東欧2019:VIIの続き。目次はこちら
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ハンガリーからスロヴァキアへの列車移動は、ブダペスト(Budapest)からブラチスラヴァ(Bratislava)に入るのが最もメジャーです。しかし、ブダペストからスロヴァキア第2の都市コシツェ(Kosice)に至るルートも存在します。今回は、そのルート上にあるミシュコルツ(Miskolc)からコシツェまでを乗車しました(ルートはこの地図で確認)。

ブダペスト⇔コシツェ間の列車は1日2往復のIC(インターシティ)だけ。このルート上には、ハンガリー国内であれば国境沿いまで普通列車があるものの、スロヴァキア側にはこの2往復以外旅客列車が無い。ゆえに、国境を超えるにはどうしてもどちらかのICに乗らざるをえません。時刻表は以下の通り。

Budapest→Kosice
IC182 "RAKOCZI" 6:25→9:59
IC186 "HERNAD" 18:25→21:59

Kosice→Budapest
IC187 "HORNAD" 6:02→9:30
IC181 "RAKOCZI" 18:02→21:30

12時間間隔で覚えやすいものの、早朝と深夜という使い勝手の悪さ。今回は、知らない土地に22時前に放り出されるのは心許ないので、朝早い便を選び、少しでも遅く起きるため、ルート上にある大きな都市ミシュコルツに前乗りしました。乗車したRAKOCZI号の時刻は下記の通り。

6:25 Budapest Keleti
7:51 Fusezabony
8:30 Miskolc
9:37 Hidasnemeti(国境)
9:59 Kosice
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ミシュコルツ駅の一番端のホームに定刻で入線してきた列車は、1両減車の3両編成(普段の編成はこちら)。機関車はこの旅で3度目のハンガリー国鉄V43型。

自Budapest
2等車2両(スロヴァキア国鉄)
1等車1両(スロヴァキア国鉄)
機関車
至Kosice

列車は定刻で発車し、一路北へ向かいます。次の停車駅Aszaloも定時で発車しましたが、その先のHalmaj駅での列車交換待ちですれ違い列車がなかなか来ず、次のForro-Encs駅には5分延着。Halmajでは車掌がホームに降りてタバコをふかしながら対向列車を待っていました。

車内は空席が多く、乗車率はおそらく3割程度。全く人のいないコンパートメントもありました。車窓は相変わらずで、たまに集落が現れる以外は林と畑や牧草地がひたすらに続き、奥の方に丘が見えるだけの風景が広がっています。
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国境の街Hidasnemetiには3分遅れの9:28に到着。機関車を付け替えて、9:40に発車しました。スロヴァキア国鉄の車掌に変わって、改めて検札を受けているうちに国境を通過、スロヴァキアに入国です。ハンガリー、セルビア間の国境とは打って変わって別段フェンスも無く、審査らしい審査もなく、シェンゲン協定を感じる国境越え。
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列車はそのまま快調に走り続け、車窓に日本の公団のような団地が見えてくるとすぐにコシツェ駅に到着。機関車はスロヴァキア国鉄(ZSSK)のものにしっかり付け替わっていました。

写真の通り、到着したホームに屋根はなく、連絡通路も線路上を渡るだけの簡易なものでしたが、駅舎に近づくにつれてコシツェ駅の立派な作りが見えるようになって驚きました。なぜなら、駅舎はショッピングセンターが併設されたモダンな作りで、同じスロヴァキアの首都ブラチスラヴァ駅とは正反対に、明るく清潔で、治安の悪さも感じさせないからです。もうブラチスラヴァだけを見てスロヴァキアを語れないですね。

東欧2019:IVへ続く。
(このペイジの作成者 いし)