ターミナル編、ひさしぶりの更新な気が…。こんばんは、てらです。
お互い多忙?で実は8月最初の記事ですね。

関東の私鉄は山手線の内側にターミナルを持たない一方で、関西の私鉄は大阪環状線の内側に各社が乗り入れる。難波、淀屋橋、上本町などがこれにあたる。そのなかで乗降客数が1000人を切るターミナルが、浪速区にある。
ただ乗って写真を撮って同じ道を帰るだけでは面白くないので、ちょっと変わった方法で駅まで行ってみた。
大阪環状線の大正駅を降り、西へ道頓堀川沿いに15分ほど歩く。大正区は江戸時代の新田開発で埋め立てられ、大阪湾の築港工事後に水運と工業で栄えたという経緯があるのだが、道頓堀川、尻無川、木津川を眺めながら歩いていると歴史的経緯を間近に感じられる。
…横道にそれてしまうが面白いので興味のある方はぜひ 大正区:区の歴史と特色


地下鉄と阪神なんば線の桜川駅の地下入り口が見えてくると、右手に見えてくるのが、今日この記事で紹介する汐見橋駅である。
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建物の無機質さが余計寂しさを増幅させている気がする。写真には写っていないが左手には阪神高速が走っており、車の往来は非常に多い。
もともと、約120年前に南海高野線の始点として営業を開始したのがこの汐見橋駅である。しかし、大阪の大阪私鉄のターミナルらしさが全く感じられない。以前は大阪港近辺への貨物輸送などが行われていた時期もあったそうだが廃止されている。また、高野線の列車は難波発着となっているため、汐見橋駅に乗り入れてくる列車は汐見橋~岸里玉出を往復する2両のワンマン列車のみとなっている。都心側のターミナルの乗降がここまで少ない路線も珍しいだろう。
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以前は改札の上に昭和30年代の沿線案内地図が貼られていたそうだが、現在は腐食などの問題もあり撤去されている。
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駅の設備一つ一つに年季が入っている。関西私鉄は関東各社と比べるとちょこちょこ時代の止まったような駅があり、ついつい目がこういうものにいってしまう。ちなみに鏡や温度計、ベンチに入っている広告の店舗はみんな廃業してしまっているようだ…。
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車止め付近にはアジサイが植わっていて、ちょうどきれいな時期に訪れたのでラッキーだった。
(車止めの奥にお手洗いがあるため、自由に撮影することも可能である。)
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ホームは一面二線だが、右側の線路は普段使用していない。左側の高架が阪神高速である。
阪神なんば線の開業に伴い乗降客数は増加しているようだが、土休日の午後ということもあり、降りてきたのは20人程度。平日の朝晩は沿線の高校生の利用も多いようだ。
5分ほどで折り返すのでせかせかと写真を撮って、私も列車に乗り込んだ。

ターミナル編 他のシリーズはこちらをどうぞ
神鉄新開地 個性の強い列車がブレーキシューの音高らかに入線してきます。
北鉄金沢 地方私鉄では珍しい地下駅のターミナルです。

(このページの作成者 てら)