旅に、出た。

バス乗ったり、島行ったり。マニア2人の共同旅ブログ

乗り物好き若手リーマン2人、それぞれの旅行記録

2019年10月

こんにちは、いしです。

佐渡島の中心地、島の真ん中に位置する国仲平野から、佐渡島の山を越えて南へ向かう路線は4本あります。そのうち山を越えるのは赤泊線と岩首線です(路線バス一覧はこちら)。どちらも2往復/日の閑散路線で、中々乗るのにはハードルが高い路線です。今回は、岩首線に乗車しました。

上記の地図を拡大すると分かり易いですが、この路線、かなりの長距離路線です。バス自体は、地図のB地点にあたる多田(おおだ)バス停から東へ折れて、柿野浦まで走ります。この日は最初のバス停佐和田バスステーションから多田まで乗りました。
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佐和田バスステーションの裏側は、このようにバス車庫になっており、バスが所狭しと並んでいます。マニアには垂涎ものではないでしょうか。
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車庫には、営業所も併設。写真奥の平屋の建物です。

この日は、岩首線に乗った後、多田バス停で別のバス(前浜線)に乗り継ぐ予定でした。一応、時刻表上は接続する旨が書かれているものの、営業所の近くを歩いていた時に親切にも営業所の方に声をかけて頂き、わざわざ乗り継ぎ先のバスの営業所まで、接続の有無を確認して下さいました。ありがとうございます。

新潟交通佐渡のバスは、路線が少ないわりに、各路線の接続はかなり考えられており、バスを乗り継ぐには大変便利です。どうやら、バスの積極的な利用をダイヤの面からも促している模様です。時刻表でも、バスが接続する旨を積極的にアピールしています(時刻表はこちら
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今回乗車する岩首線は、この日2本目のバス。すなわち、終バスです。8月とはいえ、午後5時半にもなると、だいぶ陽が傾いていました。
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車庫から、バスがやって来ました。中型のバスで、行先は幕式。これで峠を越えていきます。
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側面のサボは、これから通る主要な地名が書かれていました。このバスは、佐和田を出ると、佐渡島の真ん中に位置する国仲平野にあった3つの町(佐和田、金井、畑野)を通った後、ひたすら南へ山越えし、山を越えた先の多田、柿野浦の順に進んで行きます。今回は、山を越えた先の港町、多田までの乗車です。
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佐和田を出たバスは、しばらく本線と同じ道を辿って、佐渡中央病院へ向かいます。乗車は5人程度で、バスはガラガラです。
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まずは、両津方面へ。本線と同じく、島の平野を横切る国道を東へ進みます。

佐渡島の丁度真ん中あたりでバスは南へ曲がり、ひたすら島を南下し始めます。
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車窓には、本土と同じような広い田んぼが広がります。
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ここからバスは県道181号線に沿って南下します。
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佐渡島の平野の真ん中を南下するということは、平野を東西に横切る本線と南線の両方に接続するということです。南線が走る県道が近くなると、畑野の集落に入り始めます。

この集落内、この中型バスで車幅いっぱいの狭路です。
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「畑野駅前」交差点まで来ました。南線との乗換地点です。鉄道の無い佐渡島に「駅」とつく信号があるのはなんとも不思議ですが、ウィキペディアによると昔はバスターミナルのことを駅と呼んでいたらしいとの情報が。
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バスはぐんぐん山道を登っていきます。途中、小倉という所が峠の手前最後の集落。少し長めのトンネルに入れば、峠越えは終わりです。
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峠越えは終わったのですが、なんと土砂崩れでその先の県道が通行止め。ここでバスは左の道に迂回します。
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当たり前といえばそれまでですが、県道を外れて入った道はなかなかの狭路。中型バスとはいえ、車幅いっぱいの道を下ります。
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だいぶ山を下った所の集落で県道に合流すると、バスは律儀に県道を通行止めの少し先の集落まで戻ります。結果的には迂回区間に降車客も乗車客も居りませんでしたが、万一居ることを考えると通過というわけにはいかないのでしょう。公共交通の難しさを感じます。
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峠の通行止めまで県道を登ってUターン。県道は広い2車線です。
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再び海の近くの多田(おおだ)集落まで戻ってきました。

バスは多田の海辺まで来たところで左折し、進路を東へ柿野裏まで向かいます。
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今回は、西進するバスに乗り継ぐため、多田で途中下車。2便/日という希少性、年季の入ったバス車両、集落内と山間部の狭路、予期せぬ迂回と盛りだくさんの岩首線でした。

続く
(このペイジの作成者  いし)

こんにちは、いしです。

佐渡島の路線バスを運行する新潟交通佐渡は、路線バスでの観光に力を入れているようで、土日ダイヤになると、観光地近くを通る路線は延長運転、増便、観光地への迂回運行などを積極的に行っています。また、島内の路線バス乗り放題券も1日、2日、3日と豊富に設定されています。

佐渡島の路線バスの中で、2番目に本数の多い南線も、旧真野町内で観光地へ迂回運行(土日ダイヤのみ)をしていました。
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乗車は赤い鳥居の目立つ、河原田本町付近から。
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ここは歩道に屋根のついた商店街。営業している店は少なかったですが、島内各地から佐和田バスステーションに向かうほとんどのバスがここを通る、目抜き通りです。

さわた佐和田バスステーションから島の反対側の両津港まで、国仲平野を真野町経由で走るのが南線。今回は、真野町まで乗車しました。
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バス車内は結構な乗車率。座席はまんべんなく埋まっていました。河原田を抜けるとバスは真野方面へ田園風景の中を走っていきます。
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通常であれば、真野新町バス停から東へ折れて、畑野へ一直線へ向かいます。ただし、土日はその周辺にある、真野宮、国分寺、妙宣寺などに迂回します(平日よりも1本南にある通りを通るため、この区間の通常ルートは土日はバスが通りません)。
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妙宣寺のバス停で下車。
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妙宣寺は五重塔のあるお寺。観光客の姿もチラホラ見えました。
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このあたりは寺社がいくつかあり、その間には、林が幻想的に広がっています。
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苔むした境内の道を抜けると神社が。ここは大膳神社。由緒正しい神社ですが、観光客の姿は見当たらず、厳かな雰囲気が漂います。
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境内には、佐渡最古の能舞台もあります。佐渡島は世阿弥が流されたことから始まり、江戸時代に能が盛んになったおかげで、今でも能舞台があちこちにある島です。ここもその内の一つ。
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大膳神社、妙宣寺の境内を抜けると、辺りは一面の水田。遠くに見える島は、佐渡島の北側の山々。離島とは思えないスケールです。
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夏の農道は、言葉にできない哀愁を感じます。
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写真のように、この辺りの水田にはトキの姿がありました。近くのトキの繁殖センターから飛んで来ているものと思われます。
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真野新町から佐和田へは、新潟交通佐渡の小木線で戻りました。なんとこのバス、写真のように、床が「木」です。個人的には、床が木のバスに乗るのは5年以上ぶり。ギアチェンジのためのシフトも、床から長く伸びているタイプのバスです。
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バスの前面には「自転車」のサボが。これは島南端を走る宿根木線でしか使わないサボなのですが、小木線は佐渡島南部にある羽茂営業所の管轄のため、共通運用なのでしょう。
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佐和田バスステーションに戻ってきました。降りて気づいたのですが、行先板はLED化されていました。佐渡のバスはLED化が結構進んでいる印象です。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

新潟交通佐渡の七浦海岸線は、金山で栄えた相川から、佐渡島中央の国仲平野の西に位置する佐和田までを、「海岸に沿って」結ぶ路線です(是非、上記地図を拡大してみて下さい)。
相川から佐和田までは海岸を通らずともトンネルでショートカット出来るため、相川~佐和田間のバスはトンネル経由の「本線」が多く、この七浦海岸線は5~6往復/日が走るのみです(それでも、佐渡島の中では本数が多い方ですが)。
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七浦海岸線は、ここ、相川バス停から発車します。便によっては、少し手前の佐渡金山(きらりうむ佐渡バス停)が始発のものもあります。
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相川は、バスをゆうに10台は止められるほど広い敷地を持ったバス停です。この時も、2台がスペースをゆったりと使って駐車していました。
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七浦海岸線より少し先に、佐渡島の北端までひたすらに北上する海府線が発車していきました。長距離バス路線であるうえ、風情あるこの車体ですから、早いうちに乗ってみたいものです。
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海府線は、客扱い後すぐに出発して行きました。
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七浦海岸線は、中型のこのバス。まだLED化されていない行先票が旅情を掻き立てます。既に「七浦ー佐和田」の表示になっていました。
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この日乗ったのは、相川を11:48に出発する河原田本町行(河原田本町は佐和田の商店街にあるバス停)。佐和田までは約40分の道のりです。
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相川を出発してからずっと、右手には海が見え続けます。相川の街を出ると、写真のように周りは農村の景色が広がります。右手に海はあるものの、左には山の麓まで田んぼが連なっているため、離島にいることを忘れてしまうような景色が続きます。
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途中の観光名所、夫婦岩もクッキリと車内から見えました。
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七浦海岸線は、片側1車線は確保された広い道路を延々と進んでいきます。快適そのものです。
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途中の集落ではこのようにセンターラインが消えることもありますが、基本的に、道路は幅広く整備されていました。IMG_4254
佐渡島を感じる、この茶色の家々の続く集落を超えると、間もなく佐和田バスステーションに到着です。
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佐和田バスステーションには定刻に到着。建物1階はバス待合室になっており、このビルディングの裏側は広大なバス車庫が広がって、事務所も併設されていました。

新潟交通佐渡時刻表

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんばんは、いしです。

新潟からの佐渡汽船が到着する両津港からは、佐渡島一円を走る新潟交通佐渡に乗って、島の反対側にある旧相川町へ向かいました。

乗車したのは、佐渡島随一の幹線「本線」です。本線は、島の東側にある両津から島の反対側にある相川までを結ぶ路線。日中でも1~2本/時の便数が維持され、本土発のフェリーに合わせて朝早くから夜遅くまで走り、車両が新しいものが充てがわれる、名実ともに新潟交通佐渡の幹線です。

現在の佐渡島には佐渡市しか存在しませんが、2004年までは10の市町村が存在しました。そのうち、島の西側に位置していた旧相川町は、金山の遺跡が残る町。佐渡島では路線バスでの観光を推しており、両津発のバスは、日に何本か、旧相川町の山の中にある金山跡地まで足を延ばしています。
(参考:佐渡市=両津市、相川町、佐和田町、金井町、新穂村、畑野町、真野町、小木町、羽茂町、赤泊村)
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佐渡金山のバス停の少し手前、相川分校前でバスを降ります。
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振り返ると日本海が一望できます。
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バスはそのまま佐渡金山へ向かっていきました。
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ここは選鉱場跡地。相川にはこのように金山の遺構が存在します。
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一方、相川の街は海岸沿いの低いところに密集。
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選鉱場跡地近くの高台から、町の一部を見下ろせます。
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町は海岸から少し上がった高台にも続いており、昔ながらの街並みがここにも残っています。こちらは時報用の鐘。
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狭い道の両端に、茶色に塗られた木造住宅が続いています。
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細い路地も。
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相川は金山とともに金で栄えてきた街。見下ろせる高台からは、街の広さを感じます。
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海岸沿いの集落には、いくつかの細い路地からアクセスできます。相川の町は海に近い方が開けていて、行政や商業施設もそちらに集中していました。食事処もたくさんあり、観光客も多く居て、いまや観光の街であることを実感させてくれました。

続く
(このペイジの作成者 いし)

こんにちは、いしです。
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てら、が書いてくれた前の記事から引き続いて、今月は新潟の記事をアップします。ただ、私が新潟に行ったのは今年の夏。てら、の記事の時とは異なり、すでに駅の大半は写真のように高架化されていました。

さて、前回記事に載っていた新潟駅のバスターミナルから新潟交通のバスに乗ると、佐渡汽船のターミナルへ行くことが出来ます。
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こちらは佐渡汽船の新潟港ターミナル2階の切符売り場。今回はネット予約をしたため、ここでは券を引き換えるだけでした。
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ここは新潟が誇る離島、佐渡島への玄関口。佐渡へ向かう主要航路「新潟~両津」の本土側ターミナルなだけあって、中は広々としています。この日は朝7時頃でしたが、すでに営業を開始している喫茶店や蕎麦屋もありました。
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こちらがその蕎麦屋。朝早くから夜遅くまで、佐渡汽船を使う旅人にとって、頼もしい味方です。

2019年現在、佐渡には航空便がありませんから、佐渡へのアクセスは佐渡汽船のみ。去年まで3航路あったフェリーも1つが廃止されて、現在運航されているのは新潟~両津(島の東側)航路と、直江津~小木(島の西側)航路のみ。メインとなるのは前者の新潟~両津航路です。

この日はお盆真っただ中。佐渡汽船は盆暮れ正月の繁忙期には大増便を行うものの、それでも両津行は午前便を中心に満員の便が多く存在する盛況ぶりでした。
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新潟から両津へ向かうには、手段が2つあります。カーフェリーとジェットフォイルです。所要時間は圧倒的に後者が早く、便数も多いです。
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ジェットフォイルはいくつかの機体が就航していますが、この日はつばさ号でした。

揺れずに速いことが売りのジェットフォイル。乗船には特急料金が付加されるため、カーフェリーより値段は高めです。実際に乗船してみると、確かに航海中は全く揺れずに快適そのものでした。

ただ、港にいる間(すなわち飛行機でいうところの離陸前と着陸後)は横揺れがそれなりにあり、座席は全て指定で寝転がれる場所もないため、酔いやすい方は薬を飲んでおくと安心かと思われます。
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佐渡まではたったの1時間ちょっとで到着です。乗ったのは早朝便だったため、うたた寝している間にいつの間にか佐渡島に着いていました。

写真は、佐渡島の両津港で撮ったもの。この日の佐渡は真夏の晴れ空で、ボーイング社製のジェットフォイルも映えていました。

続く
(このペイジの作成者 いし)

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