こんにちは どうもてらです。

紀勢線特急の記事の続きとなっております。
和歌山県の中心部、和歌山駅から電車に乗ること約1時間、御坊市の中心部である御坊駅に到着する。
紀勢線において、御坊は田辺(駅名は紀伊田辺)と並び運行系統上は重要な駅であり、御坊を境に列車の本数が変わる。

和歌山県は大阪府と県境を接するいわゆる紀北と呼ばれる地域に人口が集中しており、御坊市は人口2万4千あまり、人口では県内10番目の都市である。
もともと紀州鉄道は御坊臨海鉄道という名前で運営されていたが、リゾート開発等を行う不動産会社が慢性的な赤字に陥っていた御坊臨海鉄道を買収し今に至る。不動産会社が鉄道を運営することで会社としてのブランド力や信頼を高めるというのがもっぱらの通説であるが真相は私にもわからない。
28531
いったん改札を出て、紀州鉄道線の改札を探したが見当たらない。JRの係員に聞くと、JRの改札を通ればよく、改札等も無いそうだ。
JRのホームの端っこを間借りするようなローカル私鉄や三セクは、JRの窓口や自動券売機で切符を扱っている場合が多く、紀州鉄道もてっきりそうなのかと思っていたため拍子抜けだった。
_MG_9438
0番線から紀州鉄道は発車する。

レールバスには7,8名ほどが乗車、JRとの接続が考慮されているためか、和歌山方面からの乗り継ぎのお客さんが多いようだ。
_MG_9452

わずか8分で終点の西御坊へ到着。5人が下車し、乗務員さんが休憩の詰所に入ってしまったため1人になってしまった。
_MG_9458
壁に貼られたギャラリーの写真から御坊の街と鉄道の栄枯盛衰を垣間見ることができた。右上に写っている車両がつい最近まで
現役だったとは…。
昼間の時間帯は1時間ほど運行が空く時間帯があり、たまたまその時間に当たってしまったようだ。
せっかくなので、御坊駅まで全駅を巡りながら歩いて戻ることにした。

紀州鉄道は1989年に一部区間が廃線となった関係で西御坊~日高川の0.7㎞が廃線となった関係で全線2.7㎞、決して歩けない距離ではない。
28530
ちょうどお昼ご飯に近い時間帯だったので、駅にほど近いところで中華そばをいただいた。
中華そば、なぜか和歌山のB級グルメとしては有名なので、地元の名店のようなお店があるとついつい食べに行ってしまう。
海鮮も美味だが一人では入りにくいというのもあるかもしれない。
まるよしさんにて昼食の後、線路沿いの国道を歩く。

西御坊から市役所前までは国道沿いのを並行するように走る。
_MG_9460
_MG_9461
市役所前駅に到着。市役所の傍にある。図書館や商工会議所や地銀の支店など御坊の中心部である。
_MG_9460
西御坊まで直線であるためか、西御坊で小休止している列車がうっすらと見える。
ここから、国道を離れていく線路に沿って紀伊御坊駅を目指す。
_MG_9462

紀伊御坊は、紀州鉄道の鉄道部門の要所で、車庫が併設されており、駅係員がいる有人駅である。
_MG_9467
駅舎では女性の鉄道員、「鉄道娘」のキャラクターのポスターがおもてなし。和歌山県内では紀勢線や和歌山電鉄にも同じシリーズのキャラクターがいる。
_MG_9466
ホームに入ろうかと思ったが、入場券は扱っていないようで、声をかけるのもなんとなくはばかられたので、駅舎の中の写真と駅の待合室の写真を撮り、歩を進めた。

_MG_9474
隣接している広場には過去に紀州鉄道線を走っていたキハ603が鎮座していた。列車内で営業しているお店があるようなのだが、残念ながら営業していなかった。
_MG_9475
_MG_9477
紀州御坊駅から学門駅は目と鼻の先ほどの距離で、学門駅の名前の由来にもなっている県立日高高校の建物に向かって歩くとすぐだ。
駅のホームの端に学問地蔵というお地蔵さまがまつられているのだが…
_MG_9479
正面から撮るにはちょっとしんどい狭さだ。
もうあんまり勉強することはないかなと思いつつも、試験の言う名のものに追われるのがサラリーマンの悲しいところ。うまくいくように拝んできた。
_MG_9483

学門駅からは高校を横目に県道26号まで出ると、ロードサイド店舗が立ち並ぶ。およそ徒歩20分で、JR御坊駅まで戻ってきた。
よくよく考えたら西御坊~日高川の廃線跡も見てくればよかったなという後悔もありつつ、全駅を探訪し御坊を後にした。

(このページの作成者 てら)