旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

カテゴリ: バス

こんにちは、いしです。

鹿児島県最南端の与論島には、路線バスが1路線だけ走っています。上記地図の青線で表されたルートを辿る循環バスです。バスは1日5本ずつ、北周りと南周りの計10本が走っています(時刻表)。残念ながら観光地はほとんど通らない、島民向けのバスのため、観光客には馴染みが薄いですが、起伏の激しい島の中腹をぐるっと一周してくれるため、島の雰囲気を掴むのには持って来いのバスです。
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車両はこのようなマイクロバス。バス停は一応ありますが、それ以外の場所でも手を挙げればどこでも乗せてくれますし、降りたい場所で降りられます。
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手を挙げて乗車しました。
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車内はこのような感じ。運転士横の木箱にお金を置きます(1回200円、2日乗車券は500円)。おつりが欲しい場合は、木箱から自分でおつりを計算して差額を取っていくスタイル。昼間の便に関しては、利用者がそこそこ居ました。島民の足としてしっかり活躍しているようです(17時台の最終便は、誰も乗っていませんでしたが)。

北周りと南周りでそれぞれ2時間に1本程度ですが、合わせれば1時間に1本程度はあります(無い時間もあります)。工夫すれば、途中下車の旅なども楽しめそうです。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。
多忙を極めたため、約1か月ぶりの更新となってしまいました。お久しぶりです。今週は沖縄に関する短い記事を2つお届けします。

この夏、沖縄県の長距離路線バスに乗車して来ました(ちなみに沖縄県は、人生初上陸です)。

ご存じの通り、沖縄にはいわゆる鉄道がありません。ゆえに、公共交通は短距離も長距離も路線バスが担っています。長距離を走る路線バスの中には、高速を走らずにひたすら一般道を走るものも幾つかあります。今回は、そのうちの1つである、120系統(那覇空港→名護バスターミナル)に乗車しました。

上記地図の通り、120系統は本島南西部の那覇から、北部の中心都市名護までを、西海岸経由でひたすらに北上する路線です。乗り通すとゆうに2時間はかかります(名護までは高速バスがあるので、なかなか乗り通す人は居ないですが)。
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空港から乗ってもよかったのですが、初沖縄ということで、国際通りを少し歩いてから乗車しました。
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偶然にも、沖縄にセブンイレブンが上陸したばかりのタイミング。店内の棚はまだガラガラでした。
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国際通りは、那覇に集まるバスのほとんどが経由する、バスの一大拠点。バス停に立っていると、いろいろなバスがやってきます。上記は那覇から南下していく、琉球バス交通56系統です。
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120系統は、どのすれ違う車両も新しかったので、優先的に投入しているのでしょうか。
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乗り込んだバス車内は、空港から来る系統ということもあって、大きな荷物を持った観光客で座席が埋まっており、盛況。国際通りから嘉手納基地を通って読谷村に入るまでは、観光客に加えて高校生を中心とした地元客が乗ったり降りたりで、バス車内は忙しなく、渋滞もあって、名護市内には15分ほど遅れて到着しました。

途中通った恩納村の海岸は、南国のブルーでとても綺麗。道沿いにはシェラトンを始めとした高級ホテルが立ち並び、リゾート地沖縄と日常の沖縄の両方を感じられる路線でした。

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

長野駅から、列車とバスを乗り継いで、野沢温泉へ向かいます。
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野沢温泉は長野県の下高井郡野沢温泉村に位置します。自治体名に「温泉」が付くのは珍しいです。公共交通で野沢温泉へ行く場合、最寄り駅は戸狩野沢温泉ではなく、飯山駅です。
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北陸新幹線が出来て、新しくなった飯山駅。長野県が力を入れているサイクリング・ツーリズムの拠点でもあり、駅構内にはアウトドアグッズの販売と併せて、マウンテンバイクなどの貸し出しを行うショップも存在します。
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さて、野沢温泉へは駅から路線バスで向かいます。ややこしいことにバスは2会社存在し、料金も切符も異なるので注意が必要。写真は各駅に停まる長電バスの野沢温泉行。駅からは800円です。もう1つは青いバスで野沢温泉ライナー。駅を出ると温泉までほとんどバス停は無く、駅からは700円で行けます。基本的に先発先着ですから、切符購入前に、両社の時刻表をチェックする必要があります。
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この日は、各駅に停まる長電バスの野沢線に乗車。バスは駅を出発し、木島平村(バスターミナルのある木島。元長電河東線の木島駅跡)を経由しながら、野沢温泉を目指します。ゴールデンウィークのこの日は、菜の花祭りが行われていたため、臨時の直行バスが出ており、車窓一杯に菜の花が広がっていました。
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バスは時折旧道に逸れて、集落で降車扱いを行いながら、野沢温泉に向けてぐんぐんと高度を上げていきます。
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周りの集落より道の方が高くなって少しすると、山が左右に迫ってきました。そこを抜けるとほどなくして野沢温泉村の中心地、野沢温泉に到着です。
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終点の野沢温泉ターミナル。
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温泉街は想像以上に広大で、賑わっていました。道は人が歩くのには十分の幅員。このような道が縦横に張り巡らされています。驚いたのはここを地元の人は車ですり抜けていくこと。夏はともかく、雪深い冬は大変そうです。
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温泉街の端の山際には、神社や寺がありました。
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温泉街の賑わいとは打って変わって、静寂。
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このような源泉の釜が街には複数あり、村民しか入れません。炊事など、家事に今も現役で使われています。
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帰りは、もう1つの事業者、野沢温泉ライナーで帰りました。切符は車内で購入出来ず、ターミナル構内の券売機を使わなければならないことに、手間取りました。

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。今回は、冬に書いたまま放置していた過去記事を、お蔵入りさせるのももったいないので放出します。

JR中央線の武蔵境から出発する、たった5駅しかない路線があります。西武多摩川線です。私の親戚が「是政線」と呼ぶものですから、わりと最近まで是政線と呼ぶのかと思っていました(実際、今でも自分はそう言ってしまいます)。どうやら、昔は是政線と言ったようですね。

実は一度も乗ったことが無く、いつかは乗ってみたいと思っていました。所用で京王線府中駅に行った帰り、駅のバスプールに是政循環と書かれたコミュニティバスを発見したため、勢いで乗車。多摩川線に初乗車しました。

府中は京王バスの牙城です。とくに中央線の駅へ向かって、バス路線が何本も伸びています。一方、市の運営するコミュニティバス「ちゅうバス」は5路線が存在し、全て30分間隔で走っています。コミュニティバスにしてはかなり高頻度運転の部類ではないでしょうか。
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乗車したのは府中市を南東部に向かう、是政循環。車体は、これまたコミュニティバスにしては珍しく、中型バスです(ポンチョじゃない!)。乗車率も高く、座席は埋まって、立ち客も居るほど。府中駅で乗せたお客さんは、競馬場を抜けたあたりからパラパラと降り始めます。競艇場近くからは乗車もチラホラありました。
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ちなみに、ここ是政バス停は京王バスも走ってます。しかし、1日1本のみで土日は運休の上、府中駅までちゅうばすより¥100以上高い設定です。はたして使う人は居るのでしょうか。謎です。

(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

高崎から軽井沢へ、マイナーなルートで向かっております。今回は、上州一ノ宮から松井田へ向かいます。地図では、緑の線に挟まれた、青色の線で表してあります。

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上信電鉄を上州一ノ宮駅で下車しました。上信電鉄は木造駅舎が多く、旅情が掻き立てられます。

駅前の国道を信号1つの距離だけ北上すると、一ノ宮北という交差点があります。その交差点の左側に、今回乗る富岡市乗合タクシーの一ノ宮北バス停があります。
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ありました。一ノ宮北バス停です。地方のコミュニティバスならではの本数の少なさですので、利用には十分な下調べが必要です。

バスはほぼ定刻でやってきました。バスと言っても、旅館などの送迎で使われるようなマイクロバスです。乗車した菅原線は、富岡市乗合タクシーの中で唯一土日も運行する路線。この日は他の利用者も居たため、バスは7名の乗客を乗せて出発しました(既に乗っていた他の方はおそらく病院か始発の上州富岡駅からの乗車と思われます)。
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バス車内は簡素なつくり。助手席側のサンバイザーに「回送」のサボが括り付けられているのが、なんとも面白いです。掲示して走っているところも見てみたいものです。
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15分ほど乗車して、北山というバス停で下車しました(地図では、青線の終端Bの地点)。バス停とはいっても、この辺りはフリー乗降区間のため好きな場所で降りられます。乗る時も手を上げれば乗せてくれます。一方、バス停は見当たらなかったため、初めてここから乗るのは戸惑いそう。

ここからは、徒歩でJR信越本線の松井田駅を目指します。約数十分の歩きです。

続く。

(このペイジの作成者 いし)

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こんばんは、いしです。

小笠原村の母島には公共交通が存在しませんが、父島には村営バスが走っています。1つは二見港周辺を走る循環路線で、もう1つは島の西側に点在する集落を縦に結ぶ扇浦線です。東京都最南端のバス路線である扇浦線に乗車してきました(乗った路線の大まかな位置は、こちらの地図の父島にある青い線)。
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小笠原村営バスは、一回200円で前払い。この日は、循環線にも乗るつもりだったので500円の1日券を購入しました。
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扇浦線は村役場前のここが始発で、営業所も隣接しています。本数は1から2時間に1本と、地方の路線にしてはかなり利便性が高くなっています。便によっては、日に数本走っている循環線からそのまま直通で扇浦線になるものもあります。

出発後は、集落を順番に通りながら島を南下します。終点の小港海岸バス停までは約20分の道程です。
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終点の小湊海岸バス停は、扇浦集落のさらに先です。
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ちなみに、東京都では最南端に位置するバス停留所で、その旨もバス停に書かれています。画像が手ブレしてしまったのが痛恨のミス。
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折返しのバス停まで少し時間があったので、遊歩道で少し南下することにしました。ガイド無しで訪れることが出来て、景色が良いと噂の中山峠へ向かいました。バス停のそばで、環境保護のために靴の裏の消毒やズボンの汚れを落として向かいます。

なかなかの山道をひたすらに登ること数十分。峠というよりは山頂と言った方が良いのではと思う位に道の両端が切り立っている中山峠に到着しました。
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名前こそ「峠」ですが、山の稜線に立っています。この写真ではそのダイナミックさが伝わらないのが残念ですが、左右には島や透き通った青色の海岸が点在し、まさに絶景でした。

続く。
(このペイジの作成者 いし)

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熊谷駅から出るバスは、ほとんどが朝日自動車グループのバスです。熊谷市妻沼と、その先の利根川を渡って群馬県へ至る路線は朝日バスの運行、その他は同じグループの国際十王交通による運行です。今回は、国際十王交通の3路線に乗ってきました(完乗というわけにはいきませんでしたが)。
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初めに乗るのは、熊谷駅北口3番乗り場から出る葛和田行(地図を見る)。データイムは毎時00分発です。葛和田行の本数は多くないものの、途中の熊谷ドームやラグビー場までは需要が多いので、ドーム行やラグビー場行のバスは頻発していて、そこまでの各バス停は本数がぐっと増えます。とりわけ、ラグビー場、熊谷ドーム、陸上競技場のいずれかで試合や大会がある日は、臨時バスが出るのでさらに便利になります。国際大会や全国大会はもちろん、中学高校の県大会レベルでも臨時バスは走るので、公共交通でのアクセスが存外に便利です。

また、終点の葛和田バス停からは利根川を渡る無料の渡船があるので、それを使って対岸の群馬県まで渡ることが出来ます。さらに接続のバスに乗れば、館林駅まで移動が可能です。
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この日は終点まで行かずに、北河原バス停で下車(地図を見る)。旧南河原村へ寄るためです。北河原からは南河原支所まで徒歩20分程度のアクセス。集落沿いの県道を歩けば難しいことなく行けるのですが、せっかくなので周りに田畑しかなく視界の広い農道を歩くことに。写真では伝わらないですが、四方を田畑に囲まれた道は、快晴だったこともあって開放感たっぷりです。その代わり、風は強く冷たく寒いですが。
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注意深く見ていると、南河原村の痕跡を見つけられます。南河原という交差点まで歩くと、バス停は目の前です。
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南河原支所を通る国際十王交通のバスは、熊谷駅から犬塚行のバスです。データイムは1時間に1本走っています。片道30分弱の路線ですから、どうやら1台のバスで往復する運用の様です。
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犬塚からやってきた熊谷駅行のバスに乗車します(地図を見る)。先ほど紹介した、くまがやドームやラグビー場、陸上競技場ですが、陸上競技場に限っては、頻発するドーム行のバスよりもこの犬塚行のバスを使って陸上競技場入口バス停で降りた方が近くて便利です。

熊谷駅に到着しましたので、東松山駅行に乗車します。熊谷駅⇔東松山駅間のバスは国際十王交通が誇る幹線の1つで、朝方は10分に1本、データイムでも約20分に1本も運行されています。
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時間があったので、上熊谷駅まで1駅だけ秩父鉄道で移動して、上熊谷駅から少し北に歩いた所にある熊谷寺前バス停から東松山駅行に乗車しました(地図を見る)。ちなみに、このバス停はご当地百貨店の八木橋百貨店最寄りです。八木橋百貨店は、秩父鉄道熊谷駅のホームに広告も出していました。
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東松山駅までは約30分。国道407号をひたすらに南下して、一路東松山駅を目指します。途中、旧大里郡大里町を通ります。20分に1本走っているだけあって利用客は多く、全線を通してお客さんが乗っていました。
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東松山駅からは、東上線で東京戻ります。乗車したのは快速急行の池袋行きです。毎日夕方から夜にかけての上り快速急行は、TJライナーの送り込みを兼ねているので、全てクロス転換シートの車両で運転されます。さらに座席は進行方向を向いていますが、JRの新幹線のように自分でひっくり返すことも出来ます。無料でこのクオリティは、かなりの乗り徳列車です。
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注:東上線のダイヤは2019年3月改正”以前“のダイヤです。

(このペイジの作成者 いし)

前回の続き
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みなかみ町の水上駅から北に向かうバスは大きく2つある。1つはJR上越線に沿って湯檜曽、土合と北上し、谷川岳ロープウェイに接続する路線。もう1つは、湯檜曽駅手前から右に逸れて藤原集落方面へ向かう路線(地図を見る)だ。今回は藤原へ向かう後者のバスに乗車した。

1. 水上駅→水上温泉
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上越線の土合駅を訪ねた帰り、水上駅には大雪の影響で1時間半近く遅れて14時過ぎに到着した。次の湯の小屋行バスは15:55とだいぶ時間が余るので、駅から1kmほど南に位置する水上温泉へ昼食を食べに向かった。

14:30発の関越交通バス上毛高原駅行で移動した。バスは土合駅よりも北にある谷川岳の麓からやってくるのにもかかわらず、ほぼ定刻で水上駅のバス乗り場に入ってきた。消雪パイプでびちゃびちゃになったバス乗り場からなんとか乗車し、温泉街へ向かった。
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5つ目の水上温泉バス停で下車した。雪国では、バス停にこのような小屋が付いていると大変にありがたい。
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昼食を食べた後、雪の降る中を温泉街のメインストリートを通りながら歩いて駅に戻った。

2. 水上駅→湯の小屋
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湯の小屋行バスは、水上駅を起点として一日6往復している。うち2往復は、途中、外国人にも有名な宝川温泉まで乗り入れる。乗車したのは水上駅を15:55に出発する、終バスの1本前のバス。乗客は6名だった。終点の湯の小屋までは約50分の道のりだ。

水上駅のバス乗り場を出発してしばらくは国道291号を北上する。道は2車線が確保されていて、消雪パイプによる融雪も行われている。湯檜曽駅の数百メートル手前からバスは右手に曲がり、県道63号線に入っていく(地図を見る)。バス停なら、ゆびそ入口もしくは大穴バス停がこの分岐点にあたる。大穴バス停から湯檜曽駅までは徒歩圏内だが、バス車内から見た限りではバス停近くに屋根のある待合場所が無く、歩道も雪で見えなかったので、冬は乗り換えに使わないほうが無難だろう。
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湯の小屋へ向かう県道へ入って程なく、前方に高速乗合バスと書かれた関越交通バスを捉えた。しばらくここから追走することになる。大穴から数km進むと消雪パイプもなくなり、道が雪に覆われ始めた。
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大穴から5kmほど進んだダム管理事務所入口バス停付近で(地図を見る)、前の大型観光バスが止まってしまった。どうやら、前から乗用車数台と4トン級のトラックがやってきて、雪でかなり狭くなったこの場所ではすれ違えなくなってしまったらしい。双方のバス運転士が無線で連絡を取りながら、結局こちら側が道が広くなっているところまでバックすることになった。しかし、乗っていたバスのすぐ後ろにも2トン級のトラックが迫っていて、なかなか下がれない。
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反対側の乗用車の運転手とこちらのバスの運転士が一度道に降りて、さらに後ろにいる2トントラックの運転手に状況を伝えた後、バスは後ろに下がり始めた。もともと狭い道の上に雪が積もっているので、乗っているバスもギリギリまで道の左端に寄りながら、同時に無線で前の大型観光バスのバック走行も誘導していく。雪で見えなくなった側溝に蓋があるかどうか、記憶と勘を頼りにトラブルを回避していく様子は、まさにプロフェッショナルを感じさせる仕事ぶりだった。厳しい気象条件の中でバスを走らせる苦労を見ると、乗客の少なさがなんとも寂しい。
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どうにかトラックとのすれ違いをやり過ごした後、バスはひたすらに雪道を進んでいく。藤原湖というダム湖の堤防で、乗車していた路線バスが観光バスを追い抜かし、先行して道路状況と対向の車の状況を無線で連絡しながら進む体制になった。途中、道幅が狭い洞門やつづら折れで立ち往生してしまった乗用車数台を抜かしながら、バスは進む。この先はスキー場が多いため、数分に1台は乗用車とすれ違う。交通量は存外に多い。
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ダム湖を超えて久保バス停まで来ると(地図を見る)、視界は開けて集落に到着した。郵便局と駐在所もある、規模の大きな集落だった。久保で1名が下車すると、再びバスは雪の山道を分け入って行く。先ほどのすれ違いトラブルでバスは20分程遅れており、もう既に暗くなり始めていた。おまけに、雪の降り方も強くなっていて視界は相当悪くなっていた。
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3. 湯の小屋→水上駅

終点の湯の小屋には、すっかり陽の落ちた17時過ぎに20分遅れで到着した。ここで全員が下車する。このバスの折返しが終バスなので、私もここでこのバスと共にすぐに折り返す。車内点検の後、バス停で待っていた2名を乗せてすぐにバスは折返し、水上駅に向けて出発した。

関越交通バスでは、営業所に電話を掛けると運行状況を伝えて頂ける。折り返してすぐに営業所から無線が入って、どうやらこの先のバス停で数人がバスを待っているようだった。湯の小屋から少し戻った宝川温泉入口バス停から、外国人が4人乗車してきた。このバス停から数十分歩いた所にある宝川温泉は、その巨大な露天風呂から外国人にも有名なところ。おそらくそこから来たのだろう。一日に2本だけ宝川温泉を経由するバスがあるのだが、この終バスは宝川温泉に向かう道の分岐点までしか行かないのだ。

途中の洞門やトンネルで何回かワイパーに付着した雪を落としながら、バスは水上駅へ向かって山をひたすら下っていく。久保バス停まで戻った頃には雪が小康状態になり、道路状況も落ち着いてきた。往路ですれ違ったスタックした乗用車は残念ながらまだそのままレッカー車を待っていたが、それ以外のトラブルは特になく、終点の水上駅には約20分遅れのまま18時過ぎに到着した。
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4. 付記

関越交通では交通系ICカードが使えなかった。一方、2日間有効のフリー乗車券3,000円がある。今回はこのフリー乗車券を使用した。(参考:関越交通バスサイト「水上得々乗車券」

寄り道をしたみなかみ温泉では、蕎麦屋で鍋焼きうどんを美味しくいただきました。雪が降り積もる中では美味しさも一入でした。午後3時近くだったにもかかわらず快く受け入れてくれた店の方に感謝です。
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(このペイジの作成者 いし)

2018年12月:初稿
2020年6月:改稿

前回
の続き。
まず、京都市内の堀川通をまっすぐ北上する市バス9系統で北上します。
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9系統は本数が多く、データイムは10分に1本走ってます。乗車したバスは、朝早くにもかかわらず通勤通学で立ち客が出るほどの盛況ぶり。乗降を繰り返して一路北を目指します。

下車は、上賀茂御園橋。上賀茂神社に寄り道をして、今回の最大の目的、京都バス広河原線に乗車します。
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日に数本しか走ってない路線。わざわざ乗りに行った理由は、第1に京都市で屈指の長距離路線のため。市内の出町柳から京都市の奥にある広河原集落にある終点まで約2時間ほど乗りっぱなしです。

これだけ時間がかかるのは、その道程の長さに加えて狭隘な道路が原因です。これが広河原線に乗りたかった2つ目の理由。ひたすらに狭い道を進むバスに乗りたかった。画像は市街地の狭い道で、対抗のバスを無線で連絡を取り合いながら待っているところ。無線を聞いた限り、このポイントはどうやら「鞍馬ポイント」と称するようです(鞍馬の駅から数分歩いたところにある集落)。ちなみに、バスはこの辺りから広河原までフリー乗降区間。手を上げればどこからでも乗れますし、申告すればどこでも降りられます。それを周知するためか、運転手さん、おもむろに運転席上にあるスイッチをONにして、音楽を車外スピーカーで流し始めます。
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この先、バスは山あいに分け入り、狭いつづら折れの峠道を進んでいきます。市街地の狭い道だけでなく山間部の狭い道も味わえる一石二鳥の路線。峠を越えるバスというのはそれだけで珍しいのですが、越える峠も「界隈」では有名なので一度見ておきたかったところ。鞍馬の集落を抜けてしばらく行くと、花脊峠に到着します。ここは酷道マニア界隈には有名な国道477号の分岐点なのです。マニアには百瀬峠という名前よりも、百井別れというバス停の名前の方が有名かもしれません。IMG_1179
バスの走るこの道から、ここで降りて有名な酷道を進むと百井集落まで行けるので百井別れと言うのでしょうか。今回は時間の関係で降りられずにこのまま乗車を続けます。バスはこの時点でまだ道半ば。花脊峠を狭い峠道で超え、時折現れる集落をいくつか通り過ぎて、広河原を目指します。
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広河原の集落に近くと、民家の形も家紋が入った独特のものになります。自分が詳しかったらリポートしたいところなのですが。また、バスの車窓からこのような大きな人工物もいくつか確認できました。後日調べてみると、どうやらこの地域の松上げという祭りで使うもののようです。
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上賀茂神社のあった市内から約2時間、百井別れから1時間かかってようやく終点に到着です。車外メロディも鞍馬から2時間流しっぱなしでした。
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バスは折り返し上りの出町柳駅行になるまでこの折り返し場で待機。運転士さん用の待機小屋もあります。一方の乗客は、バス停近くに公衆トイレがあるのは大変ありがたいものの、他は喫茶店が1軒だけ。偶然にも営業していなかったため、折り返しまで今来た道をゆっくり歩いて引き返しつつ散歩することに。折り返してきたバスに手を挙げて、人生初のフリー乗車を行いました。IMG_1189

(このペイジの作成者 いし)

唐突に、オタク仲間から「京都へバス乗りに行きませんか?」と言われて二つ返事で快諾。一泊二日という強行スケジュールで、観光もしつつ路線バスも乗りつつな盛り沢山のオタク旅行をこなしました。

行程(1日目)
東京→東海道新幹線→京都駅→地下鉄烏丸線→竹田駅→臨南5系統→直違橋一丁目/藤森駅→京阪線→出町柳駅→叡山電鉄→一乗寺駅/高野玉岡町→京都バス→御蔭橋/下鴨神社前→205系統→千本北大路→59系統→御室仁和寺→10系統→妙心寺北門前/妙心寺前→91系統→西大路三条→嵐山電鉄→嵐電嵯峨駅/嵯峨嵐山駅→JR山陰本線→馬堀駅/トロッコ亀岡駅→嵯峨野観光鉄道→トロッコ嵯峨駅/野々宮→28系統→堀川五条/西洞院六条→50系統→四条西洞院/四条河原町→4系統→河原町五条→4系統→京都駅前→9系統→堀川五条

行程(2日目)
堀川五条→9系統→上賀茂御薗橋/上賀茂神社前→32系統広河原線→広河原/菅原→32系統広河原線→鞍馬/鞍馬駅→叡山電鉄→宝ヶ池駅→叡山電鉄→八瀬比叡山口/八瀬駅前→京都バス10系統→出町柳駅前/河原町今出川→17系統→河原町松原/四条駅→地下鉄烏丸線→竹田駅→近鉄京都線急行→近鉄奈良/奈良駅→JR奈良線→木津駅→JR奈良線→京都駅→東海道新幹線こだま→東京駅

あまりに乗りまくってるのでハイライトだけお伝えします。


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JR東海ツアーズのパッケージツアーで行ったのですが、こだまの自由席が最安だったので(往復のぞみより一人6,000円程安かった。時期による)こだまで移動。数駅に一回は長時間停車があるため、途中駅ホームの売店で買い出しをしながら移動。およそ3時間半で京都駅に到着。

京都到着後はさっそくこの旅1つ目のハイライト、市バス臨南5系統に乗りに行きます。とにかく狭い道を通るこの路線、イメージとしてはコミュニティバスに近い。近鉄と地下鉄の乗換駅、竹田から東へ向かって一方通行の狭い路地をぐるっと回って帰ってきます。

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竹田駅バス乗り場には、しっかりと臨南5の文字が。昼間は毎時1本運転。
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車体はコミュニティバスでおなじみの日野ポンチョ。これでも路地が狭くてギリギリです。予想外に利用者が多かったこの路線、毎時2本とかにすればよいのにと思うほど。しかし、近頃、人手不足や過労といった話題に事欠かないバス業界、ましてや京阪バスの京都市バス委託終了が報道された現在では、本数を増やすことは想像以上に難しいのでしょう。
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臨南5、乗るのに夢中でほぼ写真撮ってないです。こちらは臨南5を下車して歩いて向かった京阪の藤森駅。

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昼にラーメンを食べた後、下賀茂神社に向かいました。紅葉の事など微塵も考えてなかったのですが、期せずしてシーズン最終版。下賀茂神社も紅葉中でした。バスを乗り継いで仁和寺へ向かいます。
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幕切れてますが、循環系統205です。京都だと循環の200番台は頻繁にお見掛けします。系統数あたりの本数が多いんですね。京都のバスは幕車だらけなのもたまらない。東京だとほとんど幕車は見られないので。
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たまにLEDも居ます。
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仁和寺も紅葉中でした。

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最後に、妙心寺を訪ねて、この日の寺は終了。この後、嵐山のトロッコに乗り、嵐山から京都市内へ戻るのにもバスを使用。
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28番バスです。渡月橋を渡って南下した後、松尾大社から四条通をひたすらに東へ進み、堀川通りを南下するという覚えやすいルートのバス。何気に本数も毎時3本と、充実していて便利。
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続いて夕食を食べるために乗ったのが、唯一、西洞院通を走る50番。六条から四条までしか乗りませんでしたが。
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最後に、某国民的推理系アニメの2003年上映の劇場版のロケ地を2つ巡って、1日目は終了。弁慶石と五条大橋。

(このペイジの作成者 いし)

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