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四国の離島を思い浮かべる時、どうしても瀬戸内海をイメージしがちですが、太平洋側にもいくつか離島が存在します。その中の1つである高知県の西端に位置する沖の島と鵜来島は、おそらく四国で最も行きにくい離島の1つではないでしょうか。2019年2月にその両島を訪れました。

沖の島の位置はこちら(オレンジが大まかな定期船のルートと船着場、緑と黄色はこの記事に登場する主な場所、青は徒歩ルート)。

この記事は、こちらの続きです。全体の行程はこちらの記事を、全体のルートはこのマップを参照。
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宿毛市の港、片島港からは運休中の宿毛フェリー以外にもう1つ、市営船の「すくも」が出航しています。「すくも」は宿毛市に属する沖の島と鵜来島へ向かう唯一の手段で、午前と午後の1便ずつ、島と宿毛市を結んでいます。

午前便は宿毛の片島港を出港すると反時計回りに、鵜来島、弘瀬港(沖の島)、母島港(沖の島)と周って片島港に帰ってきます。午前便はそれとは逆の時計回りで、母島、広瀬、鵜来島と周って片島港に戻る便です。
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午前の定期船に乗って、まずは沖の島へ向かいます。写真は、片島港で出発を待つ「すくも」です。「すくも」は82トン。決して大きくない船体ながら、沖の島や鵜来島までの荒れる海域を力強く走ります。

船内は二階建て。二階席と一階席の船首向かって左側は座席。一階席の右側は座敷で、横になれるようになっています。船内には金だらいも用意され、船酔いで我慢できない時は恐らくこれを使えます。今回は念のために酔い止め(エスエス製薬「アネロン『ニスキャップ』」)を服用しました。

曲者なのは、朝7:00に片島港を出る定期船へのアクセス。片島港は宿毛市街からは2km以上離れていますが、朝はバスが無く、タクシーも原則7:00から。今回は徒歩で港へ行きました。基本的に皆さん車でアクセスされるようです、、、
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片島港を定時に出港すると、50分かけて鵜来島へ向かいます。船はどんぶらと揺れてはいますが、そこまで強烈ではなく、船内は快適。鵜来島を経由した後は沖の島へ。まず弘瀬港に入港した後、15分ほどで母島港へ到着です。
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「すくも」は各島への郵便や荷物、時には車の輸送も行っていて、まさに島の生命線です(船には郵便〒のマークもある)。
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この便も母島港に着くなりすぐに荷卸し作業に取り掛かっていました。郵便局の方も来ていました。
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朝9時前に島に着いても特にやることもなく、散策を開始します。しかしながら、写真に写り込む島の方々を見てわかる通り、2月の沖の島は冷たい強風の吹きすさぶところで、港以外の三方が山に囲まれている母島の集落でも風は強く、とても外に長時間はいられません。
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集落の上の方にあった神社に参拝した後、とりあえず集落の上にあるコンクリート三階建ての建物、沖の島支所へお邪魔させていただきました。支所では、昼食を食べれるところや移動手段などを尋ねて、しばし玄関で休ませてもらいました。仕事中にもかかわらず、丁寧に教えていただきました。

すこし休憩した後、相変わらずの強風でしたが意を決して集落へ。支所から少し下って港に向かう下り道の中腹にある母島郵便局へお邪魔しました。ATMで少し滞在費をおろした後、風景印を押してもらうために葉書を購入し、記入して投函しました。

郵便局では局員の方にとても親切にして頂きました。港近くにある共有の休憩所や昼食の場所など、業務中にもかかわらず、突然訪れた見ず知らずの我々に色々と教えていただきました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。皆さま、沖の島へ訪れた際はぜひ母島郵便局へ(弘瀬にも郵便局があるようです)。
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昼食は、港の定期船乗り場の向かいにある旅館おきのしまさんで頂きました。写真は親子丼です。夏であれば、こちらで電気自転車2台を貸してもらえるとのこと。また、空いていれば、車も借りられるそうです。この日はあいにく出払っていましたので、借りられませんでした。
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旅館の方の話では、隣にある弘瀬の集落まで徒歩で行けるとのことでしたので、歩いて移動することに。約1時間半の道のりです。写真は、歩き始めてすぐのところで後ろを振り返って母島集落を撮ったところ。この道、県道です。
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さらにこの県道を登って行くと、青看板が登場します。県道の証、ヘキサゴンも書かれています。ここは右へ折れて弘瀬へ向かいます(久保浦、谷尻という集落は、母島から見て島の反対側、東に位置する集落)。
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途中、視界の開ける展望台(白岩岬公園キャンプ場)もあります。左に見えているのは姫島。無人島です。右に見えているのが鵜来島です(地図で確認)。
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弘瀬の集落が見えてきました。先ほどまで居た母島とは違い、だいぶ海に向かって開けた形をしており、そのぶん風は強く吹き付けてきます。港にある小屋で休ませてもらいました。
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続いて、午後の定期船に乗って、ここ弘瀬から鵜来島へ向かいます。

続きます

(このペイジの作成者 いし)