIIへ続く。

(このペイジの作成者 いし)

東欧2019:Vの続き。目次はこちら
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ブダペスト(Budapest)からミシュコルツ(Miskolc)方面へ東に延びる路線は、ハンガリー国鉄の主要幹線の1つです。とりわけ、今回乗車したブダペスト→ミシュコルツ間は、日本の特急に相当するインターシティ(Inter City)が1時間に1本、普通列車も数時間毎(区間列車も含めれば本数はさらにある)に走る過密区間です(詳しくは2019年の時刻表を参照)。

IC512列車は、ブダペスト東駅からミシュコルツ駅までを結ぶインターシティ。他の多くの列車はミシュコルツから先の都市へ足を伸ばしますから、ミシュコルツ止まりのこの列車は、ここを走るインターシティとしては短距離の列車です。
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IC512列車はBORSOD号と命名されています。乗車した日の車両はハンガリー国鉄の車両1両とスロヴァキア国鉄の車両3両を繋いだ4両編成の客車列車でした(通常は5両編成のようなので、1両減車している模様)。折り返しのIC513列車も同様です。

至Miskolc
機関車
1等車1両(スロヴァキア国鉄)
2等車2両(スロヴァキア国鉄)
2等車1両(ハンガリー国鉄)
自Budapest

ハンガリー国内の列車にもかかわらずスロヴァキア国鉄の車両が使われているのは、おそらく、同じ区間を走ってミシュコルツよりさらに先にあるスロヴァキアのコシツェまで行く特急(インターシティ)の間合い運用だからと推測されます。この国際特急は片道3時間の道のりを1日2往復しかしないので、車両をどこかの駅で眠らせておくにはもったいないということでしょうか。
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この日の発車は、駅舎から外れた写真左奥にある5番ホームから。
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ハンガリー国鉄V43型機に牽引されて入線していた列車。同じくV43型に引かれて、ミシュコルツまで走ります。V43型は1960年代から作られ続け、ハンガリーではなお主流の機関車。
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こちらが先頭車。ルートはこちら

列車は10:25に定刻でブダペスト東駅を発車し、ゆっくりと東へ向かって走り始めます。しばらくはブダペストの郊外を近郊電車と同じルートを辿りながら走るため、車窓は住宅街です。時折、樹木以外何も無くてだだっ広い野原を通るのが日本とは違うところ。

発車して10分ほどで、車掌が検札にやってきました。今回はネットで発券したため、予め印刷しておいたQRコード付の切符を見せるだけ。とても便利。

発車から30分ほど経ってゲデルレー駅の大カーブに差し掛かる手前で大幅に減速し、低速で駅を通過。再びスピードを上げて、東へひた走ります。途中Aszód駅を通過してから線路は真っ直ぐになり、列車は広大な畑と時折現れる集落を横目に、快調に飛ばします。

11:54。5分遅れて、唯一の途中駅Füzesabonyに到着し、1分ほどで再び発車。

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終点ミシュコルツは駅舎から一番遠いホームに到着です。

東欧2019:VIIへ続く。
(このペイジの作成者 いし)

東欧2019:IVの続き。目次はこちら
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ハンガリーの首都ブダペストは、トラムの縦横無尽に走る街です。街並みの美しさも手伝って、乗っても撮っても楽しいところです。路線網が発達していて全ては網羅できないので、系統別に乗車したものをまとめます。

詳細な路線図はこちら。主要ルートはこちら(どちらも交通局公式サイト)。ブダペストはドナウ川を挟んで西側がブダ地区、東側がペスト地区です。

観光客が最も使う系統はおそらく、東側のペスト地区を半円状に走る、4系統と6系統(ルートはほぼ重複)でしょう。ブダ地区北西部のSzéll Kálmán térから東へ進み、マルギット島の南端をかすめながらドナウ川を渡ってペスト地区へ。ペスト地区では西駅、Oktogonなどの主要な場所を半円の円弧を描くように南下して、もう一度川を渡ってブダ地区の南部へ至る系統です。
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観光客だけでなく地元の方の利用も旺盛で、車両は長い低床車が数分おきに運用。車内はいつも混雑しています。ブダペストのトラムは車両の前後に運転台があって左右どちらにもドアーがあり、対向式ホームだけでなく島式ホームも多数存在しています。
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4系統、6系統とともによく使われるのが、ペスト地区で4、6系統のさらに内側を半円状に走る47系統と49系統でしょう。ペスト地区の中心にあるDeák Ferenc térを出発すると南下し、Kálvin térで西へ進路を変えて中央市場の前を通って川を渡り、ブダ地区へ至る系統です。
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両系統共に数分おきで走り、利便性は高いです。車両は写真のような1970年前後に製造された旧式のものばかりが運用されていて、昔ながらのトラムを楽しめます(写真はGanz社製CSMG)。
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続いて、2系統もよく使われる系統ではないでしょうか。ペスト地区のドナウ川沿いを南北に貫く路線です。車窓にはずっとドナウ川が広がり、昼の景色も夜景も綺麗で、まさに乗っても撮っても楽しい、ブダペストトラムの代表格です。
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川沿いを道路や橋を避けながら走るため、電停の形が変則的なのも面白い2系統。車両は90年代後半製造のGanz社のKCSV-7シリーズがもっぱら使われています。
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北端にある終点電停の手前で、一度川を離れて議事堂の前を迂回します。すぐに川に戻って終点です。
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北端のJászai Mari tér電停。4系統、6系統に乗り換えが可能。
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南の方には、地下の電停もあります。
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2系統はドナウ川の東岸、ペスト地区を走りますが、右岸のブダ地区を川沿いに走る系統もあります。19系統と41系統です。
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2系統と異なり、低床車が多く運用されています。
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ブダ地区には、その他にも川からは離れていますが複数の系統が走っています。
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ブダ地区ではタトラ社製T5C5をよく見かけました。
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他方、東岸のペスト地区でよく見かけたのは、ドイツDuwag社製のTW6000。高床式ですが、ドアが開くときに車内のドア付近の床が下がるようになっており、2ステップで乗車できます。
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TW6000と同じ系統にしばしば入っているのがUrbos3の短編成タイプ。この日は3系統と69系統でみかけました。

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TW6000はペスト地区の24、28系統でも確認しました。

さて、ブダペストの公共交通はトラムだけでなく、トロリーバスやバス、地下鉄など多彩です。
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世界遺産にもなってる地下鉄1号線は、このような他では見ないタイプの車体。
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地下鉄3号線は、2年前に訪れた時は旧式の真っ青な旧共産圏を彷彿とさせる車両で、車内も古く、ドアは乱暴に閉まるものだったのですが、なんとリニューアルされていました。綺麗なのは喜ばしいですが、寂しくもあります。
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車内まで綺麗になり、液晶画面で行先も表示されていました。
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中央市場前からはトロリーバス83系統が発着しています。この83系統には旧式の連接タイプのトロリーバスが入っていました。
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東駅の駅前で同様のタイプと思われる古いトロリーバスを視認。80A系統に充当されていました。東京ではトロリーバスはおろかバスでもこのような角ばった車体はもうほとんど見られませんから、感慨深いものがあります。
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こちらは新しいタイプのトロリーバス。76系統は東駅を出発してトラム4、6系統の少し外側を円弧を描きながら北側に進む系統です。
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こちらは実際に乗車してみた75系統のトロリーバス。英雄広場までこれで向かいました。当たり前ですが、一昔前の電車のようなモータ音です。
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車内の運転士後ろの座席には、共通運用と思われる多系統のサボが保管されていました。
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バスもたくさん走っていますが、見かけた旧式の連接バスだけ掲載。系統は不明です、、、
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このような郊外電車も走っています。今回は滞在時間が少なく、駅で1枚写真を撮るのにとどまってしまいました。


※地下鉄3号線はリニューアル工事のため、部分運休中です(平日夜20:00以降と土曜休日の終日は全線運休)。

東欧2019:VIへ続く。

(このペイジの作成者 いし)

鉄道というと、2本のレールの上を列車が走る絵をイメージする人が多いだろう。
大井川鉄道井川線は前身が森林鉄道ということもあり、大井川の流れに沿って遡上するように走っている。そのため勾配が急な区間も多く、日本一の急こう配(90‰ 1kmあたり90m登る)をクリアしなければならない。そのため、井川線では全国でも珍しいアプト式を一部区間で採用している。アプト式とはレールの間にピニオンラックを設置し、ラックを歯車に噛ませることで線路との粘着力を高める方式だ。そんな、変わった鉄道に乗りに静岡へと向かった。
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今回は、アプト式の井川線に乗車することを目的としていたため、静岡からレンタカーで井川線の始発である千頭駅へ直行した。
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千頭駅は大井川線と井川線の接続駅となっている。
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たまたま、大井川線はSLの発着時刻と重なっていたこともあり多くの人でにぎわっていた。大井川鉄道は、地方私鉄のSLブームの先駆けのような存在で、1970年代からSLの動態保存、保全に携わっている事業者である。
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井川線は、もともと電力会社がダム建設時に建設資材を運ぶために軽便鉄道(762㎜)を開業させ、それを後に1067㎜に改軌したものであるため、車両も通常の車両に比べて一回りも二回りも小さい。流石に頭が天井にあたることは無いものの少々窮屈に感じた。
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列車は川根の街並みを抜けると大井川を遡上するように列車は上っていく。
東海道新幹線に乗っていると、静岡県内は安倍川、大井川、天竜川の3河川とも水量が豊富で、長い橋梁を渡るイメージがあるが、上流域は平地が全くなく急流なのだなと思わせられる。
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アプトいちしろ駅では急勾配を上るため、アプト式に対応した機関車を更に連結、長時間停車する。
機関車の補機はアプトいちしろ駅と長島ダム駅までの2駅、約2.7kmの間をピストン運用されており、長島ダム駅でも機関車の解放のため停車時間がある。
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ホームにて。客車のスケールが改めて小さいことがわかるだろうか。千頭駅が海抜299mに位置しているため、すでに100m近く登っている。
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車窓から見渡すことができる長島ダム。長島ダムは大井川の最下流域の牧ノ原台地の灌漑事業に一役買っているそうだ。治水事業が特産品の日本茶の生産にもまわりまわって役に立っているということをここにきて知る。
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アプト式がわかるように連結面から写真を撮ってみた。レールとレールの間にアプト(チェーン)が設置されている。ここを補機がアプトを用いて勾配を登っているのだ。
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車窓はひらんだ駅を抜けると長島ダムのダム湖を映し出す。
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奥大井湖上駅は、長島ダムのダム湖に設置された駅で、秘境駅の一つとして知られている。
現在はハイキングロードの整備や「奥大井恋錠」駅といって恋錠を駅に設置できる企画切符が発売されており、駅は列車の本数に比してにぎわっていた。
(参考 公式サイト *外部サイトに飛びます)
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ダム湖の西側には旧線をちらりと見ることができる。写真下の方が旧線である。
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接阻峡温泉駅に到着。2017年2月当時、土砂崩れもあり接岨峡温泉~井川が不通になっていたため、ここで乗客は降りていく。
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駅から不通区間(閑蔵駅方向)をむいて一枚。折角なので折り返し時間を利用して温泉へ向かう。
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今回利用したのは接岨峡温泉会館接阻の湯 駅から5分と至近なうえ400円とリーズナブルだ。
(参考 公式サイト *外部サイトに飛びます)
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折り返し準備を行う千頭行きの列車に乗り込み、元来た道を戻った。

おまけ
折角レンタカーで来ているので、不通区間の終着駅、井川駅とその先にある井川ダムを探訪した。
井川線でたどった道のりを県道368号線をたどり遡上していく。
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アプト式機関車を連結した井川線を道路から。改めて、機関車と客車の大きさの差がみてとれる。
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日暮れ間近の井川駅。 営業していないためひっそりとしている。
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井川ダム こちらは治水ダムで、現在は中部電力が管理している。中部電力の前身である会社が井川線を開業したこともあり、現在も井川線の施設管理や赤字補填について、ダム湖周辺住民の利便を図るため中部電力は深くかかわっている。

(追記)
井川駅から井川ダムへ車を向かわせる途中、道を間違え井川の集落に出たのだが、写真を撮り損ねたのを今更ながらに反省…。

(このページの作成者 てら)

東欧2019:IIIの続き。目次はこちら
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セルビアからハンガリーへは、バスや鉄道で移動出来ます。鉄道はベオグラード(Beograd)とブダペスト(Budapest)の間を3往復/日(うち1往復は夜行)しており、今回は、ベオグラードからブダペスト経由でウィーン(Wien)まで向かうユーロシティ344(EC344)列車に乗車しました。日本ではもちろんのこと、今やヨーロッパでも数が減少して貴重になってきた、長距離列車の記録です。


1. EC344列車の概説

ヨーロッパの主要な国際列車には名前が付いていて、EC344列車はその折返しのEC345列車と共に、アヴァラ(AVALA)号と名付けられています。AVALA号は機関車で牽引される昔ながらの客車列車で、乗車日は4両編成でした。

ちなみに、普段の編成はこちらのファンサイトで確認できます。このサイトによるとウィーン行AVALA号の基本編成は以下の通り。

自Beograd
2等車1両(Wienへ直通)

2等車2両(Budapest止)

1等車1両(Budapest止)

2等車2両(国境で増結→Budapest止)

機関車
至Budapest

ブダペストで進行方向が入れ替わり、車両も2等車1両を残して増解結。

自Budapest
機関車

2等車1両(Beogradから直通)

2等車2両(Budapestから)

1等車1両(Budapestから)
至Wien

すなわち、ベオグラード発ウィーン行と謳ってはいるものの、実際に直通するのは2等車1両のみで、後は全て途中のブダペストで入れ替わることになります。セルビア・ハンガリー間とハンガリー・オーストリア間の需要を拾う列車で、セルビアからオーストリアまで通して乗る客はほとんど居ないということでしょうか。

確かに、時刻表を確認するとそれも納得で、AVALA号はとにかく鈍足の列車です。主要駅の時刻表はこの通り。

EC344(AVALA)
 7:13 Beograd Centar
 9:15 Novi Sad
11:32 - 12:02 Subotica(国境)
12:16 - 12:46 Kelebia(国境)
16:05 - 16:40 Budapest Keleti
19:21 Wien Hbf

もしベオグラードからウィーンまで乗り通せば、12時間以上もかかります。ブダペストまででも9時間。直通して乗り通すくらいなら、飛行機やバスの方が断然早く、バスや飛行機が未発達だった時代ならいざ知らず、なぜ未だに直通列車が走っているのか大きな謎です。


2. ベオグラード⇔ブダペスト間の列車

前述したように、ベオグラード⇔ブダペスト間は夜行列車も存在します。よって、景色に興味が無ければ夜行を使う手もあります。この区間の直通列車は以下の3往復です。

Beograd→Budapest
EC344 "AVALA" 7:13→16:04
IC342 "IVO ANDRIC" 11:13→20:04
340列車 "BEOGRAD" 21:15→5:50【夜行】

Budapest→Beograd
341列車 "BEOGRAD" 22:15→6:43【夜行】
IC343 "IVO ANDRIC" 7:57→16:42
EC345 "AVALA" 11:57→20:42

ハンガリー国内のこの区間の時刻表はこちら。ハンガリー国鉄(MAV)のサイトでは、ハンガリー語のみだがPDFでほぼ全路線の時刻表が手に入ります。ハンガリー語で時刻表はMenetrendekと綴るようなので、公式サイトでMenetrendekの文字を探せばアクセス可能(2019年の路線別時刻表はこちら)。路線番号は、Terkepekという文字を同じようの公式サイトで探せばわかります(2019年時点の路線図はこちら)。また、非公式ですが日本語版ウィキペディアにも載っています。ただし、急な運休には対応していないので、その後にハンガリー国鉄の検索サイトで改めて自分の乗る日に列車が動いているかを検索した方が無難です。


3. ブダペスト⇔ウィーン間の列車

AVALA号の走る区間では、ブダペストーウィーン間の方がベオグラードーブダペスト間より列車の本数が多く、需要の高さが伺えます。直通列車はレイルジェット(Rail Jet)が約2時間に1本の計7往復、その合間を縫って近隣諸国からのユーロシティ等が5往復走る特急街道で、AVALA号はその一翼を担っています。


4. 乗車の記録
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今回乗ったAVALA号のルートはこちら

最近出来たばかりの、人の少ないベオグラード中央駅から列車は発車します。首都の中央駅とは思えないほど周りに何もなく、人もまばら。日本だとローカル線の小さな駅並みの人の入りです。いかにセルビアで鉄道が使われていないかを感じられます。
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車両は予定通りの2等車3両、1等車1両の4両編成。全車、ハンガリー国鉄の車両で、最後部が1等車です(後述のように、すぐに進行方向が変わったので、結果的にはすぐに1等車が先頭車両になりました)。
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ベオグラード中央駅を定刻に発車した列車は、ガラガラの車内のままゆっくりと進んでいきます。ベオグラード市街を出ると車窓は一気にひらけて、昨晩からパラパラと降り始めた雪にうっすらと覆われた畑が、どこまでも続きます。
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ベオグラードから1時間ほど経ったGolubinci駅では運転停車を行い、貨物列車2本のすれ違い待ちと、機関車を付け替えて方向転換が行われました。新しい線路のようなものが車窓に見え、あとで地図で確認するとわざわざ方向転換する必要のない線形のようなので、どうやら工事中だけここで方向転換しているのかもしれません。

列車はその後も定刻で進みます。通過する駅にも停車する駅にもほとんど駅員が居て、列車の通過監視を行なっています。ハンガリーやチェコ、スロヴァキアでもこういう一昔前の風景を目にすることができますが、一体いつまで続くのでしょうか。
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最近まで使われていた鉄道道路併用橋を左手に見ながら、中国の一帯一路プロジェクトで完成したばかりの新しい鉄道橋でドナウ川を渡るとすぐに、列車はNovi Sad駅に到着しました。9じ過ぎという早い時間にもかかわらず、多くの人が乗ってきます。ガラガラだった車内は8割方座席が埋まりました。その後も列車は時刻通り順調に進みます。10:38にBacka Topola駅を発車すると、一段とスピードは遅くなり、列車の揺れも増えて、国境の町Suboticaまでノロノロと走っていきます。

Subotica駅には11:33に到着。先頭にいた機関車が外されてほどなく、国境の管理官が乗り込んできて乗客全員のパスポートが一度回収されました。パスポートの返却を待つ間、列車はずっと駅に止まっています。12:00には、ホーム反対側に逆方向の343列車ベオグラード行も入ってきました。

約30分ほどでパスポートが返ってきて、機関車の付け替えも終わり、列車は再び動き出します。少しして、どこまでも続く灰色の金網を超えるとハンガリーに入国。すぐにKelebia駅に到着します。
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Kelebiaではハンガリーの入国審査が行われます。シェンゲン協定加盟国への入口でもあるため、審査は念入りです。まず拳銃を持った警察官が4人乗り込んできて、パスポートチェックです。パスポートを機械で読み込み、スタンプを押します。中には虫眼鏡で念入りにパスポートをチェックされている人も居ました。

パスポートチェックと同時に、車内に隠れている人が居ないかも隈なくチェックされます。車両のドアは全て開けられ、トイレはもちろん、デッキの天井板を外してハシゴと懐中電灯で天井裏を確認したり、壁板を外して機械室に人が居ないかどうかまで確かめます。

続いて税関と思しき人が乗客の荷物チェックを行います。タバコと酒を所持しているかを聞かれた後、大きな荷物は大抵開けることを求められました。
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定刻より15分ほど遅れた13:00、全員の荷物チェックが終わり、先頭にブダペスト止まりの2等車2両を増結して(上の写真、青地に赤帯の車両が増結車)、列車は再び動き出します。ハンガリー国鉄の車両を使っているからか、ここからは各駅の発車時と到着時に駅名の自動放送も流れます。
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途中、Kiskunhalas駅は13:30の発車。もともと多めだった停車時間のおかげで遅れは短縮されました。ハンガリーに入った列車は、駅舎はおろか屋根もホームもなくてベンチがあるだけというような小駅(写真は駅舎も屋根もホームもない駅。女性が1人だけ踏切から乗車してきました)にも停車しながら、セルビアと変わらない白く広大な畑が広がる景色の中を、ゆっくりと進んでいきます。国境からブダペストまで3時間もかかるのが頷けるスピードと停車駅です。
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今回の目的地ブダペスト東駅にはほぼ定刻の16時過ぎに無事到着。到着ホームは駅舎からは外れた端にある13番ホームでした。駅舎の方へ少し歩くと、上記写真の大きなドーム状の屋根の駅舎が迎えてくれました。

東欧2019:Vへ続く。

(このペイジの作成者 いし)

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